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当時のデスザウラー

デスザウラーは29日に届かず。無念……!
本日、30日に来るのか。
今日は仕事なので帰宅時に届いている事に期待しつつ、悶々と仕事に行ってきます…………。

せっかくこういう機会なので本家版のデスザウラーが1987年暮れに登場した頃。その前後の空気を振り返ってみたいと思います。


<小学一年生 1987年9月号より>

学年誌、小学一年生で初登場したデスザウラーは、初っ端でゴジュラスを倒して登場します。

帝国軍の新型ゾイド(今回は24ゾイド)が襲撃してきた。
この事態に怒りに燃えるゴジュラスが追撃に出た。いよいよゴジュラスは敵を追い詰めた。
いつものようにゴジュラスが居れば大丈夫だ。という空気を出した直後にゴジュラスは謎の大爆発を起こして沈む。
攻撃が飛んできた方向を見ると、山のような巨大なゾイドが居た……。


という感じでした。

メカ生体ゾイドと言えば何といっても「恐竜」でした。
ゾイドを説明する際に「メカの恐竜」と言われたものです。今はライガーなどの「恐竜や動物のメカ」と言った方が適切だと思いますが、当時は何といっても恐竜でした。
もちろんサーベルタイガーやシールドライガーは人気でしたが、それでもです。

そして恐竜の中でもやっぱり最強ティラノサウルスはフラッグシップでした。
公式からも、そんなティラノサウルスを意識したゴジュラス開発は「真打だった」との発言があります。
この時代においても「直接戦闘では」最強だったんですよね。

アイアンコングには総合力で劣る……けども格闘戦に入れば圧倒できる。
ウルトラザウルス程のパワーは無い……けど、ウルトラは直接戦闘は苦手。

VSコングでは「当初は苦戦するけど最後には逆転勝利」が定番。
ウルトラもコングに苦戦する場面が多く、「ゴジュラスの救援で事なきを得る」展開が定番。
いかにヒーローだったかというものです。

デスザウラーは同じモチーフを採用したゾイドとして「ゴジュラスを更新する」を使命に帯びて登場したのでしょう。
あのゴジュラスを超えるというのは高すぎるハードルだったと思いますが、デスザウラーは見事にやってのけています。



<小学三年生 1987年10月号より>

小三(こちらはバトルストーリー2巻にも採用された)でも、初めて戦闘を披露した際の相手はゴジュラス。
大部隊を相手にド派手な格闘戦を展開して一方的に倒しています。
足元に転がる破壊されたゴジュラスが生々しくて怖いんだ……。



<小学一年生 1987年10月号より>

小一では初登場の次号で、パワーアップした二機のゴジュラスがデスザウラーに挑みます。
最新鋭のゴジュラスMK-II量産型だ。しかも先手を取って砲撃する。
だが、砲身が焼け付くほどのキャノン砲連射を見舞うも……まったく効かず。
格闘戦でバキバキに破壊されてしまう……。

あのゴジュラスが。強化したのに。二機いたのに。先手を取ったのに。
それでも一方的に破壊されてしまったのは象徴的です。


ゾイドのストーリーをこの時代に掲載していた小一と小三の扱いは共に「ゴジュラスを更新する」だった。
これは意識してやられた事だったんだろうなぁ……。
そしてこれ以降、ゴジュラス(MK-II量産型)の連戦連敗伝説が幕を開けることに……。



<小学五年生 1987年9月号より>

1987年8月開催の「ゾイドフェア'87」
前年に行われたゾイド初の単独イベント「ゾイドフェア'86」が大好評だったため、87年にも行われました。

最新ゾイドの展示、ジオラマやCMで使用されたモデルの展示(CMで印象的に使われたディメトロドンやウオディックを射出するホエールカイザーも展示されていたらしい)、そして2.5mにもなるゴジュラスMK-II量産型の巨大モデルも作られていたと言います。
あとイベントを盛り上げるために、かのCHIKA嬢もお越しになって司会などをしていたのだとか……。

1987年8月の最新ゾイドといえば帝国24ゾイドですね。
あとゴジュラス、コングの両MK-II量産型です。
デスザウラーはこのイベントでは展示されたのだろうか?
発売はもうあとわずかだけ先です。
とはいえ既にモデルはできていただろうし、お披露目されていた可能性が高いと思います。
確証はありませんが……。

どうなんでしょう、このイベントに参加されていた方とかいらっしゃいますでしょうか?
写真なんかがあったら長貴重ですねぇ。
ゾイドフェアは86も87もイベント限定品なんかもあったそうです。ゾイドジグソーパズルとか。
今、どの程度現存しているんだろう……。

このイベントではデスザウラーの像は作られず、ゴジュラスだったんですね。


<ホビージャパン 1987年7月号より>

前年のゾイドフェア'86では早くもウルトラザウルスの像が制作されていました。
なので87年もデスザウラーの像を作ることは不可能ではなかったと思います。
もしかして、ゾイドフェア'87の巨大ゴジュラス像は最後の花として作られたものだったりして…………。

巨大ゴジュラス像を見た当時のファンは、今後もゴジュラスの強さ・ヒーロー具合は安泰だと思ったことでしょう。
それがまさかあんな事になるとは。

もしかしてこれも計算のうちだったでしょうか。
イベントに来るような濃いファンに対して「やっぱりゴジュラスだよな!」というような訴求を行う。
その直後の学年誌ストーリーでデスザウラーを登場させてゴジュラスをメタメタに破壊する……。
その鮮烈さでデスザウラーを飾る。

どこまでが計算でどこからが偶然か。もはや調べようもありませんが、当時の事を考えるといっそう面白いです。
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