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ポラリス-ある日本共産党支部のブログ

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『蟹工船』ブーム語る 志位委員長

志位委員長が毎日放送で、若者の動向と「蟹工船」ブームについて語りました。

「小林多喜二は日本共産党員として当時の侵略戦争に命がけで反対しました。その多喜二の生涯は、まさに日本共産党と不可分に結びついた生涯でした」とのべました。  


私がいつも買い物や食事に行くショッピング・モールにある紀伊國屋書店でも、入り口を入ってすぐのところに平積みで目立つように『露出』されています。

Kanikousen003.jpg


一方、6月29日付けの しんぶん「赤旗」日曜版第10面では、
【「蟹工船」まさに現実】と題して、
派遣労働という形の、「人身売買」「ひと買い」「周旋屋」の実態をレポートしています。
このような「ひと買い業」を許しているのが「労働者派遣法」です。


1985年 専門職13業種のみ解禁 ;ポジティブ・リスト方式
1999年 原則自由化(製造業などを除く); ネガティブ・リスト方式
2004年 製造業も解禁

ワーキングプアーと言われる不安定雇用労働者が急速に増え始めたのは、この2004年以降ではないでしょうか?

作家の雨宮処凛(あまみや・かりん)さんは言います。
(蟹工船の叙述が)「現在の労働現場とあまりにも重なるところがあるのでびっくりしました。蟹工船に連れてこられるときに、すでに借金しているんですね。これも今と似ています。労働者が立ち上がってゆく場面では泣きました。」

松下プラズマ・ディスプレイの偽装請負を告発した吉岡力さんも言います。
「僕の体験と『蟹工船』は、幾つもの点でダブります。『蟹工船』の労働者は立ち上がり、軍隊に鎮圧されます。しかし最後に『そして、彼らは、立ち上がった。-もう一度!』とあります。感動的です。いま多くの労働者が『蟹工船』の労働者のように立ち上がっているのですから」  


以上、日曜版から(キーボード入力で)引用しました。

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『蟹工船』ブーム語る
    毎日放送 志位委員長が出演
                   2008年6月28日(土)「しんぶん赤旗
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 日本共産党の志位和夫委員長は、二十七日放送のニュース番組「VOICE」(毎日放送)に出演しました。

 志位委員長が登場したのは「いま解(ど)き」のコーナー。「いまどういうわけか若者を中心に空前の『蟹工船』ブームです」とのナレーションが流れ、「プロレタリア文学」の字幕の下、『蟹工船』の内容を映像で紹介。東京・上野駅の書店では、いままで売り上げが一カ月に一冊だった『蟹工船』が、いまは一週間に二百冊以上売れていることを報じました。

 『蟹工船』読書感想文コンテストの入賞者や若者が開く「蟹工船を読む会」の様子を映し、『蟹工船』に関心を示す三十歳前後の若者は、失業率が高いことが表で示されました。

 「いまこの『蟹工船』ブームに期待を寄せているのは…」とのナレーションで紹介された志位委員長は、「小林多喜二は日本共産党員として当時の侵略戦争に命がけで反対しました。その多喜二の生涯は、まさに日本共産党と不可分に結びついた生涯でした」とのべました。

 その上で、「新自由主義と市場原理主義が、若者の未来と両立しなくなってきた。むきだしの形での野蛮な搾取が横行するようになってきた中での『蟹工船』への共鳴ですから、今の社会をもとから変えようという流れにつながってくると思います」と指摘しました。  


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ドストエフスキーと現代

先日(11月14日)NHK・ETV特集で
「21世紀のドストエフスキー~テロの時代を読み解く~」をやっていた。

なかなか、難しい1時間番組であった。
「カラマーゾフの兄弟」における父殺し、と
「罪と罰」におけるラスコーリニコフによる金貸し老婆の惨殺
そして現代のテロを結びつけて語るというものであった。

コメンテイターは、オウム真理教のサリン事件も「純真な青年の所業」と語り、ドストエフスキーの描いた青年と結び付けようとしていた。

私は、このような論立てには問題があると思う。
結局、サリン散布やテロを容認してしまうことになってしまう。
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その二日後の今日(2007/10/16)、しんぶん「赤旗」日刊紙の文化欄に、
「ドストエフスキーとマンガ」と題して、ドストエフスキーを語る越野 剛氏の記事が出た。
7段組の結構大きな記事である。

 この記事でも冒頭に、ETV特集で番組の導入部を飾った、新訳の「カラマーゾフの兄弟」全5巻(亀山郁夫訳・光文社古典新訳文庫)が取上げられ、
【30万部を超えるヒットとなり】、【最も読まれているのがロシアの難解な長編小説だ】と語っている。

        20071017000147.jpg


 越野氏は、
【文学作品にせよ映画にせよ戦後の日本文化の担い手たちは当たり前のようにドストエフスキーを読んでおり、自分たちの創作活動にロシアの小説家の問題意識を反映させてきた】
と語り、
【今や日本の国民文化となったマンガにもその影響は大きい】
と、本題に入ってゆく。

 原作を下敷きとして描かれたマンガとして手塚治虫と大島弓子の「罪と罰」を取上げて比較し、また青木雄二の翻案「邂逅」を取上げている。
 とはいえ、私はいずれも読んだことがない。
「罪と罰」の原作は、難行苦行の上にどうにか読み下したが・・・

 また「罪と罰」のストーリーではないが、直接・間接に影響を受けているものとして、古谷実の「ヒミズ」、大場つぐみ・小畑健の「デス・ノート」などを論じている。
 いずれも同じく私は読んだことはない。

 最後に、新訳の「カラマーゾフの兄弟」は、
【退職を迎える団塊の世代が手に取ることを予想されていたが、若者を含む広い世代の人々にも読まれているようだ】
と締め括っている。

 越野 剛氏が、この原稿をNHKの番組を見てから書いたとは思えないので、新訳の「カラマーゾフの兄弟」に影響を受けての偶然の一致であった。
 しんぶん「赤旗」日刊紙を御購読の方は、本日(10/16)付け9面をお読みください。

 なお、今日のこの記事の下のコラム【朝の風】では『夏目漱石の「資本論」』という記事が掲載されている。

                     
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