しずかなるを望とす
名古屋場所の休場連鎖
まだ始まったばかりですが、幕内力士のうち、千代翔馬関、高安関、阿武咲関、朝乃山関が、怪我(手術後のリハビリ中を含む)で休場しています。大関貴景勝関も怪我の影響で本来の相撲には程遠く、痛々しい状態で、黒星が先行しています。大関豊昇龍関は右肘を痛めているようですし、翔猿関も腕の筋肉を故障したようです。休場者は、まだまだ増えて行くでしょう。力士の大半が、サポーターなどで、古傷が悪化しないように保護しています。特に、膝の怪我は致命傷になります。4日目を終わって、横綱照ノ富士関だけが4連勝で、千秋楽までの体力が不安ではありますが、実績があるので10回目の優勝が13日目あたりに決まってもおかしくなさそうです。休場の原因は、様々ではありますが、総じて、力士の体重が増え過ぎたという事情が影響しているものと推測しています。筋肉量との関係で、適正体重を超えていないか、大学に協力してもらって、力士の体を見直すべき時期に来ていると思います。また、休場によって番付が落ちることを嫌って、無理して出場するという行動も改める必要があると思います。そのためには、新公傷制度を設けて、番付の降下限度を設定するのが良いでしょう。幕内なら、十両の最下位から再出発できるようにすれば、無理な出場は無くなると思います。幕内の元の地位への復帰も早くなるでしょう。大相撲の未来のために、怪我対策は欠かせないピースだと思います。
王位戦第2局
先手の渡辺9段が、相掛かりで、藤井7冠に完勝しました。中盤以降、圧倒した内容で、第1局の逆転負けを払拭する好内容でした。藤井7冠が珍しく隙を見せたのが、3六歩とした局面で、渡辺9段の対応が素晴らしく、そこから形勢が傾きました。終盤、6五桂から2五角と攻めた局面で、勝利を決定的にしました。藤井7冠には、本譜以外にも粘りの指し方があったようですが、いずれにせよ形勢が逆転することはなさそうです。渡辺9段のメンタル面を懸念していましたが、流石に百戦錬磨の棋士だけに切り替えが上手に行えたようです。逆に、後手とは言え、藤井7冠にいつもの冴えが感じられず、不調ではないかと心配になってきました。第3局がタイトル戦の流れを決める重要な一局になると感じます。
米中の国産への傾斜
国際分業が当たり前になっていましたが、トランプ政権(勝つと予想して)と習近平政権は、ともに、国産への傾斜を鮮明にしています。バンス副大統領候補の発言は、流石にヒルベリー・エレジーの著者らしく、ラストベルトに産業を復活させるという歴史の巻き戻しのような構想を色濃く打ち出しています。選挙目的の単なるPRだと割り切るわけにもいかないと思います。中国でも、ハイテク産業の国内化を進めようとしています。アメリカに対抗しうる国営企業を柱とする経済圏の確立を目指しているようです。その一方で、海外からの投資は受け入れたいという矛盾もあります。アメリカに余裕がなくなると、同盟国としては、自前の安全保障体制を強化せざるを得ないでしょう。円安の是正については、むしろ歓迎できます。エネルギーや食糧の輸入国ですから、現在のような円安からは早く脱却したいものです。トランプ政権の誕生を、リスクとばかり見ずに、沖縄の駐留米軍の縮小などにも繋げたらよいでしょう。習近平政権が国営企業を優遇するのは、体制維持のための方策でしょうが、雇用拡大、経済成長の観点からはマイナスにしか作用しないはずです。日が没する国になりつつあります。
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