前編の続きです。創業142年を誇る浅草の老舗のちんやで、すき焼きをご馳走してもらった後は、松本零士がデザインした水上バスのエメラルダスにも乗せてくれました。
初代のヒミコ、次のホタルナ、最新のエメラルダス。船内アナウンスは、『銀河鉄道999』の星野鉄郎とメーテルの声でした。東京案内をいろいろしてくれましたよ。時速は25km。浅草からお台場海浜公園まで55分でした。
走り始めてすぐは、低い橋ばかりだったのですが、永代橋を過ぎると、屋上デッキに出られました。出口に待機して、一番乗りです。風に吹かれて気持ちがよかった!
遠くに東京タワーがポツンと建っていました。
丹下健三(たんげ・けんぞう)が設計したフジテレビ本社ビルも見えて来ましたよ。
お台場海浜公園で下船しました。船を降りる時にコーヒーの紙コップを椅子の下に置き去りにしてしまいました。
大学教授は紙コップを自分の紙袋に入れ、外のゴミ箱まで捨てに行って下さいました。ごめんなさいね。
エメラルダスはどこから見てもかっこいい船でした。
日本とフランスの友好関係を記念して建てられた自由の女神です。
夜には、こんな風に見えます。幻想的ですね。アメリカにある本物の自由の女神は、独立100周年を記念して、独立運動を支援したフランス人の募金によって贈呈されましたと言います。
お台場海浜公園を歩きながら、ゆりかもめの駅を目指しました。iPhoneで大橋トリオの「愛で君はきれいになる」というベタな曲を鳴らして歩きました(笑)。お天気のいい日は何をやっても楽しいです!
ゆりかもめは、レインボーブリッジの下を無人で走ります。どういう仕掛けになっているのでしょうね。
新橋で降りました。ひどい歩行音痴なのに「次の店まで案内してもらおうか?」なんて言います。いじわる。
おでん屋さんのお多幸(おたこう)で夕食にしました。銀座のお店は母と何度か伺ったことがあります。関西風だと勘違いしていたのですが、濃口醤油を使った関東炊きでした。
串に刺さっているのは、お多幸名物の牛すじ。コラーゲンたっぷりでプルプルです。おいしいー!
もう一つ、串に刺さっているのは、いいだこです。なかなか噛みきれないので、悪戦苦闘してしまいました。隣の大学教授はその様子を見ながらニヤニヤしています。
具がたくさん挟まったハンバーガーを恋人と食べるのも難しいです。いいだこにハンバーガー、デートにはおすすめできない食べ物です(笑)。
大学教授に分けてもらったつみれ(?)と玉子も食べました。玉子は、大学教授と半分ずつにしました。
餅きんちゃくには、餅、銀杏、三つ葉、鶏肉が入っていました。大学教授は、キャベツ巻きを食べてたのかな?
〆は、とうめし。裏メニューです。味の染みたお豆腐を茶飯に乗せたものでした。
山椒が振ってあり、後日、電話で話していても、「おいしかったね!」と言い合うほど印象に残ったものでした。お豆腐とご飯で、あんな味になるとは!
最後に椿屋珈琲に入りました。大学教授は論文を書かなければいけないので、長居はできません。
大学教授はロイヤルミルクティー、あたしはカフェウインナーにしました。
いままで行った中で素敵だったところを二人で言い合いっこしました。
羊山公園の芝桜、鎌倉の長谷寺の紅葉、千葉公園の古代ハス、アカオフォレストと言う熱海にある20万坪の花の楽園……。
大学教授は、ひたち海浜公園のコキアの紅葉を一人で見に行ったそうです。「恋人がいなかったから、一人で行きましたよ」。すねないでくださいね。
ひたち海浜公園は、もうすぐネモフィラ(瑠璃唐草)が見頃を迎えます。死ぬまでには一度行きたいと言われる絶景です。今度は、一緒に行きましょうね。
大学教授は恋人と観覧車に乗ってみたい夢があるそうですが、あたしでよければ叶えてあげましょう(笑)。
C3(シーキューブ)のお菓子までいただいてしまいました。朝食に母と食べたのですが、心のこもった贈り物でした。
ピンク色の春コートを着ていたあたし。お菓子もピンク色。ピンクつながりです。説明が難しいのですがこういったシンクロが二人の間でしばしば起こります。
お菓子には、あたしがリクエストしたラブレターが忍ばせてありました。見慣れた几帳面な字でこう書かれてありました。
「おすずさんは、体調の面で、人にはわからない辛さや不安を抱えているのではないかと思います。ですので、私はおすずさんのパートナーであると同時にサポーターでありたいと思います」と書いてありました。
体調を崩すと、一ヵ月もダウンしてしまうあたし。大学教授とのデートも2回ほどドタキャンしています。普通なら呆れられてしまうのにサポーターになってくれるとは! こんな事を言ってくれる男性は初めてでした。
1999年制作のアメリカ映画に『マグノリア』というものがあります。主題歌は「Save me」という曲です。大学教授にLINEでその曲が聴けるURLを送ったのですが、あたしの心情に近いかも知れないと思い、歌詞の和訳と英語を読んでくださったそうです。
Aimee Mann(エイミー・マン)という女性のシンガーなのですが、歌詞が難解であることで知られています。英語がご専門の大学教授ですが和訳と英語を読んで下さるとは思ってもみませんでした。
「不安になるほど、いまが幸せです。明日、目を覚ましたら、すべてが夢だったなんてことにならないかしら?」とLINEで送ると、「すべてが夢だったと心配しているのは私の方ですよ」と返事が来ました。
次は、なかなか予約が取れないというフレンチに連れて行って下さるそうです。いまから楽しみです。
体調が安定して、175日目。最長記録は181日です。体調が怪しいかなという日もありましたが、何とかやっています。
大学教授がぶら下げるニンジン(食事に出かけるなどのお楽しみ)を頼りにゆるゆると日々を過ごして来たあたしです。神さま、お願いしますよ! 次も行かせてくださいね!!
- 関連記事
-