「<時事座談>朝鮮の閲兵式、世界を驚かせた」:各国メディアを引用しながら、閲兵式を総括 (2015年11月1日 「朝鮮中央TV」)
2015年11月1日、「朝鮮中央TV」で「時事座談」という形式で「党創建70周年慶祝閲兵式」を総括する番組を放送した。この番組では、「閲兵式」について伝える韓国、日本、米国、ロシアメディアの報道を引用する形で、「閲兵式」を通してアピールしたかったことの総括を行っている。特に、「引用」の形をとってはいるものの、今回、北朝鮮が見せた「新型兵器」について、具体的な名称を挙げながら解説しているところが注目される。また、金正恩演説の「人民愛」についても詳しく触れており、来年5月に予定されている「第7回党大会」では、この「人民愛」と「最新兵器」、そしてさらっと言っているだけであるが「西側の世界と異なり、党が軍を掌握している」という点もポイントとなろう。以下では、「朝鮮中央TV」が引用した西側テレビの画面と発言を見ていくことにする。
Source: KCTV, 2015/11/01放送
Source: KCTV, 2015/11/01放送
1.規模だけではなく、内容も新しく独特な閲兵式であった。
・「反ファッショ戦争勝利閲兵式」が世界各国で行われたが、「我が国で行われた閲兵式のように、メガトン級閲兵式」はなかったと、ロシアや中国で行われた閲兵式と暗に比較しながら優位性を強調。
2.「南朝鮮」の新聞が「敬愛する元帥様」の演説を次のように伝えたと、次の通り。
・「北の労働党創建70周年記念閲兵式で、金正恩第1秘書、25分間肉声演説」
・「自信と確信に満ちた姿で演説」
・「金正恩第1秘書、国際社会を前に、すらすらと大衆演説を見せる」
・「演説で数十回、『人民』を強調した金正恩第1秘書」:「愛民精神を特に強調」、「愛する人民、人民重視・軍隊重視・青年重視、人民生活向上など、人民に関する表現を90数回使った」、「25分間の肉声演説は、人民に対する熱い感謝という表現から始まり、人民に対する滅私服務の誓いで終えた」、「演説内容は、人民を、人民に対する、人民のために」、「愛民指導者の姿そのもの」、「南朝鮮当局が『北労働党70周年閲兵式総合評価書』で、金正恩第1秘書が10日、閲兵式で労働党の人民第一主義に重心を置き、人民愛強調に大部分を振り向けた」
・「金正恩 第1秘書、米国に堂々と立ち向かうと強調」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
2-1.外国メディアが伝えた「人民愛」
・「日本のインターネットメディアであるJNNが、『金正恩第1秘書は、我が党(労働党)が70年もの間、革命を進めてくることができたのは、我が党を全ての運命と信じて従い、党の偉業を忠実に支えてきた偉大な人民がいたからだ。我が党が達成した勝利は、偉大な人民の勝利だ。我が党が信じたのは、ひたすら偉大な人民だけであった』と強調された」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「日本のNHKも、我々の中継放送をそのまま放送し、その中で言ったことは、『演説で金正恩第1秘書は、党は人民の生活を全的に責任持たなければならないと強調され、人民が朝鮮労働党の旗の下に団結することを訴えられた』と伝えた」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「米国のAP通信は、北の核兵器や長距離ミサイルの力量については具体的に言及せず、党が人民生活向上に全力を尽くすということを強調することに大部分を振り向けた」
2-2.「米帝に対する強硬な対抗意志を明確にした」
・「『我々の革命的武装力が、米帝が望む如何なる形態の戦争でも相手にできる』、世界メディアはこの部分をまるで約束でもしたように取り上げた」
・「その理由は、何としてでも我々共和国を窮地に追い込もうと、党創建70周年前夜から、北の衛星発射説、第4回核実験説をばらまきながら、国連の舞台でまで我々を圧迫しようとする米国の立場に対する強い応えとなったから」
