mamekoが出会った 世界の食べもの

世界の料理やお菓子など、おいしいものを綴っていきます
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小豆雑煮@日比谷

昨年に続き、今年も新年早々

☆彡お雑煮スタンプラリー☆彡

に参戦!

今年のスタンプラリーは、香川愛媛岡山鳥取奈良の5県に加えて
新たに島根が仲間入りしました。

島根県には、地域ごとに多様なお雑煮があるそう。
例えば

甘く煮た小豆に丸餅を入れた「小豆雑煮」。

すまし汁に、地元産の高級岩海苔「十六島海苔(うっぷるいのり)」と
丸餅を入れた「岩海苔雑煮(すまし雑煮)」。

醤油仕立てのつゆに丸餅を入れ、錦糸卵、かまぼこ、セリまたは三つ葉、
かつお節、海苔の五つの具材をのせた「五色雑煮」。

干し鮎で出汁をとったつゆに、丸餅、青菜、かまぼこなどを入れ、
出汁をとった後の鮎をのせた「鮎雑煮」。

などなど。

「日比谷しまね館」では、小豆雑煮を提供していました。

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小豆汁の中に、紅白の丸餅がひとつずつ。
お餅は小さめで、白玉のような見た目です。


汁は雑味のないすっきりした甘さ。
あずきはふっくらツヤツヤ。

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このお雑煮は、旧暦10月に行われる神在祭(かみありさい)では、
「神在(じんざい)餅」としてふるまわれるそう。
これが「ぜんざい」の語源になったとも言われています。

同じ小豆雑煮でも、お隣鳥取県のものとは異なる見た目&味わい。
それぞれに美味しく、お雑煮の奥深さを改めて実感しました。


どぜう鍋@浅草

「どぜう鍋」は、どじょうを煮込んだ鍋料理。
「どぜう」と書いて「どじょう」と読みます。

調理方法によって呼称が異なり、
生きたどじょうを酒に入れ、酔わせてから割り下で煮込む「丸鍋
背開きにして骨を抜いたどじょうをごぼうと一緒に煮込む「ぬき鍋
開いたどじょうとごぼうを割下で煮込み、卵でとじる「柳川鍋
があります。

どじょう鍋の歴史は古く、江戸時代から食されていたそう。
栄養価が高く、滋養強壮に効果があることから、庶民の味として親しまれていました。

「どぜう」と表記するようになったのは、1800年代初頭。
どじょうは当時の仮名遣いで「どぢやう」や「どじやう」と書きますが、
四文字では縁起が悪いと考えた浅草駒形のめし屋の店主・越後屋助七氏が
三文字で「どぜう」と書き、他店もそれに倣ったと言われています。

初代・越後屋助七氏から現在まで200年以上の歴史をもつ
浅草の「駒形どぜう」で、丸鍋をいただきました。

浅い鍋にぴっちり並んだどじょうたち。

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生きたどじょうを清酒で酔わせてから味噌汁で煮込み、
さらに蒸した後、出汁で煮ているそう。
鍋に並べられるまでに、相当な手間がかかっています。


ネギと薬味、割り下もスタンバイOK。

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ネギをたっぷりのせて、割り下を注げば完成!

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小皿にとり、山椒や唐辛子をつけていただきます。

どじょうは、表面はつるりなめらかな食感。
中はふっくらふわふわ。
臭みは無く、骨も全然気になりません。

割り下はすき焼きのタレに似ていますが、甘さ控えめ。
淡白などじょうを邪魔しない、すっきりした味です。

初体験のどぜう。
見た目はちょっとアレですが、好物の仲間に入りました。


アジフライ@羽田

「フライ」は、食材にパン粉をつけて油で揚げたもの。
日本生まれの洋風料理です。

明治時代初頭、仔牛肉にパン粉をつけて炒め焼きした「コートレット」や
刻んだ具材とベシャメルソースを混ぜて成形し、パン粉をまぶして焼いた「クロケット」が西洋から伝来。
これらを天ぷらのように大量の油で揚げたのがはじまりだと言われています。

