アカイロ/ロマンス4 白日ひそかに、忘却の
あらすじ
妾は何故、あの夜の事を思い出せずにいる──?
白州高校の理事である分家【ひじり】の当主、砂姫が国外より帰還した。景介たちは秋津依紗子に関する新たな情報を入手し、攻勢に転じることにする。しかし一方で、繁栄派の面々も各々の思惑の中、静かに動きを見せ始めていた。
枯葉の記憶に掛かる靄、枯葉に対する景介の思い、通夜子に揺らがされる棗。それぞれがそれぞれに問題を抱える中、依紗子の狂気は発露する。誘われた炎の中で、枯葉たちの見たものは──。
恋慕と鮮血の紡ぐ幻想物語(ロマンス)、佳境の第四幕。
レビュー
マジデ血みどろ5秒前?ロマンス花咲く第4巻。
藤原先生通例の血みどろドロドロまであと一歩。
であるのだが、一拍置いてより混乱を助長させるべく舞台調整を行った感じ。
棗の両親が出てきたり、すんごい姐さんが出てきたり、なんだかサブキャラも豊富。
とはいえ一番の見所は景介と枯葉のロマンスだろう。
この二人の関係がこんなに早く進展するとは思ってなかった。しかもストレートに。
やっぱり解りやすく好き合ってるほうが良い。うん、良い。
これが後のドロドロをさらに大きくするためのネタなのかは不明・・・。
秋津依紗子についての秘密が明らかになり、あの日の枯葉の記憶が想起された。
前線を離脱したキャラが出たり、中立であったあの施設への働きかけが行われたりと注目点は意外にいっぱい。
物語が動く前の静けさというか、不気味な胎動を含んだ一冊。
5巻も盛り上がりがいやでも想像できる。