mamekoが出会った 世界の食べもの

世界の料理やお菓子など、おいしいものを綴っていきます
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蒸しパンカヤバター@西新宿

シンガポールの朝食の定番、カヤトースト

トーストした食パンにカヤジャムとバターとを挟むのが一般的ですが、パンや調理法に工夫を凝らしたさまざまなバリエーションが誕生しているそうです。

例えばパンは
  • バゲット
  • クロワッサン
  • ブリオッシュ
  • イタリアのパン「チャバタ」
  • バーガー用バンズ
など。

調理法は
  • パンで挟まない「オープンサンドタイプ」
  • 食パンにカヤジャムとバターを挟んで卵液に浸し、フライパンで焼いた「カヤ・フレンチトースト
  • バターの代わりにフォアグラを挟んだ「フォアグラ・カヤトースト」
  • カヤジャムとバターを挟んだ食パンを蒸籠で蒸した「蒸しパンカヤバター」
などがあるとか。

西新宿の「ヤクンカヤトースト」で、「蒸しパンカヤバター」をいただきました。

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カヤジャムとバターを挟んだ食パンが、直径15cmほどの蒸籠にぴっちり収まっています。


蒸したて熱々で、取り出すのが大変;
パンの間から、カヤジャムとバターが溶け出します。

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パンの厚みは1.5cmくらい。

蒸気を含んでふわふわになったパンと
とろけたジャム&バターが一体となり、
噛まなくてよいくらいやわらか。

「蒸しパンは飲み物」と言いたくなります。

クリスピーなカヤトーストもよいですが、
やさしい食感の蒸しパンカヤバターもクセになると思いました。


ワンタンミー@大森

「ワンタンミー」は、マレーシアやシンガポールで食されている麺料理。

広東料理が起源と言われており、漢字で書くと「雲吞麺」。
読んで字のごとく「ワンタン麺」です。

汁ありの「スープ」タイプと、汁なしの「ドライ」タイプがあり、マレーシアやシンガポールでは「ドライ」が主流。
単に「ワンタンミー」と言うと、ドライを指すことが多いそうです。

ドライタイプのワンタンミーは、卵麺にオイスターソースや醤油などを混ぜたタレをからめ、ワンタンとチャーシュー、青菜などをトッピングしたもの。
ワンタンは麺にのせるのではなく、セットでついてくる別添えのスープに入っていることもあるようです。

東京・大森の「シンガポールバル ミサキヤ」でいただいた、「チャーシューワンタンミー」。

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直径1mmくらいの極細卵麺をタレで和え、ワンタン、チャーシュー、小松菜をトッピング。
酢漬けの青唐辛子が添えてあります。

麺は硬めでゴワゴワした食感。
チャーシューの煮汁のような、甘じょっぱくて濃いめのタレがよく絡みます。

ワンタンの具は少なめ。
豚ひき肉がちょっぴり入っています。
皮がなめらかで、つるんと喉に吸い込まれるようです。

チャーシューはやわらかく、しっかりした味つけ。
白飯と一緒に食べてもおいしそうです。

途中で酢漬け青唐辛子をかけて味変。
酸味と辛味がきりっと効いて、味が引き締まりました。


ペーパーチキン@大森

「ペーパーチキン(紙包鶏、チーパオカイ)」は、醤油や紹興酒、オイスターソースなどを混ぜたタレに漬け込んだ鶏肉を、パラフィン紙で包んで揚げたもの。

シンガポールの名物料理です。

紙に包んだまま揚げることで、タレや肉汁を逃すことなく調理できると同時に、肉が蒸されてやわらかくなるのがポイント。
食べる時は、ご飯にペーパーチキンをのせてから紙を破り、旨味をご飯に染み込ませて味わうそうです。

中国では、鶏肉を紙に包んだ料理が漢の時代から食されていたとも言われますが、シンガポールでペーパーチキンが食されるようになったのは20世紀半ば頃。
ユニオンファームイーティングハウスというお店で提供したのがはじまりだそうです。

東京・大森の「シンガポールバル ミサキヤ」でいただきました。

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紙に包まれたチキンが3ピース。
刻んだ青唐辛子入りの醬油ダレが添えてあります。

ご飯を注文しなかったので、やむなくその場で紙を破りました。

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見るからに味の染みた鶏もも肉が、デーンと入っています。

肉はジューシーで、ぷりぷりにやわらか。
濃いめの醤油味で、照り焼きチキンから甘味をなくした感じです。

しっかり味がついていますが、青唐辛子のタレをつけても美味。
ピリ辛な刺激で食欲が倍増しました。


ミーレブス@西新宿

「ミーレブス(ミールブス、ミーロブス)」は、卵麺にカレー風味のグレイビーソースをからめて食べる麺料理。

ミー=麺、レブス=ゆでるという意味で、シンガポールやマレーシア、インドネシアなどで人気のメニューです。

グレイビーソースは、牛または鶏の肉汁に

・カレー粉
・干しエビやエビの発酵調味料
・マッシュしたサツマイモまたはジャガイモ
・唐辛子やレモングラスなどのスパイスやハーブ
・ニンニクやエシャロットなどの香味野菜
・ライムやタマリンドなど酸味のある食材

を加えて煮込んだもの。
濃厚なとろみがあり、甘味・辛味・酸味が混ざり合った複雑な味が特徴です。

西新宿の「ヤクンカヤトースト」でいただきました。

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中太ストレートの麺に、どろりとしたグレイビーソースがかかっています。
トッピングは、ゆで卵、厚揚げ、もやし、青唐辛子、パクチー、ライムです。

まずはグレイビーをひと口。

甘い!?!

サツマイモのポタージュのような甘味と、エビの旨味が広がった後、カレーの風味と唐辛子の辛さがやってきます。

麺はホッケンミーと同じ卵麺。
濃厚なグレイビーがよくからみます。

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ライムを絞ると酸味が加わり、一層カオスな味に。

初めは甘さに驚きましたが、食べ進むと後引くおいしさでした。


「バーリー・ウォーター」は、直訳すると「大麦水」。

外皮を取り除いた大麦を水で煮出し、冬瓜の砂糖漬け「糖冬瓜」で甘味を、甘い香りのハーブ「パンダンリーフ」で香りをつけた飲み物です。

日本の夏に麦茶が欠かせないように、シンガポールやマレーシアの夏には冷たいバーリー・ウォーターが欠かせないそう。

焙煎した大麦を煮出す麦茶が茶色なのに対し、
焙煎せずに精麦した大麦を煮出すバーリー・ウォーターは、乳白色をしています。

熱中症予防や夏バテ防止に効果があると言われ、家庭でつくる他、フードコートやレストランで提供されたり、スーパーではペットボトル入りのものが販売されているそうです。

西新宿の「ヤクンカヤトースト」でいただきました。

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スポーツドリンクのような液色で、底に大麦が沈んでいます。
上にはレモンをトッピング。

甘酒をものすごーく薄めたようなほんのりした甘さで
麦っぽさはなく、レモンの香りが爽やかです。

こちらが大麦↓

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表面はとろみがあって、そのまま飲み込むとつるんとした喉ごし。
噛むともちもちしています。

やさしい味で、暑い日にゴクゴク飲みたいと思いました。