当時の西洋料理店では、
コートレットが元となった「トンカツ」や、クロケットから生まれた「コロッケ」の他、エビフライやカキフライなど、さまざまなフライ料理が考案・提供されていたそう。

アジフライもその頃生まれましたが、アジは庶民的な魚だったことから西洋料理店のメニューに載ることはなく、家庭料理として広まったようです。

羽田空港の「金粂」でいただいた、「生アジフライ定食」。

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生アジフライと調味料、煮物、漬物、ごはん、味噌汁がセットになっています。

調味料は、からし、塩、わさび、おろしぼん酢と、
小鉢に入ったいぶりがっこ、ゆで卵、玉ねぎ入りマヨネーズ、青海苔を
自分で混ぜてつくる特製タルタルソースです。


「生」と謳うだけあって、アジフライは半生。
揚げ時間わずか20秒ほどだそうです。

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サクサクのパン粉に覆われたアジは、まるでお刺身。
肉厚で身が締まっているのにふっくらやわらかで、
このようなアジフライをいただくのは初めてです。

どの調味料もアジとよく合いますが、白眉なのはタルタルソース!
いぶりがっこの食感と燻した風味が、まろやかなマヨネーズと重なり、
至福の美味しさ。
タルタルソースだけでごはん1杯食べられそうなほど好みです。

かなりの行列でしたが、並んででも食べる価値があると思いました。


大和の雑煮@新橋

お雑煮スタンプラリーのゴール、五椀目は奈良県の「大和の雑煮」。

丸餅、大根、金時にんじん、里芋、豆腐などが入った、白味噌仕立てのお雑煮です。
最大の特徴は、お雑煮から餅を取り出し、きな粉につけて食べること。
その食べ方から「きな粉雑煮」とも呼ばれています。

具材にはそれぞれ意味があり
丸餅と輪切りにした大根・金時ニンジンは、家族円満。
里芋は子孫繁栄。
豆腐は白壁の蔵が建つように。
との願いが込められているとか。

きな粉は、その色が稲穂や金を連想させることから、
豊作を祈願していると言われています。


「奈良まほろば館」でいただきました。

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白味噌仕立てのつゆに、丸餅1個と大根、金時にんじん、里芋が入り、
きな粉が別添えされています。

つゆは、同じ白味噌仕立てのあん餅雑煮と比べて薄めで、あっさりした味。
お餅が入っていなければ、通常のお味噌汁という感じです。


お餅を取り出して、きな粉をまぶします。

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甘いきな粉をまとったやわらかいお餅・・・これは完全に安倍川餅(笑)。
鉄板の美味しさです。


各地のお雑煮を味わえるスタンプラリーは、私にとって最高の企画!
来年は他県のアンテナショップでも、同様のイベントを開催してほしいと思いました。


小豆雑煮@新橋

引き続き「とっとり・おかやま新橋館」で、お雑煮スタンプラリーの四椀目。

鳥取県の「小豆雑煮」です。

小豆雑煮は、小豆汁に丸餅を入れたもの。
県東部や中部エリアで食されており、地域によっては丸餅の代わりに
栃の実ともち米を搗いた「栃餅(とちもち)」を入れるそうです。

昔は塩味でしたが、現在は甘い味付けが一般的だとか。

発祥については定かでありませんが、
古来より小豆の赤色には邪気を払う力があるとされ、
ハレの日の食材として用いられてきたことから、
元旦に小豆を使ったお雑煮をつくるようになったと考えられています。


「とっとり・おかやま新橋館」でいただいた、鳥取の小豆雑煮。

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小豆の粒感がある汁の中に、丸餅が2個。

小豆汁は甘くてとろみがあり、
関東で「田舎汁粉
関西で「ぜんざい」
と呼ばれる甘味そのものです。

これまでは、「お節料理と一緒に食べるのはしょっぱいお雑煮」と
信じて疑いませんでしたが、甘いものも全然アリだと思いました。