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2010/02/01

Redmine for ITIL

ITILにRedmineを導入したソリューションサービスを展開している会社があったのでメモ。

【元ネタ】
Redmine for ITILの特長|ホロンテクノロジー[Holon Technology]--サービス&ソリューション--

サーバー監視ツールHinemosでエラー検知後、Redmineでインシデント管理するらしい。
OSSで固めているのが面白い。

統合運用管理ツール「Hinemos」が検知した事象発生から対処までの運用プロセスを一元管理します。 システムでの事象発生から対処、対処状況の管理までを一元管理が可能です。
ITILサービスサポートの各プロセス(インシデント管理、問題管理、変更管理)に基づいた運用プロセスの統制により、確実で正しい業務運用を支援します。
作業手順の標準化や役割を明確にすることで、IT運用プロセスの統制を図ることができます。

説明を読むと、下記の流れでRedmineを使っていると思われる。

Hinemosで障害を検知

→インシデント管理:Redmineのチケットへ障害内容を自動登録(スクリプトを自作している?)
→登録されたチケットをオペレータが確認する

→問題管理:オペレータがチケットを解決できないならば、開発チームや上司へエスカレーションする
→開発チームはチケットを精査し、既知の問題なら解決策を提示する。未知の問題ならば、是正対策を作り、CAB(変更諮問委員会)へRFC(変更要求)を送る。

→変更管理:CABは、RFCに対しリリース計画を立てて、作業の実施を開発チームへ命じる

→リリース管理:開発チームは、リリース計画に従って開発し、リリースする

Redmineのチケットに登録されると、サマリやチケット一覧、ガントチャートなどのチケット集計機能で作業状態をすぐに判別できる。
更に、チケットのトラッカーをインシデントの種類で区別すれば、各種のワークフローで作業を管理できる。

画面を見ると、トラッカーには「ハード障害」「ネットワーク障害」「アプリケーション障害」「操作ミス」「確認漏れ」などで分類されているので、それぞれのトラッカーに特有のワークフローがあるのだろうと類推される。
実際、障害に応じて、ハードウェアベンダーに問い合わせて解決する場合と、自社の開発チームに問い合わせて解決する場合は、ワークフローが明確に異なるからだ。

サマリを見れば、トラッカーの観点だけでなく、チケットの担当者やカテゴリ(おそらくインシデントの分類)、優先度などの観点でステータスごとに集計表示してくれているので、重宝するだろう。
ガントチャートを見れば、作業の進捗が一目で分かる。

更に、下記のチケット集計プラグインも使っているようだ。

Redmineのプラグイン (3) ゴンペルたん: これ本番ですか?

チケットの累積数がインシデントの累積数に一致するので、時系列でインシデントの増減を一目で判別できる。
他にChartsプラグインなど各種のチケット集計プラグインがあれば、インシデントの傾向分析をすることもできるだろう。

僕もITILをRedmineに持ち込めると考えていたけど、既に製品化されていたのは驚いた。
誰でも似たようなことを考えつくのかもしれない。

ITILのプロセス関連図: プログラマの思索
TiDDにITILの概念を持ち込む: プログラマの思索

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