アフリカ大陸の東部、”アフリカの角(ツノ)”と呼ばれる地域に位置するエチオピア。
紀元前10世紀からの歴史をもつアフリカ最古の独立国で、アフリカ大陸の中で他国の本格的な植民地化を免れた数少ない国の一つです。
このような歴史背景や、国の大半が高地であり育つ植物が限られていることから、エチオピアは独自の食文化を有していると言われています。
エチオピアを代表する食べ物が、主食である「インジェラ」。
「テフ」というイネ科の穀物を粉にして水で溶き、数日発酵させてから薄く焼き上げたもので、三度の食事はもちろん軽食にも食べられているそうです。
ただこのインジェラ、旅行者からはかなり賛否両論。
「おいしい!大好き!」という感想がある一方で、「見た目ぞうきん、味はゲロ」という不名誉な形容も見聞きします。
がぜん興味が湧き、東京・中目黒の「クイーンシーバ・エチオピアレストラン」でいただきました。
手前の巻いてあるものが「インジェラ」です。
グレーがかった生地をくるくる巻いてある姿は、例の形容を思い出させます(苦笑)。
本来はおかずを包んで食べるものですが、まずはインジェラだけいただいてみました。
生地は少し厚めのクレープみたい。
ぽつぽつと開いている小さな穴がスポンジのようで、汁気のあるおかずも受け止めてくれそうです。
旅行者から評判の悪い味については、発酵由来の酸味はあるものの、ライ麦パンの酸味を強くした感じで私は好きです。
お店の方いわく、材料のテフは、鉄分・カルシウム・タンパク質を多く含み、グルテンフリーでもあるスーパフードなのだそう。
そんなテフを使い、発酵食品でもあるインジェラ。
とても健康によさそうです。