mamekoが出会った 世界の食べもの

世界の料理やお菓子など、おいしいものを綴っていきます
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チフリホ@市ヶ谷

コスタリカは、北はニカラグア、南東はパナマと国境を接し、
太平洋とカリブ海に面する、中央アメリカの国。

四国と九州を合わせたほどの国土に、福岡県の人口と同じくらいの人々が
暮らしています。

小さい国ながら、国土の約4分の1が国立公園や保護区に指定されるほど
自然が豊か。
また、軍隊を持たない非武装中立国であることから、「中米のスイス」と
呼ばれています。

コスタリカの料理は、先住民の食文化に、スペイン人が持ち込んだ食材や
調理法を組み合わせたものが多いそう。
主食はお米、豆、とうもろこしで、魚よりは肉料理が好まれるようです。


「チフリホ」は、ごはんの上に、
  • 豆の煮込み「フリホーレス」
  • 豚皮または豚バラ肉をカリカリに揚げた「チチャロン」
  • サイコロ状に切った玉ねぎとトマト、唐辛子、コリアンダーなどを
    ライムジュースで和えたソース「チミチュリ」
  • トルティージャ・チップス
をのせた料理で、いわばコスタリカの豚丼。

チフリホの名は、チャロン+フリホーレスから付けられました。

1990年代に、首都サンホセにあるバーのオーナーが考案。
現在では、コスタリカのバーの定番料理になっているそうです。

国際協力機構・JICA(ジャイカ)の施設内にある「J's Cafe」でいただきました。

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長粒米のごはんの上に、
キドニービーンズと薄切りの豚肉、にんじん、パプリカ、ピーマン、
玉ねぎなどを煮込んだ「フリホーレス」をかけ、
トマト、紫玉ねぎ、アボカドをレモン汁で和えた「チミチュリ」と
コリアンダーをトッピング。
周りにはチチャロンとトルティージャ・チップスが添えられています。

フリホーレスは塩味で、じっくり煮込んだ豆がホックホク。
チミチュリは、レモン汁の酸味がさわやかです。

チチャロンは、メキシコで食べた豚皮タイプをイメージしていましたが、
こちらのものは豚バラタイプ。
カラカラに揚げてあるものの、豚皮タイプの軽さやサクサク感はなく、
肉の繊維がみっちり詰まっていて、ビーフジャーキーを思わせる硬さです。
豚だけど。

トルティージャ・チップスをスプーンで砕き、全体をミックスすると、
いろいろな食感と味わいが混ざってとても美味。
ただし、チチャロンは硬くてアゴが疲れました;


アルゼンチンの伝統料理「カルボナーダ・クリオージャ」は、
牛肉と多種類の野菜を煮込んだトマトベースのシチュー。

カルボナーダは「炭火で長時間じっくり調理する」という工程を意味し、
クリオージャは「植民地生まれの」とか「現地風の」というニュアンスです。

具材は家庭によって異なりますが、中南米が原産と言われる
さつまいもとカボチャ、とうもろこしは欠かせないよう。
ドライアプリコットやレーズンを加えて甘味と酸味をプラスし、
オレガノを効かせるのがポイントだとか。

発祥については定かでありませんが、
イタリア移民が持ち込んだ、牛肉のワイン煮込み「カルボナータ」や、
牛肉をビールで煮込んだベルギー料理「カルボナード」が現地化した
などと言われています。

錦糸町の「バル ポルテーニョ」で、ランチコースの前菜として
カルボナーダ・クリオージャをアレンジしたスープをいただきました。

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トマトベースのスープの具材は、牛肉とにんじん、玉ねぎなど。
お皿のフチにのっているスペインの乾パン「ピコス」とパセリを、
スープに浮かせていただきます。

牛肉とトマトの旨味が溶け込んだスープは、
塩だけで味付けしているとは思えないほど滋味豊か。
オレガノの風味が、トマトと相性抜群です。

ミネストローネの野菜を減らし、牛肉をプラスした感じで、
おかわりしたくなる美味しさでした。


カシューナッツは、うるし科の樹木カシューナットノキから採れるナッツ。

20241127181737026.jpegリンゴに似た「カシューアップル」と呼ばれる果肉部分の先端に、ぶら下がるように勾玉状の種子ができ、その種子の中にある「仁(じん)」がカシューナッツです。

