【旨すぎ】ワイン覚えたい?それならイエローテイル飲んでみなよ【安すぎ】
「安いのにそこそこ美味しいワイン」
イエローテイルに関してこの話はもうだいぶ前に聞いたことがあった。 でもこれまで一度も飲んでみようと思わなかったのは、安すぎるからである。 何せ千円以下ですよ。
量販店でグラッパを探していたところ目に入ったのが、イエローテイルのあの特徴的なカンガルーのラベル。 どこにでも置いてあるワインだ。
ぶどうはカベルネソーヴィニョンで、13.5度のミディアムボディ。 ぶどうの品種はさておいて、度数低めのミディアムというあたりがなんとも購買意欲をソソらない。
ヨーロッパのものよりも、ニューワールドの分かりやすい味が好きではあるが、千円以下ですよ。 ここまで安いワインで旨いと思った試しがない。
買ってみて、口に合わないワインは料理酒としているが、もはやそこにも使えぬ程度だろうとタカをくくりながらも、何となくカゴに入れてしまったのだ。
開けずに二ヶ月放置した。
昨日寝る前にブランデーを飲んでいたら、カンガルーがこちらを見ている気がして、仕方なくショットグラスに注いでみたのだった。
「アラ」
色味が安ワインのそれとは違う。 かすかにヒネた、大層なビンテージ感を漂わせている。 グラスに鼻を近づけると、猛々しくリッチなブドウの香り。 この段階で「こりゃひょっとして」という確信は得た。
口に含んでみて納得、とても美味しい。
赤ワインの長所をすべて強調しているかのような味。 タンニンも効いており、味に深みもあり、香りも強く、ほどよく酸があり、飲み口はややもったり。 ヨーロッパ的繊細な味でなく、ガッツリとカベソーの強みが活きた赤ワインだ。
早速ワイングラスを持ってきてたっぷり注ぎ、二杯ゆっくり味わった。
ワイン初心者におすすめしたい。
日本酒に例えるならば、メジャーになる前の獺祭と似た印象がある。 「純米大吟醸なのに、どうして一升瓶でこの値段なの?」といぶかしんでいた頃の獺祭だ。
安く、極めてフルーティーかつ分かりやすい味で、日本酒の裾野を広げてくれたあの銘酒が頭に浮かんでくる。
「獺祭から始めたんですよ」と口にする日本酒通を幾人も知っているが、「イエローテイルから始めたんですよ」と口にしているワイン通がたぶん、世界中に存在しているのではなかろうか。
ワインを始める一歩として yellow tail を強くおすすめしたい。
イエローテイル
- 生産者:カセラ・ファミリー・ブランズ
- 生産地:オーストラリア
- 名前の由来はカンガルー(正確にはワラビー)の俗称。
- 日米で売り上げ1のワイン
イタリアから1969年に移住した現社長ジョン・カセラ氏の両親が、設立したワイナリー。 2001年アメリカで発売したイエローテイルはオーストラリアワインとしての大人気ブランドとなった。
イエローテイル シラーズ(2018/05/14追記)
シラーズも飲んでみるとこちらもやっぱり旨かった。 一本850円程度。 カベルネソーヴィニョンと似た味を持つが、こちらはよりスパイシー。 フランスではシラー。 ニューワールドではシラーズと呼ばれる。
そちらにも今はあるんですね、イエローテイル。
私はNZに住んでますが、チープではずれの少ないオーストラリア産の赤ワインはお財布が気になるけどおいしいのが飲みたい私の味方です。
ウルフブラスの赤レーベルもなかなかですよ。(ほんとは黄レーベル以上を飲みたいところですが)。
おいさんの料理もさることながら、お酒の記事が大好きです。これからもお体をいたわりつつ、いろいろ飲んでブログにアップしていただけると嬉しいです。
Mocha さん
ぷちぐるを見てくださりありがとうございます。
イエローテイルにはシビれましたよ、貴重なワイナリーですよね。
ウルフブラス、ぜひ飲んでみますありがとうございます!
そういえば以前、ニュージーランドに移住した日本人の方の作るワインを飲んだ事ありましたが、驚愕の美味しさでしたよ(名前失念しちゃいました)。
それでは今後ともぷちぐるをよろしくお願いします!!
いまニュージーランドには5-6人日本人の醸造家がいらっしゃるみたいですね。
個人的な伝手である方のを飲んだ事が有りますが、幸せな美味しさでした。でもなかなかこちらでは手に入らないんですよね。
ほとんど日本へ輸出なんだとか。逆にあるニュージーランド人の方が日本酒の醸造をされています。
「全黒」というのですが、まだ日本へは出していらっしゃらないそう。来年のラグビーワールドカップに向けて、このお酒が日本に行ったらいいのにな、なんて思ってます。
へぇー! 全黒ですか、貴重な情報ありがとうございます。
来年最強軍団と共に日本へ来てくれる事を祈っております(笑)。