プロセス改善が流行している理由
ビジネスでプロセス改善が流行している理由は、ビジネスがムーアの法則のスピードに追いつこうとしているからではなかろうか?
近くの図書館で「思考スピードの経営―デジタル経営教本」(ビル・ゲイツ)を偶然見つけて借りた。
借りたきっかけは、「ビジネスの進行速度がある限度を超えると、ビジネスそのものの性格が変わる。売り上げの変化に対し、週単位ではなく時間単位で対応できるメーカーや小売業者は、もはや製品取扱企業ではなく、売出中の製品をさばくサービス会社なのだ」という序論の一節に興味を抱いたから。
IT技術の特徴は「1年半で処理速度が2倍に上がる」ムーアの法則にある。IT技術をビジネスに取り入れるということは、ムーアの法則に巻き込まれる事も意味する。例えば、POSを導入すると、週単位から時間単位に業務が変化する。その影響は、業務に関わる人たちがPOSを使いこなせるようにするだけでなく、人員の配置も変わることも意味する。しかし、以前の業務プロセスと異なる手法に慣れる必要があるのに、人間はその変化に付いていけない時が多い。
つまり、プロセス改善とは、IT化された業務プロセスに人間を合わせるための手法であると思う。
その方向は、どう考えても非人間的である気がする。
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