果肉であるカシューアップルも食すことができ、生のまま食べる他、ジュースやジャム、シャーベットなどに加工されるそう。

ジュースはブラジルで「スーコ・ヂ・カジュー」と呼ばれ、ペットボトルや紙パックで市販されているほどポピュラーです。

どんな味か想像もつかないまま
明治神宮前の「キボン!サンドイッチスタンド」で、恐る恐る注文しました。

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見た目はリンゴジュースのよう。
少しナッツっぽい香りがします。

飲んでみるとフルーティーで、ナッツ感はゼロ。
リンゴのような・ライチのような味で、甘くてうっすら酸味があります。

ぼんやりした やさしい味わいで、ゴクゴク飲めました。


アヴェ・パルタ@明治神宮前

チリは南アメリカの西海岸に位置し、
北はペルー、東はボリビアとアルゼンチンに接する国。

南北約4,300km、東西約170kmと細長い国土の東側に、
南米大陸を縦断するアンデス山脈がそびえています。

先住民が暮らしていた土地に、16世紀にスペイン人が入植。
1818年に独立するまで植民地支配を受けていたことから、
チリの食文化は、先住民の伝統とスペインの文化が融合しているそう。

料理には牛肉や鶏肉、トウモロコシ、ジャガイモ、豆類がよく使われる他、
海沿いの町では魚介類も食されます。

興味深いのは、パンをたくさん食べること。
チリの一人当たりパン消費量は世界第2位で、日本の5倍も食べています。
(ちなみに1位はトルコです)


「アヴェ・パルタ」は、チリの人々が大好きな、パンを使った軽食。

「アヴェ=鳥」、「パルタ=アボカド」という意味で、
ゆでてほぐした鶏肉にマヨネーズや調味料を混ぜ、
潰したアボカドとともにパンに挟んだサンドイッチです。

チリでは大変ポピュラーで、スターバックスでも提供されているとか。

明治神宮前の「キボン!サンドイッチスタンド」でいただきました。

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長さ15cm、厚さ8cmほどと、予想を上回る大きさ!


マスタードを塗ったパンに、レタスとルッコラを敷いて、
鶏肉とアボカドをモリモリのせています。

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パンはソフトフランスとコッペパンを足して2で割った感じ。
フィリングの引き立て役に徹する、軽くてシンプルな味です。

鶏肉はマヨ感はあまりなく、強めの塩味。
アボカドはぽってり濃厚で、鶏肉の塩味を薄めてくれます。

フレッシュなレタスとルッコラがよいアクセント。

アボカド好きにはたまらないサンドイッチでした。


キンボンボ@新宿御苑前

「キンボンボ」は、スペイン語でオクラのこと。

スペイン語を公用語とするキューバでは、オクラを使ったシチューのことも
同名で呼びます。

オクラシチュー「キンボンボ」は、キューバの代表的な家庭料理のひとつ。

家庭ごとにさまざまなレシピがありますが、
オクラと肉類(豚、鶏、牛、チョリソなど)、玉ねぎ、パプリカなどを
トマトソースとともに煮込み、塩・胡椒とスパイスで調味。
付け合わせに、調理用青バナナ「プランテン」を揚げた「トストネス」や
プランテンを加熱後マッシュした「フフ」などを添えるのが一般的です。

オクラはもともとアフリカ原産。
奴隷貿易で連れて来られたアフリカ人がキューバにオクラを持ち込み、
この料理が生まれたと言われています。

新宿御苑前の「コントントン」でいただきました。

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シチューというよりは、炒め物な感じ。
オクラと豚肉、玉ねぎ、トマト、パプリカ、ピーマンを炒め煮しています。
オクラのとろみの中に、クミンやオレガノなどのスパイスが効いており、とても美味。
ごはんによく合います。

付け合わせは、トストネスとサラダ。
トストネスは、見た目はバナナですが甘味はなく、ほんのり塩味がついています。

お店の方の話によると、キューバではプランテンを揚げたり、煮たり、
スープにしたりと、ジャガイモのように料理することが多いそう。

プランテンを揚げたトストネスは、ホクホクした食感でフライドポテトのようでした。