アメリカでは、弁護士は、州ごとに資格を取るそうですが、ある州ですでに弁護士資格を持っている人が、他の州に移った場合、その州の資格を取るには、全く一からやり直すのですか。 それとも一部が免除されるのですか。

★ネット検索して調べました。ですので、１００％信頼できる情報ではありませんことを、予め申し上げておきます。 アメリカでは、弁護士資格は州ごとに管理されており、原則として各州の司法試験（Bar Exam）に合格する必要があります。ただし、すでにある州で弁護士資格を持っている人が他の州に移る場合、状況に応じて一部のプロセスが免除されることがあります。以下に詳細を説明します。 1. 原則：州ごとの司法試験が必要、各州は独自の司法試験を設けており、通常は新しい州で弁護士として活動するにはその州の司法試験に合格する必要があります。 州によって試験の形式や内容が異なり、例えばMultistate Bar Examination（MBE：全国共通の択一試験）を採用する州が多いですが、州固有の法律に関する試験（エッセイや実務試験）も課されます。 2. 一部免除の可能性：Reciprocity（相互承認）相互承認協定（Reciprocity Agreements） 一部の州では、他の州で既に弁護士資格を持つ人に対し、相互承認の制度を設けています。この場合、新しい州の司法試験を全て受ける必要がなく、特定の条件を満たせば資格が認められることがあります。 例：他の州で一定期間（通常3〜5年）実務経験があること。 元の州で良好な倫理的記録（Good Standing）を持つこと。 新しい州の州法に関する試験（例：Multistate Professional Responsibility Examination（MPRE）や州固有の法律試験）に合格すること。 ただし、相互承認の有無や条件は州によって大きく異なり、例えばニューヨークやカリフォルニアのような州は厳格で、相互承認を認めない場合も多いです。 Uniform Bar Examination（UBE）の活用 UBEを採用している州（例：ニューヨーク、テキサス、コロラドなど）で資格を取得した場合、UBEスコアを他のUBE採用州に移行（Score Transfer）できる場合があります。この場合、試験を一から受け直す必要はなく、州固有の要件（例：州法のコース受講や倫理試験）を満たせば資格を取得できることがあります。 3. 一からやり直す場合相互承認がない州や、UBEスコアの移行が認められていない場合、基本的に新しい州の司法試験を最初から受ける必要があります。 ただし、すでに他の州で弁護士として実務経験がある場合、試験勉強の負担は軽減される可能性があります（特にMBEのような共通部分は知識が活かせる）。 一部の州では、追加のコース受講や実務経験証明で試験の一部が免除される場合もありますが、完全に免除されることは稀です。 4. 州ごとの具体例ニューヨーク州：相互承認が限定的で、通常は司法試験の受験が必要。ただし、UBEを採用しているため、他のUBE州からのスコア移行が可能な場合も。 カリフォルニア州：司法試験が厳格で、相互承認はほぼなく、試験を一から受ける必要があることが多い。 テキサス州：実務経験が5年以上あれば、試験の一部免除や簡易な手続きで資格取得が可能な場合がある。 ワシントンD.C.：多くの州の弁護士資格を持つ人に対し、比較的柔軟な相互承認制度がある。 5. その他の考慮点MPRE（倫理試験）：多くの州で必須の倫理試験であり、既に合格していれば再受験が不要な場合が多い。 継続教育（CLE）：新しい州で登録する際、継続法律教育（Continuing Legal Education）の単位取得が求められることがあります。 申請手続き：試験免除や相互承認が認められる場合でも、キャラクター＆フィットネス審査（倫理的適合性の審査）や書類提出が必要です。 結論として、すでに弁護士資格を持つ人が他の州に移る場合、州によっては相互承認やUBEスコア移行により試験の一部または全部が免除される可能性がありますが、相互承認がない州や厳格な州（例：カリフォルニア）では、司法試験を一から受ける必要があります。具体的な要件は州ごとの弁護士会（State Bar Association）のウェブサイトで確認するのが確実です。 ★以上です。参考にして下さい。