シゴフミ3~Stories of Last Letter~
あらすじ
心に灯る優しい光――。 亡き人の手紙を届ける小さな奇跡の物語。
鍔付きの帽子を目深にかぶり、言葉をしゃべる不思議な杖を手にしたその少女・文伽は、黒い切手が貼られた手紙を手にして現れる。
「私は単なる郵便配達員よ。 あなたに手紙を届けにきたの」
しかし、単なる郵便配達員にしては特異すぎる感がある。 なぜなら彼女が届けるのは、想いを残して逝ったひとが、大切なひとへ宛てて書いた手紙―― 死後文(シゴフミ)なのだから。
文伽は今日も、死者の “想い” を届けに、世界を望み、巡り、回る――。
レビュー
改善は進んでいる。
三巻にしてようやく「死後文」という特殊ツールを活かしたエピソードが出てきたかな。
差出人と受取人の関係、失われてもう二度と取り返せないもの、死んでも尚続く故人との約束etc
死者が最後の想いを綴ったという「重さ」が出てきた。
では各短編ごとにレビュー。
・「嘘とオーロラ」
オーソドックスなパターンの話だったけど、ラストシーンにかなりやられた。
シゴフミに綴られた想いに初めて心揺さぶられた。
全体的にパンチ力が弱いけど、ラストで逆転した感じ。
・『輝けるもの』
前編、後編、中編と変わった順番で掲載。
曲者じいさんとイレギュラーなシゴフミに当惑しつつも、故人を思う主人公達の気持ちが伝わってくる良作。
「Rainy day」
急にテイストを変えてきた戦場でのシゴフミ。
何か色々唐突で、兵士Aにも共感が出来なかった。
これまでと比べると実験的な内容で、平和な国でのシゴフミと戦争国でのシゴフミの質の違いを表現してきた。
シチュエーション的には戦場でのシゴフミはぴったりだと思うのだが、この話は個人的には微妙。
総じて、あと一歩、といった感覚が拭いきれない。
巻を重ねる毎に良くなってきているので、次にどうくるのか期待したい。
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