セールスフォース・ジャパンは2024年8月26日、営業支援のSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)に生成AI(人工知能)を使った新機能を2種類追加すると発表した。見込み客からの問い合わせ内容に応じて回答を生成するチャットボット「Einstein Sales Development Rep(SDR)Agent」と、営業担当者に対してロールプレイ機能を提供する「Einstein Sales Coach Agent」だ。
いずれもユーザー企業が持つ顧客の購買履歴や製品資料などのデータを基に生成AIの回答の精度を高めるRAG(Retrieval Augmented Generation、検索拡張生成)を利用することが特徴だ。
Einstein SDR Agentは、見込み顧客からの問い合わせに対して、質問内容を理解して、過去のデータを基に顧客に合わせた回答を提示する。ホワイトペーパーをダウンロードした顧客に対し、Einstein SDR Agentが自動的に必要なメッセージを送信する、といった機能を持つ。ユーザー企業は「1万ドル未満の顧客からの問い合わせ対応をすべてEinstein SDR Agentに任せる」といった設定ができる。
Einstein Sales Coach Agentは生成AIが営業担当者の能力強化を支援する。新規開拓やプレゼンテーション、交渉などの場面別に、過去の顧客とのやり取りなどを基にEinstein Sales Coach Agentが顧客の反応を再現することで、顧客と対面する前のシミュレーションを可能にした。
Einstein SDR AgentとEinstein Sales Coach Agentは2024年10月に米国で一般提供を開始する。日本での提供時期は未定となっている。