あしたの人事の話をしよう

セレクションアンドバリエーション株式会社 代表取締役 兼 グロービス経営大学院HRM担当准教授の平康慶浩(ひらやすよしひろ)のブログです。これからの人事の仕組みについて提言したり、人事の仕組みを作る立場から見た、仕組みの乗りこなし方を書いています。

まじめな話と、雑感(よしなしごと)とがまじっているので、 カテゴリー別に読んでいただいた方が良いかもしれません。 検索エンジンから来られた方で、目当ての記事が見当たらない場合 左下の検索窓をご活用ください。

2021-01-01から1年間の記事一覧

第一印象で採用してはいけないたった一つの理由

採用基準がなぜ必要なのか 面接官の眼力で採用は決まる? 優秀な人を採用したい、という思いはどの会社でも共通する思いです。 きっとあなたの会社でもそうですよね。 では毎年、満足のいく優秀な人を採用できていますか? 優秀な人を採用するために、会社で…

「優秀に見えないのに出世した人」に学ぶ出世術

卒業基準と入学基準 「出世の判断基準」と「働き方の変化」 職場の「半径数メートル以内の視点」 「優秀な人」という誤解 入学基準を満たすために必要な行動 「仕事に人をあてがう」傾向 次に求められる仕事を考える 「出世の判断基準」と「働き方の変化」 …

なぜ経営幹部がいつも不足するのか

なぜ経営幹部がいつも不足するのか ■ 十分な経営幹部がいる企業はほとんどない ■ そもそもどんな経営幹部が必要なのか ■ 変革の時代の経営幹部像 ■ 十分な経営幹部がいる企業はほとんどない 企業同士の競争に勝つためには、優秀な経営幹部が必要です。 もち…

資産運用会社全体での人事のありかた

■人事の基本 【人事要素全体像】 ■資産運用会社の組織図の特徴 ■資産運用会社人事の基本は「職種別」 ■専門性と成果の評価が作り出す労働市場 ■成功している資産運用会社の人事の特徴 【人事要素全体像における、8つの特徴配分】 組織は戦略に従うといいま…

昇進面接で面接官は何をチェックしているか

~組織における人事評価と昇進のルール ◆昇進面接で面接官は何をチェックしているか 私自身が担当している昇進面接の例を話してみよう。 面接に際して、面接官の手元には過去の人事評価履歴、小論文、昇進テストの結果などが並ぶ。それらをもとに、1人あたり…

プレイングマネジャーの行動変革について講演しました

HRカンファレンス2021年秋がスタートしています。 私も今日登壇したのですが、おかげさまで、受講者の皆様から高い評価をいただきました。 絶賛いただいた方々からは以下のようなご感想が。 「会社がマネージャーに何を期待するかによって人事として対応すべ…

NIKKEI STYLE寄稿から考える日本中が「異世界転生」にあこがれているのではという仮説

NIKKEI STYLEに寄稿している記事は、そのタイミングごとにトピックを考えています。 ふりかえってみたらなんか見えるかな?と思ったので、タイトルだけ列記してみます。 質問と「やってみる」 働かないおじさん化しない方法(2021/6/8) 仕事を抱え込む人は…

部下へのフィードバックの効果的な進め方 ~ダメ出しをしても行動につながらない理由~

フィードバックと人事面談は何が違うのか 失敗するフィードバックは「気が向いた時」に「一方通行」 成功するフィードバックは「予定より多め」で「聞くだけ」 そもそもフィードバックの目的はなにか フィードバックと人事面談は何が違うのか ヤフーの1on…

一人酒に向いている店(たまには軽い話を書いてみます)

緊急事態宣言が明けて、ワクチン接種も進んでいます。 このままいけばお盆明けくらいにはコロナ前の状況に戻れるかもしれない、と淡い希望を持ったりします。 完全には戻らないとしても、少なくとも出張先で一人酒を楽しめるくらいの状況には戻ってほしいな…

ジョブ型人事が格差を拡大してしまう可能性について

ジョブ型とか職務等級型とか、細かい定義でいえばいろいろと違う点はありますが、基本的には「仕事の必要性に応じて人をあてがう人事の仕組み」である制度について、人事コンサルタントとしての実務面から、不都合な真実が明確になりそうだな、と感じていま…

風変わりな従業員のための人事制度がイノベーションを起こす

イノベーションがこれからの必須課題となります、というお話をそこかしこでしています。 人生100年時代とかVUCAとかコロナショックとか、いろいろな理由はありますが、とにかく変化が激しくなっているからです。 弊社名であるところの、セレクション&バリエ…

経営者は従業員経験をつくる人になってゆく

エンプロイー・エクスペリエンス、という言葉があります。 EEと略すこの言葉は、従業員に経験を積ませることでいち早く成長させることができる、という人材育成の考え方です。 多くの人事関連有識者が示すように、これからの人材マネジメントの主流になって…

タレントマネジメントシステムには新しい評価報酬制度が必要

タレントマネジメントってなに? タレントマネジメントを支援するHR-TECHシステムが普及しています。 「うちも●●●●を導入しました。これからはタレントマネジメントですね」 という声をクライアントからよく聞くようになりました。 タレントパレット、カオナ…

ダイヤモンドオンラインに寄稿しました

今のビジネスはそこそこ安定しているのに、いつも経営幹部が足りない、という経営者がとても多いのです。 皆さんもそうではないでしょうか? diamond.jp ダイヤモンドオンラインで始めた連載の第1回では、まずその理由について記しています。 無料会員登録を…

