水の音、無形の雫

アニメやゲームのレビュー、日常の様々な事象に関する考察など。C86・3日目東P21a

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TOP > 2013年夏期アニメ

2013年夏期新作アニメレビュー(1) 『ステラ女学院高等科C3部』   2013.08.09


今さら感全開のレビュー。
表題には(1)とありますが、たぶん(2)は永遠に訪れません。

まず、食と便所の関係についてです。
「食ったら出す」というのは健康的な人間であれば(人間以外の生物もほとんどがそうですが)当たり前のサイクルです。出すために食うと言っても過言ではありません。
ですから、食事と排泄(排尿)を一つの空間内で完結させる「便所飯」という文化の誕生は、とても理にかなったイノベーションであったと言えます。

『C3部』においては、通常考えられる「学校の便所」としてはあまりに広く機能的な、あたかも最初から食事用にデザインされたような便所が描かれました。
壁面に設えられたカウンターなんかは、ワインのボトルやグラスが置いてあってもまったく違和感がないぐらいおしゃれですし、例えば洋式便器(=皮膚と便座との接触)に抵抗のある潔癖症の人でも、カウンターを使えばビュッフェ形式で食事を楽しむことができるでしょう。「トイレノベーション」と呼ぶに相応しい優れたデザインです。

C3-1_201308082359303bf.jpg


こうした「便所飯」が、人間の「セイ」のサイクルであるのに対し、このアニメのテーマである「サバゲー」においては、当然のことながら「銃」が扱われます。銃とは人をヤルための道具です。
サバゲーはスポーツですから、もちろん実際に人をヤルようなことはしません。(学校の床に穴を開けて中で寝ている様をツイッターなんかに流せば社会的にイク可能性はありますが。)
とはいえやはり、本来人をヤルために作られた銃を扱い、人をヤル技術を競う競技ですから、そこには擬似的ながらも「シ」のサイクルが浮かび上がります。
というよりも、先ほど述べた「便所飯=セイ」によって「銃=シ」のイメージが強化されています。
そしてその「セイ」と「シ」のイメージは、「ソウゾウ」という線によって結ばれます。

C3-2_201308082359291d7.jpg


C3部部長の鹿島そのらさんは、「おにぎり」を握る際の「握らずして握る」を銃の扱いに重ね合わせます。それが「銃を握る者の極意」であると。
おにぎりを創造する行為は、銃による射撃に通ずるというわけです。
一方、握らずして握られた「おにぎり」の行く先である「便所飯」はどうでしょうか。こちらも、「飯」という部分において「排泄物の創造」へと繋がります。

あるいは逆の見方として、食事とは食物を胃の中で破壊する行為でもあり、同時に――大きな視点で見れば――食材となる動植物を殺す行為の結果でもあります。
サバゲーにおいては、人をヤルための技術ではなく「生き残るための技術」であるとも言えます。(「サバイバル」という言葉の意味としてはむしろこちらのほうが正しいでしょうか。)

いずれにせよ、「便所飯」と「サバゲー(銃の扱い)」が「おにぎり」というラインで結ばれていることが分かります。少なくとも、おにぎり=お米の話と銃の話を重ねることによって「米=アメリカ=銃社会」を暗に批判している、などという安易な描写ではなかったということは察せられるでしょう。

このアニメでは、サバゲーというスポーツと、便所飯というエクストリームスポーツの対比によって、セイとシのサイクルが描かれており、それはすなわち古来から続く生命の「サバイバル」であると言えます。

※なお、本文書は「銃」を「チンコ」に読み替えることによって、更に深い領域へと踏み出すことができます。例えば、「シャセイ」とはコンビプレイにおいて生命を生み出すための行為でありますが、一方でわれわれはソロプレイによって生命の種を殺しているわけです。



ところで、東京ビッグサイトにおけるセイシをかけたサバイバルまでもうあと二日と迫っておりますが、今年も例のやつが抜錨します。
評論海域の不チン艦こと『シンシアニメ』です。


【ご報告】シンシアニメ第5号【夏コミC84】

コミックマーケット84(2日目)
日時:8月11日(日)10:00~16:00
会場:東京国際展示場(東京ビッグサイト)
サークル名:シンシアニメ
配置場所:東O-06b


20130723210453.jpg


第三話までしか観ずに描かれたであろう表紙が目印となっております。
ぼくはモバマスこと『アイドルマスター シンデレラガールズ』の二次創作小説をカキました。(タイトルに関して、ただダジャレを言いたかっただけなので米澤穂信は一切関係ありませんしべつにパロディになっているとかでもないです。)
先着順になりますが、Sレア10%陰毛ガチャチケットをプレゼントいたしますので、お早めにお越しください。
では、有明でお会いしましょう!

以上。



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