https://surfshark.jp/partner/syakaibu 特別価格でSurfsharkブラックフライデーの特典が利用出来ます。プロモコード「syakaibu」を入力すると、最大5か月分が無料＋30日間の返金保証が付属します。 参考文献 Chen, Wei, Xilu Chen, Chang-Tai Hseih and Zheng (Michael) Song. (2019). “A Forensic Examination of China’s National Accounts.” Brookings Papers on Economic Activity, Spring, 77-141. https://www.brookings.edu/articles/a-forensic-examination-of-chinas-national-accounts/

詳細はネタバレになるので控えますが、そこには安さという魅力もありつつも、やっぱり品質面での不安もあるよねという正直な本音が書かれていました。いや、ほんとそうなんですよ。 中国、なんでも安いのはいいことなんですが、そこにはやはり安いなりの理由があります。品質が要求100％にはまず達しないであろうことに目をつぶって、まあなんとか妥協できるものをいかに安く仕入れられるか。とてつもないクソが出てきたらおしまいだけど、まあ安いからしゃーない、泣きを見るしかない、という観点で付き合うことになります。 いわば中国人との取引は、それだけでギャンブル性を帯びているのです。 +++++ 中国では、とにかくあらゆるものがピンキリです。製品の品質も、納期の正確さも、相手の誠実さも、驚くほど幅があります。その中で適切な取引先を探すのは、容易なことではありません。 体感で言うと、納期に忠実で明朗会計、品質要求について

香港マカオシンガポールなどの中華圏やインドネシアなどの海外華人についてはどう思いますか 同族ですよね？ 私は香港に住んでいたのですが、香港の中でも自分のアイデンティティ…中国への想いや距離感は人それぞれですね。 私の香港人の友人は、幼少の頃から広東省の一族の実家との行き来が多かったので、「香港人」としてのアイデンティティを持ちながらも、「広東人」としてのアイデンティティも持ってる。広義において「中国人」とも思ってるけど、それが「中華人民共和国の人」なのか…となると怪しくなる。中国共産党は好きじゃない。中国と香港は別物だと思ってるし、大陸の人々にもちょっと差別というのか、「自分とは違う人たち」という意識を常に持っている。 マカオは住んだことないけど、よく行きましたし、友人も居ました。あそこは小さいけど、広東省に飲み込まれることもなく、強固なアイデンティティを持ち得る場所なのですね。地元愛とい

今日も中国と「ウチとソト」に関するお話です。 「中華思想」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。 その文脈は、中国の振る舞いの「悪」の根源がこの「中華思想」にあるという意味合いにおけるものがほとんどではないかと思います。 自国こそが中心で、他国はどうでもいいという身勝手な考え方を持っているから、東シナ海えは他国の領土に勝手に基地を作るし、ウイグルでは強制同化のようなことをするし、台湾にもミサイルを向けるのだ、というようなロジックがそれに当たります。「中華思想」≒覇権主義であり、なればこそ中国かくも横暴なのだと。そしてそれは、中国の本質であると。 僕自身思想や哲学に明るいわけでもなく、本来はこの中華思想についても語る言葉を持たないのですが、中国そして中国人の「ウチ」向きな姿を知ると、その「中国の横暴＝中華思想的覇権主義に基づくもの」というロジックを再考したほうがいいのではないかという

単品購入（300円）より定期購読（500円／月）が圧倒的にお得です。ほぼ毎日、少しの時間だけ、少しずつ中国や異文化について楽しみながら考えるきっかけにしていただければと思います。また、メンバーシップに800円／月の過去記事読み放題プランもありますので、そちらもご検討ください。

