ドアは押すか引くことで開閉するのに対し、引き戸は左右どちらかにスライドさせて開閉します。どちらも建具が可動する範囲に「引き代」と呼ばれるスペースが必要ですが、私たちフラグシップでは、特に引き戸をおすすめすることが多いです。
引き戸は、小さな家になるほどその使い勝手が効果的で、例えば家具の背面に引き代のスペースを設けることで、限られた空間を有効に使えます。また、狭い間口でも開閉がスムーズで、レバーハンドルが出っ張り引っ掛かる心配がありません。
さらに、引き戸の設計には、開閉時のスムーズさと音にも配慮しています。操作の際に静かで軽やかに動くことは、暮らしの快適さに直結します。引き戸のレールの種類や設置位置にこだわり、使いやすさを高める工夫も欠かしません。特に、開閉時の取っ手の位置や力加減、軽く動かせる滑らかなレール設計に気を配り、長年愛着を持って使っていただけるようにしています。
そして、引き戸は開いているときも閉まっているときも、その存在感が大きく変わらないのがとても魅力的だと感じています。建具に表情があるというと少し大げさかもしれませんが、実際に空間に溶け込みつつも、引き戸は確かな存在感を保っています。逆にドアは、動作に応じて空間に異なる表情を生み出します。
私たちはそんな建具の特徴を生かしながら、居心地の良い空間づくりを目指しているのです。控えめでありながらも、どこか温かみを感じさせる引き戸は、住む人の心をそっと和ませる存在かもしれません。
▼風除室に引き戸を使った玄関
▼通路と区切れるドアのある個室
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