「どぜう鍋」は、どじょうを煮込んだ鍋料理。
「どぜう」と書いて「どじょう」と読みます。
調理方法によって呼称が異なり、
生きたどじょうを酒に入れ、酔わせてから割り下で煮込む「
丸鍋」
背開きにして骨を抜いたどじょうをごぼうと一緒に煮込む「
ぬき鍋」
開いたどじょうとごぼうを割下で煮込み、卵でとじる「
柳川鍋」
があります。
どじょう鍋の歴史は古く、江戸時代から食されていたそう。
栄養価が高く、滋養強壮に効果があることから、庶民の味として親しまれていました。
「どぜう」と表記するようになったのは、1800年代初頭。
どじょうは当時の仮名遣いで「どぢやう」や「どじやう」と書きますが、
四文字では縁起が悪いと考えた浅草駒形のめし屋の店主・越後屋助七氏が
三文字で「どぜう」と書き、他店もそれに倣ったと言われています。
初代・越後屋助七氏から現在まで200年以上の歴史をもつ
浅草の「駒形どぜう」で、丸鍋をいただきました。
浅い鍋にぴっちり並んだどじょうたち。

生きたどじょうを清酒で酔わせてから味噌汁で煮込み、
さらに蒸した後、出汁で煮ているそう。
鍋に並べられるまでに、相当な手間がかかっています。
ネギと薬味、割り下もスタンバイOK。

ネギをたっぷりのせて、割り下を注げば完成!

小皿にとり、山椒や唐辛子をつけていただきます。
どじょうは、表面はつるりなめらかな食感。
中はふっくらふわふわ。
臭みは無く、骨も全然気になりません。
割り下はすき焼きのタレに似ていますが、甘さ控えめ。
淡白などじょうを邪魔しない、すっきりした味です。
初体験のどぜう。
見た目はちょっとアレですが、好物の仲間に入りました。