今日は前回の記事の補足というか、延長線のような内容です。 前回は中国で広がる「無気力な若者」の姿を拡散するようなコンテンツに対する規制について、それを国家による「幸福の義務化」だと論じました。 しかし、そのような規制は決して国家によるお仕着せだけで成り立っているのではありません。むしろ民衆、民意のほうにもこれらを封じ込めてしまう力学があります。今日はそれについて。 +++++ 中国国内では「社会的にふさわしくないもの」としてすでに消されてしまったものでも、国外のネットなどにその残滓を見つけることができます。 最近中国で削除をくらったアカウントによる動画も、YouTubeにいくつか発見できました。たとえば、今回削除された中でももっともフォロワー数が多く、注目されていた「小A在上网」という人物による動画を見てみました。 彼の動画は、ただ夕方ごろにのっそりと起き出し、小汚い部屋を出て安い飯を食い

「中国ではネットで共産党批判をすると検閲によって消される」みたいなは話は、日本でもお茶の間の政治談義レベルでなんとなく共有されている事実かと思います。 しかし、最近ではその統制のレベルが個人の思想や内面のようなものにより強く踏み込んできている感があります。政治や政策にまつわる直接的な不満でなくとも、社会的な空気に影響を与えかねないものにまでメスが入れられるようになりつつあります。 現在、とりわけ目をつけられているのは、無気力を肯定するようなものです。 不景気に入り、特にその煽りを大きく受けている中国の若者たちの間では「寝そべり族」（躺平）に代表されるような諦観や無気力が広がりつつあります。しかし、それを感じさせるようなもの、広めるようなものが規制の対象となり、実際にそういった発信者の動画やSNSアカウントが消去されるなどしています。 最近またそうした削除の波が吹き荒れ、いくつかの有名アカウ

国内市場の拡大とともに、たくさんの中国産エンタメが生まれ、消費されています。その中には驚くようなクオリティのものもあり、かつてエンタメを国外からの輸入に頼っていた中国の姿は見る影もありません。なんなら、いまは輸出する側に回ってさえいます。 子どもが1歳半となり、そろそろ映像コンテンツとかも見せていくかーと思って久々に中国の動画サイトなどを見ると、中国の国産作品の多さに驚きます。昔はどこのサイトも日本のアニメばっかりだったのになあ。 Youku.comよりアニメのページ。数々の中国作品に混ざってちいかわやらコナンがいます。昔は比率が逆でしたそれぞれの作品を見ても、しっかり作り込まれているものがほとんど。僕が中国に滞在し始めたこの10年間だけの変化を見ても、これだけのものを内製できるようになったことは、すごいことだなと素直に思います。 ただいっぽうで、「これからは中国のエンタメが世界を席巻する

国というものは、国民の間に存在する共通の物語によって成り立っており、それが機能しなければいとも簡単に揺らいでしまう危ういものだ、という論考です。考えさせられるところが多くありました。 最近、僕もちょうどそうした「物語」について考えたところでした。 その中で、僕はいまの中国を「物語に溺れる国」と評しました。 中国は現在、経済成長というわかりやすい「現実の物語」を急速に失いつつあります。その空白を埋めるように大きくなっているのは、「中華民族の偉大な復興」といった、ナショナリズムにも似た「ポジティブな」愛国の「物語」です。 おそらく中国の政治は、「物語」の重要性をよくわかっています。大きすぎる国家と多すぎる人間をまとめあげるには、強い共同幻想や大きな夢が語られなければなりません。 上向く経済のおかげで勝手に同じ方向を向くことができていた人々が、またバラバラの方向を向くのを防ぐために、大きな「物語

これはもう15年ほど前の話になるが、ある日、勤務先のアメリカ人ボスが私に言った。 「シニアのポジションが空いてるんだけど、誰か良い人いない？ビザサポートもできるから日本人でもイケるよ」 その瞬間、頭に浮かんだのは、かつて同じチームで働いていた元同僚の顔だった。彼は優秀で人柄もよく、誰にでも礼儀正しかった。けれど2006年にビザの更新か切り替えかがうまくいかず、泣く泣く中国に帰国することになった。 そのとき私は、彼とともにアメリカに残る道を必死に探した。弁護士に相談し、制度を調べ、考えられる可能性を一つひとつ当たった。でも、どうにもならなかった。 最後の日、彼はデスクをきれいに片付け「助けてくれてありがとう」と笑って私に言った。その笑顔が妙に穏やかで、逆に胸に刺さった。 あのときの彼の姿がふとよみがえって、私はボスに言った。 「一人、心当たりがあります」 彼を紹介すると、ボスは眉をひそめてこ

