ニフティは2012年8月20日から22日までの3日間、都内で同社がかつて(1987~2006年)提供していたパソコン通信サービス「NIFTY-Serve」のサービス提供開始から25周年を記念するイベント「NIFTY-Serve大同窓会」を開催している(写真1、関連記事1、関連記事2)。
初日となる20日夜の「第1夜」は“やっぱりパソ通が好き。パソ通マニアが一挙集結”と題して、NIFTY-Serveと縁の深い有名シェアウエア作者らによるトークイベントや、人気フォーラムのシスオペ(SYSOP)による当時の思い出語り、パソコン通信に関連する80~90年代の懐かしいデバイス類の展示(写真2、写真3)および参加者による懇親会などが実施された。
パソ通時代を代表する有名シェアウエア作者が壇上に
前半(第一部)のメインイベントであるシェアウエア作者らによるトークショウでは、Windowsフォーラム(FWINDOWS)でシスオペを務めていたハンドルネーム「mick」こと坂本光正氏(写真4)が司会進行役となり、90年代にパソコン通信にのめりこんでいた人ならおそらく知らない人はいない有名シェアウエア&フリーソフト作者3人に様々な質問をぶつけた。
トークショウに登壇したのは、秀丸エディタや秀Termなど「秀丸シリーズ」の作者である“秀まるお”こと斉藤秀夫氏(写真5)、マクロ(スクリプト)による優れたオートパイロット(自動巡回)機能を備えた通信ソフト「AirCraft」の作者である飯塚豊(DUDE)氏(写真6)、同じく人気の通信ソフト「MopTerm」(フリーソフト)の作者である毛塚正弘氏(写真7)の3人。
これにNIFTY-Serveで「シェアウエア送金代行係」の仕事をしていた藤本裕之氏(写真8)を加えた計5人で、開発当時のエピソードなどに加え、「箱に入ったパッケージソフトではなく、オンラインでソフトを配布・販売する」というシェアウエアの概念がパソ通をはじめとする国内のコンピュータネットワーク分野で果たしてきた役割などについても熱いトークが交わされ、参加者は熱心に耳を傾けていた。
トークショウでは当時使われていた機器やOS、通信環境の話などがポンポンと飛び出し、参加者による当時を懐かしむ声などでかなりの盛り上がりを見せていた。だが、何といってもこの日最大の盛り上がりを見せたのは、「シェアウエア送金代行システムは売り上げの何割程度を占めていたか?」という質問に対して秀丸シリーズ作者の斉藤氏が回答した場面である。