米Microsoftと企業向け無料SNSの米Yammerは現地時間2012年6月25日、MicrosoftがYammerを現金12億ドルで買収することについて最終合意に達したと発表した。6月半ばに複数の米メディアが両社が交渉中との噂を報じていた(関連記事:Microsoft、企業向けSNS「Yammer」買収で交渉中か)。
Yammerは米PayPalの元最高執行責任者(COO)であるDavid Sacks氏が2008年9月に立ち上げた。組織内のコラボレーションに焦点を当てて設計しており、Fortune 500企業の85%が採用し、20万社を超える企業の500万人以上が使用しているという。150カ国でサービスを展開し、23カ国語に対応する。従業員は300人以上。複数のベンチャーファンドなどからこれまで合計1億4200万ドルの資金を調達している。米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、Yammerは有料版も用意しているが、有料ユーザーは全体の約20%にとどまる。
買収後のYammerはMicrosoft Office部門に組み込まれるが、引き続き現最高経営責任者(CEO)のSacks氏が指揮を執る。MicrosoftはYammerを独立したサービスとして提供および開発を継続する一方、「SharePoint」「Office 365」「Microsoft Dynamics」「Skype」などとの統合も進めるとしている。
MicrosoftのCEO、Steve Ballmer氏は「Yammerの買収は、企業に必要とされ、人々に愛される技術の提供に当社が取り組んでいることを明示するものだ。Yammerを獲得することにより、優れた企業向けSNSを当社の補完的クラウドサービスの成長するポートフォリオに追加できる」と述べている。
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