弱い絆が価値観を増大させるという事実
「弱い絆が価値観を増大させるという事実」という記事を読んで、今自分が感じていることと一致していることに共感した。
記事に下記の一節がある。
「社会的絆によって形成される社会ネットワークにおいては、古くからの友人といった、自分にとって強い絆で結ばれている人物よりも、ちょっとした知り合いのような弱い絆で結ばれた人物のほうが、自分に与える影響が大きい」というものです。
関西にいるので、IT業界有志の勉強会は東京よりも格段に少ないけれど、あちこち顔を出すうちに、彼らの仕事ぶりや価値観に刺激を受けて、自分が少しずつ変化しているのが分かる。
仕事が終わった平日の夜や週末の昼から夜の宴会まで、議論してお互いの価値観をぶつけ合うのが好きな人たちは、一般人よりもはるかに向上心が高い。週末なんて彼女とデートや友達と遊ぶのが普通なのに、プライベートよりも勉強会を優先している人も多い。
但し、関西の勉強会に参加して感じることは、「20代前半と30代前半の人が多く、20代後半の人が少ない」「メーカーや中小ソフトハウスのSEやPMが多く、大手SIerは少ない」という事実。
20代前半の人は経験は乏しいけど、すごくアグレッシブ。30代の僕よりもはるかに潜在力を感じる。30代の人は、一通りの仕事を覚えた後現実に何か疑問を感じている人が多い。彼らの経験談は非常に刺激的。
なのに20代後半というキャリアが最も充実した世代がオープンな勉強会に顔を出さないのは何故だろう?
メーカー出身のSEやPMは勉強会の運営が上手い。勉強会のお題目を作り、議論となる資料をPowerPointで作り、発表会で成果を公開するプロセスをきちんと制御している。彼らは生産管理を勉強しているのだろうから、勉強会のようなオープンなチームでもマネジメントが上手いと思う。勉強会を運営し続けるのは、アジャイル開発に似ている部分がある気がする。メンバーの士気を高めて、メンバーに能力相応の役割を分担し、成果をまとめ上げるには、CMMのような管理プロセスよりも、アジャイルプロセスの方がふさわしい。
僕のような中小ソフトハウスSEは知的好奇心に飢えている。彼らはプログラミング技術は優れているが、プロジェクト管理やモデリングのスキルは不足している。だから、メーカーSEやPMと議論し合うのはすごく刺激的。
なのに、大手SIerのSEは殆ど見かけない。彼らは一体何をしているのだろう?
12月は時間が空く限り、全ての忘年会に出るつもり(^^)
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