「入門Redmine第4版」が出版されました
「入門Redmine第4版」が出版されました
『入門Redmine 第4版』に仕込まれた小ネタ - ファーエンドテクノロジー株式会社
「入門Redmine」は初版の頃からお世話になっている。
僕がRedmineを使い始めた2008年頃、Trac本はたくさんあったが、Redmine本は「入門Redmine」が唯一の参考書だった。
ネットでも情報が少なく、貴重だったのを思い出す。
「入門Redmine第4版」で面白い箇所は、巻頭特集にある「Redmineで農作業を記録する」章かな。
ソフトウェアエンジニア兼農家の人が、JAに出荷する農作業の履歴をRedmineに記録するようにした運用事例が書かれている。
最も興味深いのは、農作業の履歴をRedmineにどのようにマッピングしたのか、という問題。
解決策は「田んぼ仕事=プロジェクト、年=バージョン、田んぼ=カテゴリ、1回の作業=1チケット」。
運用ルールは、チケット管理は進捗管理ではなく記録管理なので、作業後にチケットを起票し、開始日=終了日にセットする。
チケットに実績工数を残し、カレンダー画面で、過去の年月の作業を一覧できるように工夫している。
この方法の良い点は、チケットに田んぼ作業の作業履歴が残り、紙のカレンダーのように、過去の作業日程や作業内容をすぐに検索しやすい点だろう。
バージョンが「2013年」「2014年」のように区別されているので、去年はいつどんな作業をしていたのだろうか、と思い出しながら検索できる。
また、田んぼの毎年の作業履歴が1プロジェクトに閉じているので、カレンダーで一瞥できるのも良い。
Redmineの運用で失敗しやすいアンチパターンの一つとして「サイロ型プロジェクト」があるが、作業をRedmineプロジェクトで分割しすぎると逆に管理しにくくなる。
ロードマップなどのチケット集計機能は、プロジェクトを横断する時、チケットの更新操作が結構面倒になるから。
なお、第3版から内容は大幅に変わっている。
第3版にあった「ヤミ作業」というアンチパターンはなくなったのがちょっと残念かな。
でも、Redmine初心者ならば、「Redmine超入門」「Redmineによるタスクマネジメント実践技法」と合わせて、「入門Redmine第4版」もお勧めだろうと思う。
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