ふじ3号
分類:人工衛星
名称:アマチュア衛星「ふじ3号」/Japan Amateur Satellite2(JAS-2)
小分類:通信放送衛星
開発機関・会社:日本アマチュア無線連盟(JARL)
運用機関・会社:日本アマチュア無線連盟(JARL)
打ち上げ年月日:1996年8月17日
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:H-II
打ち上げ場所:種子島宇宙センター(TNSC)
国際標識番号:1996046B
ふじ3号は、アマチュア無線による通信のために開発・打ち上げられた衛星で、以前に打ち上げられたふじ1号およびふじ2号の機能の継承する衛星です。アマチュア無線家の開発した中継器が積まれ、音声および電信信号の中継、デジタルパケット信号の中継、デジトーカ(30秒程度のFM音声による情報の伝送。音声情報は管制局からPCM変換したデータを衛星にロードします) による音声信号の送信などをおこないます。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
相対する主面間隔44cm、本体の高さ47cmの26面体で、重量は50kgです。
地球から衛星へのアップリンク回線には145MHz帯、衛星から地球へのダウンリンク回線には435MHz帯の周波数を使用します(Jモード)。 CWビーコン周波数は435.795MHz、送信電力は1wです。
電子メールなどを送る際の通信速度は1,200bpsおよび9,600bpsです。
データ処理系のCPUはV50を採用し、メモリー容量は約2MB搭載しています。
衛星の姿勢はスピン軸が軌道面に対して垂直となるホイールモードで、 姿勢制御系は太陽センサー、地磁気センサー、磁気トルク発生用コイル(磁気トルカ)、制御用コンピュータで構成されています。
2.どんな目的に使用されるの?
ふじ1号およびふじ2号の機能を継承するために開発されました。
アマチュア無線による通信のために開発され、アナログとデジタルの両信号の中継を国際的な規模でおこない、またそれによって国際親善に寄与することも目的としています。その他、新通信システムと新技術習得の機会の提侠新型太陽電池と半導体の宇宙使用実験をおこないます。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
1996年8月17日、宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))の種子島宇宙センターからH-IIロケット4号機で打ち上げられました。
11時35分には南極大陸上空で電波の発射を開始したことが確認されたのち、1時間後の12時35分に東京都豊島区巣鴨にある日本アマチュア無線連盟の衛星追跡管制局によりJAS-2の電波信号が受信されて、衛星軌道に乗ったことが確認され、「ふじ3号」と命名されました。そして、1996年8月19日にアマチュア衛星局8J1JCSの免許が与えられました。
現在も軌道を快調に周回しており、運用中です。
4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
ふじ、ふじ2号があります。
5.どのように地球を回るの?
近地点高度が799km、遠地点高度が1,320km、傾斜角99度、周期約106分の円軌道です。
ふじ3号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/11 15:28 UTC 版)
ふじ3号 | |
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所属 | 日本アマチュア無線連盟 (JARL) |
主製造業者 | NEC |
公式ページ | JARL ふじ3号 |
国際標識番号 | 1996-046B |
カタログ番号 | 24278 |
状態 | 運用中 |
目的 | アマチュア無線 |
打上げ機 | H-IIロケット 4号機 |
打上げ日時 | 1996年8月17日 10時53分(JST) |
物理的特長 | |
本体寸法 | 47 cm ×44 cm ×44 cm |
質量 | 50 kg |
軌道要素 | |
周回対象 | 地球 |
軌道 | 低軌道 |
近点高度 (hp) | 799 km |
遠点高度 (ha) | 1320 km |
軌道傾斜角 (i) | 99度 |
軌道周期 (P) | 106分 |
ふじ3号(Fuji-OSCAR 29、JAS-2(Japan Amateur Satellite 2)は、1996年8月17日に種子島宇宙センター(TNSC)から打ち上げられた人工衛星(ピギーバック衛星)である。ふじ1号、ふじ2号の機能を継承するアマチュア衛星で、先行する2基の通信系の機能を拡張した仕様に基づき、すべてNECで製造された(JAS-1/JAS-1bでは中継器のみアマチュア無線家が開発製作)。同じロケットで地球観測プラットフォーム技術衛星(ADEOS)「みどり」が打ち上げられている。
衛星の概要
- 開発・運用機関:日本アマチュア無線連盟(JARL)
- 形状:相対する主面間隔44 cm、高さ47 cmの26面体。
- 打ち上げ機関:宇宙開発事業団(NASDA)(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
- 打ち上げ履歴:1996年8月17日11時35分(JST)には南極大陸上空で電波の発射を開始したことを確認。同日12時35分、東京都豊島区巣鴨の日本アマチュア無線連盟の衛星追跡管制局にてJAS-2の電波信号を受信し、衛星軌道に乗ったことが確認され「ふじ3号」と命名。
- 呼び出し符号:アマチュア衛星局8J1JCSとして免許付与(1996年8月19日)。運用開始。
- ミッション系諸元:アップリンク回線145 MHz帯、ダウンリンク回線435 MHz帯(Jモード)。 CWビーコン周波数435.795 MHz、送信電力1 W。デジタル系中継器(電子掲示板、電子メール)アップリンク周波数145.85、.87、.89、.91 MHz、ダウンリンク周波数 435.91 MHz 。データ通信速度1,200 bps(アップリンク:2相PSK、ダウンリンク:FM変調) および9,600 bps(アップリンク:FSK(G3RUH方式)、ダウンリンク:FSK(G3RUH方式))。データ処理系のCPUはV50、メモリー容量約2 MB。
- 通信機能:音声および電信信号の中継、デジタルパケット通信信号の中継、デジトーカ(30秒程度のFM音声による情報の伝送。音声情報は管制局からPCM変換したデータを衛星にロード) による音声信号の送信(435.910 MHz FM)。モールス符号によるビーコン(HI)を144.983 MHzで送信(出力約140 mW)。衛星内部の温度に応じてキーイング速度の調整が出来るように設計された。
- バス系諸元:衛星の姿勢はスピン軸が軌道面に対して垂直となるホイールモードで、 姿勢制御系は太陽センサ、地磁気センサ、磁気トルク発生用コイル(磁気トルカ)、制御用コンピュータで構成されている。
- 運用内容:アマチュア無線の通信(アナログとデジタルの両信号の中継を国際的規模で実施することにより国際親善に寄与する)。他に新通信システムと新型太陽電池、半導体の宇宙使用実験。
- 電源系諸元:ガリウムひ素太陽電池、ニッケルカドミウム蓄電池(6 Ah)。
関連項目
外部リンク
- 宇宙情報センター(宇宙航空研究開発機構) - ウェイバックマシン(2003年10月2日アーカイブ分)
- AMSAT
- JARL 「ふじ3号」概要
ふじ3号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/02 06:47 UTC 版)
「ふじ (ヘリコプター)」の記事における「ふじ3号」の解説
国籍記号及び登録記号: JA13PC 機種: アグスタ A109E 運用開始: 2007年 備考: 2005年(平成17年)に墜落したふじ1号の補充機として配備。
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