チーム編成の技術と内外製分析
タックマンモデル、プロジェクトファシリテーション、PMBOKの人的資源マネジメント、内外製分析についてメモ。
ラフなメモ書き。
【元ネタ】
Educate.co.jp | タックマンモデル
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現場リーダーの一つ上の役職であるプロマネの仕事を見ていると、二つの特徴がある。
それはチーム編成の技術と内外製分析。
チーム編成という技術は現場リーダーの仕事だが、プロマネは体制づくりという重要な仕事がある。
つまり、ITプロジェクトにどのような人員が必要なのか、プロジェクトの期間に応じてどれだけの人数が必要か、という計画を立てる。
PMBOKで頻出する資源カレンダーは月別の工数グラフであり、プロマネは、資源カレンダーに従ってPGを増やしたり減らしたりする。
その時、プロマネは開発に不足する工数は、外部調達でカバーする時が多いだろう。
彼らプロマネは、外部の会社から技術者を呼んできて、プロジェクトで不足する工数の帳尻を合わせる。
だが、外部から優秀な開発者を集めたとしても、すぐにチームは機能しない。
特に、自社の開発者と外部の会社の開発者を集めた混成チームの場合、人としての信頼関係をまず作らなければ、チームが有機的に機能しないだろう。
実際、タックマンモデルに従えば、一度混乱期を経ないと、1+1=3のようなチームにならない。
下手をすると、0.9×0.9=0.81のように、二人で仕事するとむしろ効率が下がる時がある。
平鍋さんが提唱したプロジェクトファシリテーションはチームビルディングを重視する。
タックマンモデルが言う混乱期をスムーズに移行できるようなプラクティスがふんだんに含まれている。
チームをファシリテートする技術は、現代の現場リーダーにとっては必須の技術。
特に、朝会とふりかえりでファシリテーションの技術は威力を発揮する。
朝会とふりかえりで、メンバーからプロジェクトに潜む課題やリスクが出てくるからだ。
PMBOKでは、課題ログという技法がある。
これは、RedmineのBacklogsプラグインに出てくる「スプリントの障害になるもの(Sprint Impediment)」と同じで、スクラムマスターが解決すべき課題やリスクを示している。
つまり、現場リーダーやプロマネは、実作業はメンバーに任せて、実作業の障害となる課題やリスクを早く検知しては解決して、実作業をスムーズに行える環境を作るという責務を負っている。
だが、朝会とふりかえりだけが必要なミーティングとは限らない。
大規模プロジェクトやオフショア開発では必ず、メンバーとリーダーやプロマネと定期的な打合せを行う時間と場所を確保するように、コミュニケーション計画を作る。
コミュニケーション計画を作るのはプロマネの仕事であり、実行者は現場リーダーになる。
又、システム開発では、どの部分を内製化して、どの部分を外部へ出して作ってもらうか、という内外製分析を行う時は多い。
この仕事はプロマネの仕事。
内外製分析は実はマネジメント特有の技術のように最近は思っている。
ITプロジェクトでは、リプレース案件やカスタマイズ案件が非常に多い。
以前作ったVBのシステムをWeb化したい、既存のWebシステムを元に他の顧客へ展開したい、という動機が多いからだ。
つまり、ITプロジェクトのマネジメントでは、システムの再利用を前提として、再利用できるならどれだけの工数を減らせて安く作れるか、という発想で考えるようだ。
以前作ったシステムを少しだけカスタマイズするだけなら、実装よりもテスト重視で品質を担保できる。
リプレース案件なら、元のソースをリバースして仕様が抽出できるなら、設計工程の工数をかなり省けるから、開発やテストの人員を増やせばいい。
すなわち、内外製分析する時に、開発対象のシステムは過去の遺産からどれだけ流用出来るのか、流用出来る部分は単体テスト品質は確保できているから、結合テスト以降を注力すればいい、などの判断を混ぜ込んでいるようだ。
すると、単に与えられた仕様を開発するだけ、テストするだけの要員は外部調達で安く仕上げるとか、外部の会社に作ってもらう、など、内製化するにしても安く上げたり、外製化して更に安くするなどのマネジメントを行っている。
個人的には、IT業界は他の業界に比べてアウトソーシングが発達しすぎていて、外製化するほど会社の技術力が落ちてしまうという皮肉な結果に陥っていると思う。
内外製分析では、過去の資産を流用してどれだけ楽に開発出来るか、という観点がとても重要という考え方は、移植性、再利用性と言う品質を重視する。
つまり、最終的には、プロダクトラインの考え方が必要になってくると思う。
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