大きな成果を素早く出すための仕組み OKR

OKRという業績管理手法をご存じでしょうか。 目標管理制度(MBO)とは違うらしい、ということはご存じかと思いますが、では具体的に何がどう違うのか。 そのあたりの内容を分かりやすく説明したページを作成しました。 弊社の担当コンサルタントがNOTEをたく…

セレクションアンドバリエーションの人事コンサルティングについて

私が経営している、人事コンサルティングファームのセレクションアンドバリエーションについて質問を受けることが多いんですが、ホームページに記載している内容がわかりづらいっぽいので、そちらを修正する間、こちらに記載しておこうと思いました。 人事コ…

育て上手な会社になるための教育のコツ

※当記事は三井住友銀行経営懇話会向けの会報誌Netpress(ネットプレス)からの依頼で平康慶浩が執筆した内容を転記したものです。 当記事のポイント======= 1.新入社員のハズレ社員化は、現場丸投げと、社内に多数存在するあきらめ社員が原因です。…

シン・エヴァンゲリオンと人事

鬼滅の刃は観に行かず、シン・エヴァンゲリオンは観に行くあたりが昔のオタクな私ですが、本編の中で懐かしい松任谷由実さんの曲が流れていて、ふと人事とのからみなんかを考えてしまいました。 そういやその曲を聴いていた15才の頃(もう37年前です)も、な…

子会社が自立するための人事の仕組み

今日は会社の成長を実現するための人事改革のお話です。 子会社の人事制度を設計する際には、注意すべき前提がある、ということは常々理解していました。 これまでも外資系製薬会社の子会社とか、大手商社の子会社とか、ゼネコンの子会社とか、銀行の子会社…

部下への「フィードバック」の効果的な進め方

※当記事は三井住友銀行経営懇話会向けの会報誌Netpress(ネットプレス)からの依頼で平康慶浩が執筆した内容を転記したものです。 当記事のポイント======= 1.失敗している(うまくいかない)フィードバックは、「気が向いた時」に、「一方通行」で…

OKR (Objective and Key Results)導入失敗例を知っています

多くのお客様からのニーズに基づき、OKR(Objective and Key Results)の導入について注力しはじめています。 以下のリンクで、弊社OKR導入主担当である山本遼が、noteにたくさん記事を書いていますので、ぜひご覧ください。 note.com で、弊社による…

M&Aを考えてゆきます

3月も半ばになりました。 多くの会社は年度末で忙しくなる頃でしょうか。 人事の皆様におかれましても、人事評価とか来期の計画などでお忙しいのではないでしょうか。 弊社は12月決算なので、すでに新年度がはじまり2か月が過ぎたところですが、今年の残る10…

書評2冊:「使う!ロジカルシンキング」「オンライン採用」

普段は書評とか書きませんが、知人二人が本を出されたので、使いどころなど。 一冊目。 ロジカルトランプの研修で、弊社でもお世話になった久保田 康司(くぼた やすし)さんの新著。 使いやすいポイントは、具体的な事例と理由と対策がしっかり書かれているこ…

評価を受ける側の準備

日経スタイルの記事を更新しました。 style.nikkei.com テレワーク時代の、とは題していますが、書いている内容は実はこれまでずっとお伝え続けてきたことの言い換えだったりします。 成果ベースで考える 自分から上司にアプローチする 周囲とも一緒に仕事を…

男女の給与差からわかる、あまり変わっていない出世差

前の記事(↓)にも書いてますが、暇なときの私の趣味はいろいろな統計数字をひねくりまわすことです。 hirayasu.hatenablog.com で、今はまったく暇ではないんですが、ついついいじり始めた国税庁による民間給与実態統計調査に少しはまっています。 で、 今…

統計からわかる給与の変化(暫定:男性版)

私が最初に東洋経済新報社から出版した「うっかり一生年収300万円の会社に入ってしまった君へ」は、玄人受けのする良書だと評判でした。 この本をきっかけに、集英社とか日本経済新聞出版社とかプレジデント社とかからいろいろなお話をいただきました。 …

「出世に必要なのは独自価値」という記事を書きました

日経スタイルで書いた記事がかなり読まれているようです。 style.nikkei.com 更新したのが火曜日なのに、なぜ金曜日に?と理由をさぐってみると、Yahooニュースでとりあげられていたからみたいでした。 Yahooコメントも19日15時半の時点で162件とかなりあり…

回っていない目標管理にどう対応するか

2021年になって、駆け込み的なご相談が増えています。 そのためのセミナーも急遽開催することにしたので、もし共通のお悩みをお持ちでしたらこちらからぜひ。 題して「コロナで実施できていない目標管理制度の評価運用実務対策」 sele-vari.co.jp 詳細は当該…

企業が奨学金に対して積極的になる社会になるといいなぁ

今日は人事やマネジメントなどとは全く異なる話です。ちょっと関わるかもですが。 今日たまたま、娘の高校で給付型奨学金についての案内が来たらしく見せてもらったんです。 要約すると、高校1年生を対象として、高校卒業あるいは国公立大学卒業までの期間(…

コロナショックで2020年度人事評価がまわっていない

セレクションアンドバリエーションの平康慶浩です。 日経スタイルの連載102回目がアップされました。 「あなたは会社に何を売る 人事評価でコロナに逃げない」 と題しています。毎度のことですが、タイトルは私が考えているのではなく、日経の編集者さんが工…