・「ロシアのRIAノーボスチ通信は、『金正恩領導者は、閲兵式で行った演説で、北朝鮮の武力は、米帝が望むどのような形態の戦争にも備えができていると強調された』と伝える」
・「米国CNNは、今回の閲兵式と群衆示威に、取材団を直接派遣し、生中継までした。特に、敬愛する元帥様の演説を伝えながら、『北朝鮮が朝鮮労働党創建70周年に際し、軍事力を誇るものすごい閲兵式を行った。数万の軍人と市民が金正恩最高領導者に対する永遠なる忠誠を誓いながら一体化された敬礼をした』と感動的に評した」
・「また、CNNは、『北朝鮮の領導者は、自国が米国の如何なる脅威にも対処することができる万端の準備ができていると宣言された。恐らく、最も大きな脅威は、いつかは核弾頭を搭載することになるミサイルであろう。北朝鮮は、世界のどこでも打撃できると主張している。とほうない閲兵式だった』と評した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
Source: KCTV, 2015/11/01放送
「日本のNHKは、『長い間対話が断絶している米国を強く牽制された。北朝鮮指導部は、軍事力を誇示し、国威を轟かせ、体制を一層強固にしたようだ』と評した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3.「閲兵式で注目される点」
3-1.「南朝鮮の分析では、最大規模で、最も独特な方式で開催された」
・「今回まで31回の閲兵式を行ったが、今回の閲兵式は規模が最大で、形式が多様であるだけではなく、社会主義国家の独特な閲兵式の伝統をそのまま活かした」
・「閲兵式の参加兵力が、2万名あまりなので、今年、各国で行われた閲兵式を圧倒している」
・「金日成広場を舞台としたので、舞台の規模でも世界最高」
・「飛行機で70という数字や党マークを作ったのは、完全に新しいこと」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3-2.「朝鮮労働党の闘争史を見せている」
・「(南朝鮮のメディアは)今回の北の閲兵式は、朝鮮労働党の伝統と党争の歴史を彷彿させると意味で、抗日パルチザンの部隊と祖国解放戦争期の近衛部隊、民間部隊と少年パルチザン部隊が先導し、その後で、各軍部隊が行進したのが特徴」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3-3.「我々が武装装備の威力を見せたこと」
・「(南朝鮮当局は)我々が長距離ロケット発射と第4回核実験をしないことについて、安堵していた」(「長距離ロケット」はママ。解説者は、敢えて「長距離ミサイル」と「ロケット」を融合させたのかのか。2-2では「北の衛星発射」と表現。)
・「(しかし、南朝鮮当局は)閲兵式で、無人打撃機、地対空迎撃ミサイル、移動式大陸間弾道ミサイルに至る、各種の尖端武装装備を大々的に公開したことについて敏感に反応し、不安感を隠せなかった」
・「特に南朝鮮軍部は、我々が今回の閲兵式で戦略ロケットを公開したことについて、『この大陸間弾道ミサイルが、太陽節100周年行事の時は、弾道尖端が細かったが、今回は太くなったとし、それは小型化された核弾頭が複数個入った多弾頭戦略ミサイルに改良されたものと思われる』と泣き言を言った」
・「(また、南朝鮮軍部は)我々が初めて公開した新型放射砲を見て、『新型放射砲の射程距離が200キロに達するので、ソウルはもちろん、陸海空軍本部がある忠清南道鶏龍市鶏龍台、そして南朝鮮占領米侵略軍が居座っているオサン、ピョンテク米軍基地まで全て打撃圏内に入った」と恐怖に震え、『ミサイルではなく砲弾なので、迎撃も不可能だ。<火の海の砲>と呼ばれる新型放射砲の公開は、<韓国>軍と駐<韓>米軍において現実の脅威となる』と驚愕した」
・「日本の有名な軍事評論家である恵谷治(ママ)は、今回の閲兵式に登場した我々の新型放射砲について、『これは新しい兵器の可能性がある。車両も新しいので、間違いなく新兵器だ。最新型多連装ロケット砲だ」と驚きを表した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「(南朝鮮メディアは)、『北は西側の世界と異なり、党が軍をしっかりと掌握しており、米国と堂々と戦えるほど強化された』と評する」