かなり前ですが、中国人を語るにあたって欠かせない要素である「面子」について書きました。その中で日本的なカタカナの「メンツ」と、中国的な「面子mian zi」の差について少し触れたのですが、今日はその部分についてより深く掘り下げてみようと思います。 簡単にいうと、日本人にとっての「メンツ」は“内向きの秩序”、中国の「面子」は“外向きの力学”です。 +++++ 最初に、前回の記事に書いた「中国人にとってのメンツとは何か」についておさらいしておきます。 中国にとっての「面子」は、単なる見栄や虚勢ではありません。 「面子」とは、端的にいうと「他人にはできないことをできる力」、つまり社会の中での影響力を意味します。中国語で「あの人は面子が大きい」と言うとき、それはその人が地位や人脈を通じて物事を動かせる人だという称賛です。 中国の社会では、制度よりも人とのつながりが人生を左右します。だからこそ、面子

以前、日本に留学に行く中国人のサポートのような仕事をしていた時のことです。 多くの中国人学生たちは日本に行くにあたり、不安を抱えているわけですが、その不安としてもっとも多いものに「日本人とコミュニケーションするにはどんなことに気をつければいいのか？」「どうやったら日本人と仲良くなれるのか？」ということがあります。 必然、日本人としてはそういった質問を必然的に多く受けることになります。俺だって友達が少ないのにそんなこと聞かれてもなあと思いつつ、個別の状況に合わせて「共通の趣味の話題から入れば」とか「サークルみたいな集まりに行ってみれば」みたいなアドバイスをするようにしていました。 そして、その中で気づいたのが、多くの中国人の間に日本人に対する誤解や、中国人としての習慣・規範から抜けきれていないがゆえの難しさがあるな、ということです。今日はそれについて。 +++++ まず、多くの中国の学生さん

Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第117話 現場を知らぬリーダーたちー救える命を奪う政治介入 前回の話はこちらから。 https://note.com/malaysiachansan/n/n0e63a9bd811b この話は2012年10月に遡る。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、この当時、香港にいた。地元の商業高校を卒業して横浜の港湾で働き始めた氷堂は、ブラック企業で月給10万円台というワーキングプアの生活を、約10年にわたり耐え忍んだ。しかし激務の中で勉強の時間を割き、英語を習得したことがきっかけで、香港のコンテナリース会社から引き抜かれるに至った。これはその頃に起きた出来事だ。 さて氷堂の会社のオフィスは、香港の中心地の中環(セントラル)にあったが、コンテナの集積所はそこから北西へ

とある飲食チェーン店を巡っての騒動です。 話題となっているのは「西貝xibei」という、中国西北地方の郷土料理を売りにしているお店です。全国に400店舗以上を展開しており、大きなモールには大抵入っているイメージです。僕は西北の麺や味付けが好きなので、一時期はよく利用していました。 そんな西貝について、起業家で社会批評系インフルエンサーとしても有名（ホリエモンみたいなのを想像してください）な羅永浩luo yong hongという人物が、「ここの飯は『預制菜yu zhi cai』ばっかりで不味く、しかも高い」とSNSで発言しました。 「預制菜」とは、少し定義が難しいのですが要は「作り置き」「出来合い」のことで、お前らんとこは楽してマズいもん出して儲けてるんだろ？という煽りだったわけです。 当然、西貝側は反発します。広報が「預制菜ばかりだというのは事実に当たらない」「原価で言えば高いとは言えない