mamekoが出会った 世界の食べもの

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ダブリン・コードル@戸越

「ダブリン・コードル」は、アイルランドの首都・ダブリン発祥のシチュー。
アイリッシュ・シチュー」のラム肉を、ソーセージやベーコンに代えたものです。

かつて敬虔なカトリック教徒は、金曜日は肉を食べませんでした。
「13日の金曜日」で知られるように、金曜日はイエス・キリストが十字架にかけられた受難の曜日であるため、肉食を控えていたのです。

そのため前日の木曜日は、家に残っているソーセージやベーコンなどの肉類を使い切るために、ダブリン・コードルをつくるのが定番だったのだとか。

東京・戸越の「巨人のシチューハウス」でいただきました。

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具材は、厚切りベーコンとソーセージ、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ。
アイリッシュ・シチュー同様、塩味ベースの味付けです。

ベーコンは、お肉のような食べ応え。
ソーセージは、皮が薄くてミートボールのよう。

具材の旨味が溶けあって、まろやかな味わいです。


添えてあるのは、握りこぶし二つ分以上ありそうな、大量のマッシュポテト。
なめらかでバターの風味があり、薄く塩味がついています。

シチューにもじゃがいもたっぷりなので、
「じゃがいもをおかずに、主食のじゃがいもを食べる」感じ;

美味しいですが、結構お腹に溜まります。

「チャーハンをおかずに白飯を食べる」知り合いのことを思い出しました(笑)。


イギリスの西、アイルランド島の約8割を占める国、アイルランド。
北海道より少し狭い面積の国土に緑豊かな自然が広がり、別名「エメラルド島」と言われています。

紀元前にヨーロッパ大陸から渡ってきたケルト人の文化が色濃く残っており、ケルト音楽やアイリッシュダンスが有名。
今や日本でもすっかり定着した「ハロウィン」も、アイルランドのケルト文化に起源があるそうです。

主食はじゃがいもとパンで、特にじゃがいもは

・肉や野菜と煮込んでシチューに
・マッシュやローストして肉料理に添えて
・フィッシュ&チップスとして

など、アイルランドの食卓に欠かせない食材です。

東京・戸越の「巨人のシチューハウス」でいただいたアイルランドの伝統料理「アイリッシュ・シチュー」にも、じゃがいもがたっぷり入っていました。

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ラム肉、じゃがいも、にんじん、セロリなどをじっくり煮込んだ具沢山のシチューは、野菜が煮崩れるほどやわやわ・ほくほく。
塩味ベースのやさしい味が、胃にしみわたります。


別添えのパンは「ソーダブレッド」。
アイルランド発祥と言われる、重曹を使った無発酵のパンです。

左は全粒粉、右は小麦粉を使用しており、
全粒粉のほうはややボソボソした食感、
小麦粉のほうはスコーンのような味わい。
どちらもシチューとの相性抜群です。

日本の肉じゃがのようでもあり、家庭的で親しみを感じるシチューでした。