・「(南朝鮮報道は)、『米本土まで打撃可能な各種の新型兵器を見せ、南朝鮮<政府>と国際社会に向けて武力示威を行った。長距離ロケット発射や第4回核実験に劣らぬ軍事的効果を達成した』と評した」
4.まとめで「我々の閲兵式のように、一国の閲兵式が世界的な事件となり、歴史を揺るがすような閲兵式は、これまでなかった」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
Source: KCTV, 2015/11/01放送
1.規模だけではなく、内容も新しく独特な閲兵式であった。
・「反ファッショ戦争勝利閲兵式」が世界各国で行われたが、「我が国で行われた閲兵式のように、メガトン級閲兵式」はなかったと、ロシアや中国で行われた閲兵式と暗に比較しながら優位性を強調。
2.「南朝鮮」の新聞が「敬愛する元帥様」の演説を次のように伝えたと、次の通り。
・「北の労働党創建70周年記念閲兵式で、金正恩第1秘書、25分間肉声演説」
・「自信と確信に満ちた姿で演説」
・「金正恩第1秘書、国際社会を前に、すらすらと大衆演説を見せる」
・「演説で数十回、『人民』を強調した金正恩第1秘書」:「愛民精神を特に強調」、「愛する人民、人民重視・軍隊重視・青年重視、人民生活向上など、人民に関する表現を90数回使った」、「25分間の肉声演説は、人民に対する熱い感謝という表現から始まり、人民に対する滅私服務の誓いで終えた」、「演説内容は、人民を、人民に対する、人民のために」、「愛民指導者の姿そのもの」、「南朝鮮当局が『北労働党70周年閲兵式総合評価書』で、金正恩第1秘書が10日、閲兵式で労働党の人民第一主義に重心を置き、人民愛強調に大部分を振り向けた」
・「金正恩 第1秘書、米国に堂々と立ち向かうと強調」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
2-1.外国メディアが伝えた「人民愛」
・「日本のインターネットメディアであるJNNが、『金正恩第1秘書は、我が党(労働党)が70年もの間、革命を進めてくることができたのは、我が党を全ての運命と信じて従い、党の偉業を忠実に支えてきた偉大な人民がいたからだ。我が党が達成した勝利は、偉大な人民の勝利だ。我が党が信じたのは、ひたすら偉大な人民だけであった』と強調された」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「日本のNHKも、我々の中継放送をそのまま放送し、その中で言ったことは、『演説で金正恩第1秘書は、党は人民の生活を全的に責任持たなければならないと強調され、人民が朝鮮労働党の旗の下に団結することを訴えられた』と伝えた」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「米国のAP通信は、北の核兵器や長距離ミサイルの力量については具体的に言及せず、党が人民生活向上に全力を尽くすということを強調することに大部分を振り向けた」
2-2.「米帝に対する強硬な対抗意志を明確にした」
・「『我々の革命的武装力が、米帝が望む如何なる形態の戦争でも相手にできる』、世界メディアはこの部分をまるで約束でもしたように取り上げた」
・「その理由は、何としてでも我々共和国を窮地に追い込もうと、党創建70周年前夜から、北の衛星発射説、第4回核実験説をばらまきながら、国連の舞台でまで我々を圧迫しようとする米国の立場に対する強い応えとなったから」
・「ロシアのRIAノーボスチ通信は、『金正恩領導者は、閲兵式で行った演説で、北朝鮮の武力は、米帝が望むどのような形態の戦争にも備えができていると強調された』と伝える」
・「米国CNNは、今回の閲兵式と群衆示威に、取材団を直接派遣し、生中継までした。特に、敬愛する元帥様の演説を伝えながら、『北朝鮮が朝鮮労働党創建70周年に際し、軍事力を誇るものすごい閲兵式を行った。数万の軍人と市民が金正恩最高領導者に対する永遠なる忠誠を誓いながら一体化された敬礼をした』と感動的に評した」
