「ゾーン(zone)」とは、ごく普通には、「範囲」という意味だ。
だが、この言葉は、「ゾーンに入る」という言い方で、「精神が、ある特別な範囲に入る」という意味で使われることをご存じと思う。
そんなゾーンに入った時、神憑(かみがか)った力を発揮するということを、一度は聞いたことがあると思う。

この「ゾーン」は俗っぽい言い方であり、本来は、心理学用語の「フロー(flow)」のことだ。
フローをウィキペディアでは、

人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。一般的には、フロー体験(Flow Experience)、フロー状態(Flow State)、フロー理論(Flow Theory)などという言葉で使用される。

と説明されているが、なんとなく知っている人も多いと思う。
私がよく言う「至高体験」も同じもので、「至高体験」は英語で「ピーク・エクスペリエンス」だが、直訳では「絶頂体験」で、この直訳の方が意味をなしていると言う人も多いと思う。

ゾーン、フロー、至高体験は、一言で分かり易く言えば、「イっちゃってる状態」だ。
「20世紀最大の詩人」ウィリアム・バトラー・イェイツは、「エクスタシー」と言い、「エクスタシー」の訳の1つである「法悦」も同じ(ゾーン、フローを示す)だ。
夏目漱石は「天賓」、岡本太郎は「爆発」と言った。

まとめる
ゾーン=フロー=至高体験=エクスター=法悦=天賓=爆発
で、つまりは、
「イっちゃてること」
だ。
「イっちゃてる」「イク」というと、性的絶頂を思い浮かべるのは、特にスケベではない(笑)。
若い時から岡本太郎と交流があった哲学者・思想家のジョルジュ・バタイユは、性的絶頂を「死の体験」とし、深い意味を探求していた。
バタイユはエロい話が大好きだった。

私は、ゾーンと言えば、3つの話をすぐに思い出す。
(1)大山倍達(空手家)
作り話かもしれないが、大山が戦後、真剣を持った剣の達人と素手で戦った時、勝ち目がないので、相打ちを狙って突進し、その後の記憶がないと言う。そして、気が付いたら、剣の達人はのびて(失神して)いた。
大山はゾーンに入って戦ったのだ。
(2)サンダル履きの主婦
ごく平凡な主婦が、マンションの3階から自分の子供が落下するのを見て、駆け寄って救った。
だが、後で物理学者が計算したところ、この主婦はサンダル履きのまま、陸上短距離の金メダリストより速く走っていたことが分かった。
これがゾーンの力である。
他にも、やはり普通の主婦が、トラックの下敷きになった息子を救うため、そのトラックを1人で持ち上げたが、そのトラックは、大の男が数人がかりでもビクともしない重さだった。
いわゆる、「火事場の馬鹿力」である。
(3)千代田桃
漫画・アニメ『まちカドまぞく』で、優子(主人公。高1女子)がうっかり空中にバラまいた沢山のタコさんウインナーを、桃(ヒロインの1人。高1女子)が全て空中で皿に回収し、全部に爪楊枝を刺すという離れ業を見せた。
優子の頑張りを無駄にしたくないという桃の想いが、桃をゾーンに導いたのである。

今年は、ゾーン達成年と思う。
私も昨日、ちょっとしたゾーン体験をした。
メンサという高IQ団体のことをご存じの方も多いだろうが、メンサでは、入会テストの予行演習的なチャレンジテスト(IQテスト)をWebで公開している。
私は昨日、軽いノリで、ノルウェーのメンササイトで、そのテストをやってみたら、制限時間25分の15分で終了し、最高点の「IQ145以上」を達成した。
しかし、メンサのジャパンサイトとデンマークサイトでやった時は、それぞれ131と133で、分からない問題は、本当にどうしても分からなかった。
何も考えずに解いたら、満点(あるいはほぼ満点)が出たということだ。
ちなみに、私は自分のIQにさほど興味がない(120以上ならそれで良いと思う)し、メンサに入ろうなんて気もサラサラないが、メンサのIQテストはゾーンテストとして使えそうで興味がある。

いよいよ、意図的にゾーンに入る方法が分かると思う。
もちろん、ゾーンの状態では、引き寄せも引き寄せ放題と思う。

◆当記事と関連すると思われる書籍等のご案内◆
(1)至高体験(コリン・ウィルソン)
(2)まちカドまぞく 1巻(伊藤いづも)
(3)まちカドまぞく ※dアニメストア for Prime Video
(4)歓喜(岡本太郎、岡本敏子)
(5)エロティシズム(ジョルジュ・バタイユ)
(6)トーチェ氏の心の法則(ジョエル・マリー・トーチェ、チャンピオン・K・トーチェ)

白い花白い光
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「白い花白い光」
Kay

  
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