ハロウィンの夜が更けて行く。
ハロウィンを分かり易く説明すれば、日本でいうお盆。宗教が変わっても、霊に対する慈しみは変わらない。日本の場合は玄関に砂をまいておくと、帰って来たご先祖さまたちの足跡が残ると言う。まあこれはわたしの住んでいた藤枝の風習だったが。
仏壇のある家は竹を二本用意して飾りを付け、茄子やきゅうりに割り箸を刺して、動物に例える。そしておはぎやら果物、飲み物を供え精霊たちが道に迷わないように迎え火を焚く。
日本は仏教だから見た目はハロウィンと違い地味である。わたしはこのハロウィンが来る度に1992年のアメリカで起きた「日本人留学生射殺事件」を思い出す。あの時の言葉を今でも忘れる事が出来ない。
そう「フリーズ」である。今ではパソコン用語にもなり小学生まで知っている英語だが、それを「プリーズ」と聞き間違え、銃で撃たれて死亡した日本人留学生の服部剛丈さんの事。
この事件に寄り、アメリカの「銃社会」の実情が浮き彫りになった。住めば都というが、その土地の風習に慣れるまではかなりの時間を要する。
たった一言が取り返しのつかぬ事態を招く危険が潜んでいる為、不用意な言葉は慎まなくてはならないだろう。
他所の土地に行くのであれば、先ずはその土地の習慣をよく学ぶべきである。水が変われば人の考え方も変わる。自分の常識が通用しないことを前もって知っていれば、不慮の事故は防げるのである。
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