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2014/05/22

WebディレクターによるRedmine運用事例

WebディレクターによるRedmine運用事例が2つあったのでメモ。

【参考1】
プロジェクト管理(タスク管理)について考える1 (はじめに) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

プロジェクト管理(タスク管理)について考える2 (現状調査、課題) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

プロジェクト管理(タスク管理)について考える3 (解決策の検討) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

プロジェクト管理(タスク管理)について考える4 (各種プロジェクト管理ツールを使ってみて) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

プロジェクト管理(タスク管理)について考える5 (で、結局何を使うことにしたの?) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

プロジェクト管理(タスク管理)について考える6 (Redmineのカスタマイズ) | OTSUKARE-TION (おつかレーション)

【1】Webディレクターのお仕事は、営業とマネジメントの両方を担当している感じ。
毎日がかなり大変だろうと思う。

(引用開始)
今僕は某サイトのWebディレクターとして、運用業務に従事しており、

進捗管理
リソース管理
制作ディレクション

を主に担当しています。
(引用終了)

(引用開始)
今どうやってプロジェクト管理してる?
メールとエクセルです、はい・・・。

もうこの時点でみなさん察してください・・・グッチャグチャです・・・。現場は混乱を極めています。
(チームのみんな・・・ほんと毎日ごめん)

日々、

メーリングリスト宛の依頼メール(大量)
僕個人宛の依頼メール(大量)
口頭での依頼(大量)
大小個別プロジェクト単位の打ち合わせでの依頼
週に1回、各部署の担当者を集めて開催する「案件エントリー大会」

の5方向から飛んでくる依頼を、都度こまめにエクセルの「スケジュール管理シート」なるものに一つ一つ手作業で愛情をこめて入力していきます。
(引用終了)

【2】そこから、こんな課題を抱えている。
どこの業界の仕事も同じなのだろう。

(引用開始)
・案件のエントリーチャネルが一本化されておらず、ヌケ・モレ・間違いが発生している
・案件名と案件カテゴリーだけでは、どれぐらい規模で、どれだけ大変な案件なのかがさっぱり分からない
・エクセルでの差し込み、順番変更がめんどくさい
・更新のリアルタイム性がない
・「え!?その案件、僕が制作担当にアサインされてたんですか!?明日リリースですよね?」
・制作リソースのつまり具合(空き具合)が把握がしづらい
・タイムマネジメントができていない
・部署をまたいでの共有、連携がやりづらい
(引用終了)

【3】そこで、色々検討してRedmineを導入した、とのこと。
Redmineを選択した理由は『カスタマイズ性』とのこと。
ここはちょっと意外だった。

(引用開始)
「Redmineってバグトラッキングツールでしょ?そんなの日々の案件管理に使えるわけないじゃん」
って食わず嫌いしてたんですが、使ってみたら…あれ?…便利じゃね?…って(笑)

バグ(チケット)=案件としてとらえた瞬間、一気に雲が晴れたというか、納得できたんです。

Redmineにした決め手は『カスタマイズ性』です。
(引用終了)

Redmineを選択後、以下の様な運用を行っているらしい。

(引用開始)
その点、Redmineは

・社内のサーバーに導入して、いじり放題
・その気になればRubyで元からいじれる
・プラグインもいろいろある
・APIで、みんな大好きExcel(笑)とも簡単に連携できる
・カスタムクエリーが超便利
 ・今日リリースされる案件一覧 とか
 ・今週リリースされる案件一覧
 ・明日が原稿入稿締切の案件一覧
 ・制作Aさんにお願いしている案件一覧
・定例会議用に成形した一覧 とかもクリック一発
・カレンダーで「その日に何の案件がリリースされるのか?」がわかる
・各案件オーナー部署ごとにアカウントを発行して、各部署ごとにRedmineに直接案件(チケット)を入力してもらえる
・タイムマネジメントもできる
・どこの会議室からでも、どのお偉いさんのPCからでもブラウザで開けば現状が見れる

などなど、「プロジェクト管理(タスク管理)について考える3 (解決策の検討)」で抱えていた課題をことごとく解決してくれました。

あえて難があるとすれば、
Redmine2.x系に対応したプラグインが異様に少ないことと、僕がRubyを覚えなきゃいけないってところですかね…。
(引用終了)

Rubyを知らないWebディレクターでも、Redmineをいじくり倒すことで、自分のチームに合ったタスク管理を運用できる。
ソフトウェア開発案件のタスク管理だけでなく、Webサイト制作のタスク管理にももちろん適用できる。
上記の方は、解決すべき課題を把握しているから、カスタマイズや運用もスムーズだったのだろうと推測する。

【参考2】

【4】女性のWeb制作のプロジェクトマネージャの方によるRedmineのチケット管理の事例だ。
オムライスを作るタスクを元に、チケットの切り方を説明している。

「Ticket First」「No Tikect, No Commit」のプラクティスも紹介している。
(たぶん、「No Tikect, No Commit」ではなく「No Tikect, No Work」を意味していると思う)

「ツールを使うディレクターやマネージャーがすべきこと」として、「プロジェクトが発足するたび、自分がいつ死んでもRedmineさえみれば案件が共倒れしないように情報を充実させる。」主張は素晴らしい。

リーダーがいなくてもプロジェクトが回るようなチーム運営が理想。
Scrumの自己組織化は本来そのような意味なのだろうと、僕もチケット駆動開発を経験して理解した。
その基盤の一つがツールであり、ツールが支える運用プロセスなのだろう。
ツールがプロセスを透明化し、緩やかにプロセスを支える所が、チケット駆動開発の利点。

【5】Webサイトのタスク管理は、ソフトウェア開発のタスク管理に近い。
HTMLやCSSなどのソースをバージョン管理したり、顧客や他チームの依頼を受け付けた後に作業が発生する点はすごく似ている。
だからこそ、チケット駆動開発のアイデアを活かしやすいのだろう。

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