・「また、CNNは、『北朝鮮の領導者は、自国が米国の如何なる脅威にも対処することができる万端の準備ができていると宣言された。恐らく、最も大きな脅威は、いつかは核弾頭を搭載することになるミサイルであろう。北朝鮮は、世界のどこでも打撃できると主張している。とほうない閲兵式だった』と評した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
Source: KCTV, 2015/11/01放送
「日本のNHKは、『長い間対話が断絶している米国を強く牽制された。北朝鮮指導部は、軍事力を誇示し、国威を轟かせ、体制を一層強固にしたようだ』と評した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3.「閲兵式で注目される点」
3-1.「南朝鮮の分析では、最大規模で、最も独特な方式で開催された」
・「今回まで31回の閲兵式を行ったが、今回の閲兵式は規模が最大で、形式が多様であるだけではなく、社会主義国家の独特な閲兵式の伝統をそのまま活かした」
・「閲兵式の参加兵力が、2万名あまりなので、今年、各国で行われた閲兵式を圧倒している」
・「金日成広場を舞台としたので、舞台の規模でも世界最高」
・「飛行機で70という数字や党マークを作ったのは、完全に新しいこと」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3-2.「朝鮮労働党の闘争史を見せている」
・「(南朝鮮のメディアは)今回の北の閲兵式は、朝鮮労働党の伝統と党争の歴史を彷彿させると意味で、抗日パルチザンの部隊と祖国解放戦争期の近衛部隊、民間部隊と少年パルチザン部隊が先導し、その後で、各軍部隊が行進したのが特徴」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
3-3.「我々が武装装備の威力を見せたこと」
・「(南朝鮮当局は)我々が長距離ロケット発射と第4回核実験をしないことについて、安堵していた」(「長距離ロケット」はママ。解説者は、敢えて「長距離ミサイル」と「ロケット」を融合させたのかのか。2-2では「北の衛星発射」と表現。)
・「(しかし、南朝鮮当局は)閲兵式で、無人打撃機、地対空迎撃ミサイル、移動式大陸間弾道ミサイルに至る、各種の尖端武装装備を大々的に公開したことについて敏感に反応し、不安感を隠せなかった」
・「特に南朝鮮軍部は、我々が今回の閲兵式で戦略ロケットを公開したことについて、『この大陸間弾道ミサイルが、太陽節100周年行事の時は、弾道尖端が細かったが、今回は太くなったとし、それは小型化された核弾頭が複数個入った多弾頭戦略ミサイルに改良されたものと思われる』と泣き言を言った」
・「(また、南朝鮮軍部は)我々が初めて公開した新型放射砲を見て、『新型放射砲の射程距離が200キロに達するので、ソウルはもちろん、陸海空軍本部がある忠清南道鶏龍市鶏龍台、そして南朝鮮占領米侵略軍が居座っているオサン、ピョンテク米軍基地まで全て打撃圏内に入った」と恐怖に震え、『ミサイルではなく砲弾なので、迎撃も不可能だ。<火の海の砲>と呼ばれる新型放射砲の公開は、<韓国>軍と駐<韓>米軍において現実の脅威となる』と驚愕した」
・「日本の有名な軍事評論家である恵谷治(ママ)は、今回の閲兵式に登場した我々の新型放射砲について、『これは新しい兵器の可能性がある。車両も新しいので、間違いなく新兵器だ。最新型多連装ロケット砲だ」と驚きを表した」
Source: KCTV, 2015/11/01放送
・「(南朝鮮メディアは)、『北は西側の世界と異なり、党が軍をしっかりと掌握しており、米国と堂々と戦えるほど強化された』と評する」
・「(南朝鮮報道は)、『米本土まで打撃可能な各種の新型兵器を見せ、南朝鮮<政府>と国際社会に向けて武力示威を行った。長距離ロケット発射や第4回核実験に劣らぬ軍事的効果を達成した』と評した」
4.まとめで「我々の閲兵式のように、一国の閲兵式が世界的な事件となり、歴史を揺るがすような閲兵式は、これまでなかった」