米Amazon.com傘下の米Amazon Web Servicesは米国時間2008年12月1日,これまで限定ベータ版としていたオンライン・データベース・サービス「Amazon SimpleDB」を公開ベータ版に移行させ,誰でも利用できるようにした。公開ベータ版の提供開始にともない,値下げし,無償利用できる条件も設けた。今後追加する新機能の概要も紹介した。
Amazon SimpleDBは,スキーマを使うことなく,データを自動的にインデックス化して管理できるWebサービス方式のデータベース。メタ情報などを付加した構造化データも扱うことが可能で,各種APIを用意している。オンライン・ストレージ・サービス「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」およびホスティング・サービス「Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)」といった各種Webアプリケーション・サービス「Amazon Web Services(AWS)」と連携し,データ保存や問い合わせなどが行える(関連記事:Amazon,オンラインDBサービス「Amazon SimpleDB」の限定ベータ提供を開始)。
料金は演算料,データ転送料,構造化データ保存料で構成し,月額制で課金する。演算料は毎月25台時まで無料,それ以降が1台時当たり0.14ドル。データ転送料は,入出力とも毎月最初の1Gバイトまで無料,それ以降のデータ登録が1Gバイト当たり0.1ドル,データ読み出しが1Gバイト当たり0.17ドル(10Tバイトまで),0.13ドル(10Tバイト超から50Tバイトまで),0.11ドル(50Tバイト超から150Tバイトまで),0.1ドル(150Tバイト超)となる。構造化データ保存料は,毎月最初の1Gバイトまで無料,それ以降が1Gバイト当たり0.25ドル(従来は1.5ドル)。利用可能なドメイン数は最大100個で,データ容量は1ドメイン当たり10Gバイト。Amazon S3やAmazon EC2とのデータ交換は無料。無償利用サービスは,少なくとも今後6カ月間続ける。
また,新たに有償技術サポート・サービス「AWS Premium Support for Amazon SimpleDB」の提供を開始した(関連記事:Amazon.com,「AWS」ユーザー向け有償技術サポートを提供開始)。
新機能としては,SQLと似た形式の問い合わせ言語が使える「SELECT API」と,複数項目のアップロード処理をバッチ化して1回にまとめる「Batch Put」を数週間後に追加する。
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