mamekoが出会った 世界の食べもの

世界の料理やお菓子など、おいしいものを綴っていきます
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エチオピアのコーヒー@中目黒

コーヒーの起源については諸説ありますが、「ヤギ飼いカルディ」の話がよく知られています。

エチオピアのヤギ飼い少年カルディはある日、自分が世話をしているヤギたちが、夜になっても興奮して飛び跳ねていることに気づきます。
しばらく観察すると、ヤギたちは山腹の木になる赤い実を食べていることがわかりました。
自分も赤い実を食べてみると、全身に活力が湧いて元気になるではありませんか。
驚いたカルディは修道僧に話し、修道僧が修道院の夜中の儀式でこの赤い実=コーヒーチェリーを眠気覚ましに利用するようになったと言われています。

この説にもある通り、エチオピアはコーヒーの産地。
エチオピアでは、「ティナダム」というハーブをコーヒーに入れて飲むことも多いそうです。

中目黒のクイーンシーバ・エチオピアレストランでいただきました。

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コーヒーの中に”草”が入ったビジュアルは、インパクトがあります(笑)

飲んでみると青臭さは全くなく、さわやかな香り。
コーヒーの味を邪魔することなく、清涼感を与えています。

口の中に余韻の残るインジェラの酸味シチューの辛味カバブの脂などをリセットしてくれました。


ヤギのカバブ@中目黒

エチオピアでは、約6割がキリスト教徒(主にエチオピア正教)、約3割がイスラム教徒だと言われています。

キリスト教、イスラム教の両方に肉食に関するタブーがあり、

・キリスト教徒は、牛、ヤギ、羊、鶏
・イスラム教徒は、上記+ラクダ

を食べるそうです。

ヤギとラクダは、まだ食べたことがない私。

中目黒のクイーンシーバ・エチオピアレストランに「ヤギのカバブ」があったので、注文してみました。

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右側が「ヤギのカバブ」です。
(左側はチキンのカバブ)

カバブは、トルコのシシカバブや、ギリシャのスブラキのように、串に刺さっています。

肉にはジンギスカンのような下味がついており、スパイシー。
マトンに似た匂いと食感ですが、肉質はヤギのほうが少し硬い気がしました。

もっと食べにくいかと思っていたので、拍子抜け。
羊が好きな人なら、問題なく食べられると思いました。


インジェラ2@中目黒

インジェラは、シチューや炒め物などのおかずと一緒に食べるのが一般的。

大きく焼いて広げたインジェラの上に、さまざまなおかずを少しずつのせた盛り合わせを、中目黒の「クイーンシーバ・エチオピアレストラン」でいただきました。

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2人分なので、おなじおかずが2種類ずつ盛りつけられています。
敷いてあるインジェラをちぎっておかずにかぶせ、適量をつまんで包むようにしていただきます。

中央は、「カイワット」というビーフシチュー。
レッドペッパーを使っており、辛口でじんわり汗がにじんできます。

その上は、ラムとじゃがいものシチュー「ヤベグアリチャ」。
ターメリックが”カレー感”を出しています。
カイワットよりも辛さは控え目です。

その右は、レンズ豆のシチュー「ミスール」。
インド料理のダルカレーと似たマイルドな味です。

レタスを飛ばしてその下は、スクランブルエッグ「インクラル」。
刻んだパプリカとししとうが入っていますが、こちらも辛さはありません。

さまざまなおかずをインジェラと組み合わせてみた結果、
「辛味をもって酸味を制す」=インジェラには辛いおかずが合う!
と思いました。


インジェラ1@中目黒

アフリカ大陸の東部、”アフリカの角(ツノ)”と呼ばれる地域に位置するエチオピア。

紀元前10世紀からの歴史をもつアフリカ最古の独立国で、アフリカ大陸の中で他国の本格的な植民地化を免れた数少ない国の一つです。

このような歴史背景や、国の大半が高地であり育つ植物が限られていることから、エチオピアは独自の食文化を有していると言われています。


エチオピアを代表する食べ物が、主食である「インジェラ」。
「テフ」というイネ科の穀物を粉にして水で溶き、数日発酵させてから薄く焼き上げたもので、三度の食事はもちろん軽食にも食べられているそうです。

ただこのインジェラ、旅行者からはかなり賛否両論。
「おいしい!大好き!」という感想がある一方で、「見た目ぞうきん、味はゲロ」という不名誉な形容も見聞きします。

がぜん興味が湧き、東京・中目黒の「クイーンシーバ・エチオピアレストラン」でいただきました。

手前の巻いてあるものが「インジェラ」です。

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グレーがかった生地をくるくる巻いてある姿は、例の形容を思い出させます(苦笑)。

本来はおかずを包んで食べるものですが、まずはインジェラだけいただいてみました。

生地は少し厚めのクレープみたい。
ぽつぽつと開いている小さな穴がスポンジのようで、汁気のあるおかずも受け止めてくれそうです。

旅行者から評判の悪い味については、発酵由来の酸味はあるものの、ライ麦パンの酸味を強くした感じで私は好きです。

お店の方いわく、材料のテフは、鉄分・カルシウム・タンパク質を多く含み、グルテンフリーでもあるスーパフードなのだそう。

そんなテフを使い、発酵食品でもあるインジェラ。
とても健康によさそうです。