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2011/01/13

エスカレーションをRedmineで運用する方法

エスカレーションをRedmineで運用する記事があったのでメモ。

【元ネタ】
redmineで案件を回したいんですよ!! - お前の血は何色だ!! 4

チケットの複製とコピーの違い | Redmine.JP Blog

Twitter / 働くぱぱ: スッキリ。Redmineで、プロジェクトをまたいでチッケトを複製するなら、コピーを選択するそうだ。複製は、同一プロジェクト内。コピーはプロジェクト間。

RedmineやTracをバグ管理だけでなく、問合せ管理にも使いたい時、エスカレーションが発生する。
例えば、オペレータがユーザから問合せを受けた時、ユーザの質問に対してすぐに回答できればよいが、調査しないと分からない場合は上司の判断を仰ぎ、開発チームに調査を依頼するワークフローがエスカレーションに相当する。
つまり、ITILのインシデント管理プロセスだけでは解決できない場合、自分より一つ上の階層へ調整を依頼して、問題管理プロセスや変更管理プロセスに回すフローになる。

上記の記事では、エスカレーションのワークフローをサポートのチケットと開発のチケットに分ける点が上手だ。
つまり、オペレータはトラッカーがサポートのチケットを起票してエスカレーションしたい時、そのチケットをコピーしてトラッカーを開発に変えて、作業を始める。
そして、開発チケットが終われば、オペレータはユーザに連絡して、サポートのチケットを閉じる運用フロー。

Redmineによるタスクマネジメント実践技法にも、エスカレーションすればー的なことは書いてあるけど、どうやってエスカレーションするのかはあまり書いてなかった。。。」という指摘の通り、具体的には書いていなかった。
僕なら、具体的には、Redmineの機能にある「コピー」と「複製」を使い分けて運用するだろう。

実際の運用では、インシデント管理と開発のRedmineプロジェクトは別々に作っておく時が多い。
理由は、インシデント管理はオペレータ、開発は開発チームのタスク管理であり、観点が全く異なるからだ。
一つのプロジェクトで問合せと開発のタスクを混ぜると、リリースタイミングの違うタスクが混じっているので管理しづらい。

すると、インシデント管理で登録したチケットを開発チームへ依頼したい時、チケットをコピーして手渡したくなる。

Redmineでは、チケットの右上に「複製」と「コピー」のリンクがある。
「複製」は同一プロジェクト内部でチケットをコピーする機能。
「コピー」は別プロジェクトへチケットを「複製」して「移動」する機能。

つまり、開発プロジェクトはインシデント管理とは異なる別プロジェクトなので、Redmineのチケットを「コピー」する機能を使えば、簡単にチケットを「複製」できる。

その後は、Redmineの優れたワークフロー機能を使って厳格な変更管理を行っても良いし、Redmineの優れたチケット集計機能で進捗をリアルタイムに管理すればいい。
あるいは、Subtasking機能を使って、コピーされたチケットをストーリーカード(要望)と見なして、複数のタスクカードをチケットの親子関係で関連付けて管理してもいい。

Redmineのトラッカーはワークフローそのものであり、作業分類はタスクの工数管理の観点なので、上記の記事のやり方はうまく考えられている。

Redmineによるチケット駆動開発を開発だけでなく問合せやSW開発以外のタスク管理に使う手法は、未知の部分が多いので、色々試してみたいと思う。

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