①横長固定四コマ
・「横長固定四コマで日常を描く」手法自体はよくあるが、それ1本で最後まで走りきる漫画は珍しい。
・「横長固定四コマで日常を描く」手法で一番多くの人が目にしたことがあるのは、たぶん『幽遊白書』の海藤の日常
・近年は定点カメラが時間を表す表現として、主に成人漫画で一般化している
・難病モノ、かつ固定四コマで最期まで走りきる読み切りとして『肩幅の未来(やまむらはじめ)』がある。泉信行氏がやまむらはじめファンサイトを運営していたこともあって、一般的な知名度と比べてマニア人気のある短編。
・しかし、『肩幅の未来』再読すると『さよなら絵梨』とはかなり雰囲気が異なることに気付く。
・『肩幅の未来』における固定四コマは、あくまで淡々と続く日常(そしてそれがある日突然終わることを予感させる)を表す。終わらない日常を描く日常系四コマと同一の効果を狙ったもの。
・これに対して『さよなら絵梨』はより固定カメラ及び手持ちカメラの画角を表現するための意識が強い
・『肩幅の未来』より、アメコミ的表現や藤子・F・不二雄の諸作によくみられる時間経過を表す連続三コマの表現に近い
・メタフィクション?
・表現論?
●『さよなら絵梨』は何をしようとしたのか
・たぶん漫画でフェイク・ドキュメンタリーをやりたかったのだと思う
・念頭にあったのは、白石晃士のフェイク・ドキュメンタリー諸作品
・『チェンソーマン』単行本作者コメントにも、『コワすぎシリーズ』や『貞子vs伽椰子』についての言及がある
・以下、「映画の生体解剖 VS戦慄怪奇ファイルコワすぎ!(高橋洋・稲生平太郎・白石晃士)」より引用
”フィクションとドキュメンタリーの違いは(中略)フィクションはキャメラの存在を消していくもので、ドキュメンタリーはキャメラがそこにあるということを顕在化させていくもの”
”そんな馬鹿なことがあっていいのかというぐらいのことが起きてても、「だってキャメラの前で起きてるんだから、『イッツ・オール・トゥルー』じゃないの?という”
”自分がフェイクドキュメンタリーを撮っててすごく魅力を感じてるのは(中略)フェイク・ドキュメンタリーという手法を使えばそういうことをすっ飛ばして、映画の表現をものすごく原始的なものに戻せると思ってるんです”
https://anond.hatelabo.jp/20220412155921 俺が長々とメモしたことを簡潔にいうてくれるやんけ・・・ やっぱPOVよなアレ
POVの金字塔的作品のブレアウィッチプロジェクトはじめ、多くのPOV映画は ・低予算でできる ・「森に落ちていたビデオカメラに」みたいな臨場感 でその手法を採用してると思ってるん...
漫画、表現方法に気をつけながら読むと味わいが増すよねえ 林編集組だとダンダダンのオノマトペを廃したバトル描写も毎週読んでてヨダレがでる 『月曜日のたわわ』の日経広告も、制...
やりたかったのは「映画による死の受容と超克」かなと思った。 ルックバックはそれを漫画という手法を使ってやったけど、全く同じテーマを被してきたってことはタツキって人が今相...
こういう考察とか読む方が面白いから変なこと言って絡むやつ多いけど他の人も気にせず思ったこと書いて欲しいと思ってるよ