timeとは? わかりやすく解説

TIME

読み方:タイム
別名:タイム誌TIME誌

アメリカ合衆国ニューヨーク本拠を置くタイム社Time Inc.)が発行している週刊誌1923年創刊。主に、世界各地政治経済科学医学などの分野ニュース発信している。姉妹誌に『タイム・ヨーロッパ』、『タイム・アジア』、『タイム・サウスパシフィック』などがある。

TIME誌毎年、「世界で最も影響力のある100人」(タイム100TIME100The 100 Most Influential People in the World)や「パーソン・オブ・ザ・イヤー」(Person of the Year)を発表している。

関連サイト
TIME - (英語)
TIME100 - TIME(英語)
Person of the Year - TIME(英語)

TPO

読み方:ティーピーオー
別名:Time, Place, Occasion

「TPO」は「時・場所・場面」を意味する略語であり、「時と場合応じた格好振る舞いをする」「場違いな服装態度を慎む」という意味で用いられる言葉である。服装言葉遣い態度作法などを、その時々の状況に応じて適切に選びその場にふさわしい振る舞いをする、ということ。主に「TPOに応じた服装」「TPOをわきまえるのような言い方をする。

TPOの3文字それぞれ「Time(時)」「Place(場所)」「Occasion場合)」の頭文字である。要するに「時と場合」である。

TPO の別の言い方としては「ドレスコード」や「マナー」などが挙げられるドレスコード服装を、マナー態度作法あげつらう場面で使える
TPOは和製英語である。

「TPO」の由来

TPO という表現使われ出したのは、1964年の東京オリンピック開催にされた年のことである。当時は、時と場所によった洋服使い分けをする風潮がなかった。そこで、オリンピック観戦のために海外からやってきた旅行者恥ずかしくないよう、時と場所合わせた服装をするように啓蒙活動が行われるようになったその際盛んに用いられ言葉がTPOである。「ドレスコード」や「服装規定」よりも浸透し定着早かった
TPOの意味当初、「時・場所・場合をわきまえた服装」という意味合い強く使われる場所も、ファッションに関するところや服装マナー教える場などに限られていた。その後、TPOの語が定着してくるにつれ、「時・場所・場合をわきまえた振る舞い」といった意味が後付けされていった近年では、「マナー」や「常識」といった意味でもTPOの語が用いられるまた、空気読め」という意味で「TPOをわきまえろ」といった使い方もされるようになってきた。

なお、TPOの語は和製英語のため海外では意味が通じない。TPOに近い意味を持つ英語としては occasional dressingflexible clothing などが挙げられる

ビジネスシーンにおけるTPOの語の使い方

ファッションシーンにおけるTPOの語を使った例文


ファッションシーンにおいては、時や場所、場合よりも、場の雰囲気空気にあった服装という意味に使われることが多い。TPOにはドレスコードといった意味合いもあり、最近のマナーブックには、「結婚式服装、TPO」「お葬式法事服装、TPO」といったフレーズがよく使われている。

TPOの語は、時代合わせて少しずつ変化していると言える最初は、「時・場所・場合を考えた服装」を意味するけだったのが、やがて、「言葉遣い振る舞い」が加わり、さらに今は空気しきたり常識考慮した行動」といった意味も加わっている。



time

別表記:タイム

「time」とは、時間時刻・期間のことを意味する英語表現である。

「time」とは・「time」の意味

「time」は、時間時刻・期間のほかに、時代・~回・~倍・時間調整する時間計るなどの意味がある。「time」派生語には、「timer時間記録係タイマー)」「timely時宜を得たちょうどよい時の)」などがある。

「time」の発音・読み方

「time」発音記号は「táim」。カタカナ読みは「タイム」である。

「time」の活用変化

動詞として使用する「time」は、現在分詞は「timing」、過去形過去分詞は「timed」、3人称単数現在は「times」。名詞として使用する場合複数形は、動詞3人称単数現在と同じ表記の「times」である。

「time」の語源・由来

印欧語根の「dehy-(分割する)」が、ゲルマン祖語timo時間)」、古期英語の「tima(時間)」などを経て現在の「time」となった

「time」を含む英熟語

「ahead of time」とは


定刻よりも早く」「前もって」などの意味である。

「all the time」とは


その間ずっと」「終始」などの意味である。

「at any time」とは


「いつでも」という意味である。

「at a time」とは


一度に」「一気に」などの意味である。

「at one time」とは


かつては」「一度に」などの意味である。

「at that time」とは


当時は」「あの時は」などの意味である。

「at the same time」とは


同時に」「とはいうものの」などの意味である。

「before one's time」とは


「時が来ないうちに」「天寿全うせず」などの意味である。

「by this time」とは


「この時までには」「今時分は」などの意味である。

「for a time」とは


しばらくの間」「一時」などの意味である。

「from time to time」とは


「ときどき」という意味である。

「in good time」とは


時間通りに」「早めに」などの意味である。

「in time」とは


間に合って」「そのうちに」などの意味である。

「keep time」とは


拍子を取る」「時間正確に守る」などの意味である。

「kill time」とは


時間をつぶす」という意味である。

「of the time」とは


現代の」「当時の」という意味である。

「on time」とは


定刻に」「時間通りに」などの意味がある。

「out of time」とは


遅れて」「時期外れて」などの意味がある。

「take time」とは


時間がかかる」「日時要する」などの意味がある。

「with time」とは


「時が経つにつれて」「やがて」などの意味がある。

「time」を含む英語表現

「time bomb」とは


時限爆弾」のことである。

「time capsule」とは


タイムカプセル」。その時代の物品記録入れ容器のこと。

「time card」とは


タイムカード」「勤務時間記録票」のことである。

「time clock」とは


タイムレコーダー」。従業員出勤退出時間記録する機能備えた時計のことである。

「time lag」とは


時間のずれ」のことである。

「time limit」とは


制限時間」のことである。

「time signal」とは


「(ラジオ・テレビの)時報」のことである。

「time signature」とは


拍子記号」のことである。

「time zone」とは


時間帯(共通の標準時用い地帯)」のことである。

「time」の使い方・例文

Time will tell.:時が経てばわかる。
Time flies.:光陰矢の如し
Time is money.時は金なり
Time and tide wait for no man.:歳月人を待たず
He felt less sad as time passed.:時間が経つにつれて彼の悲しみ薄れた
Don't waste your time.:時間無駄にしてはいけない。
She lost no time in answering the question.:彼女は即座にその質問答えた
What time is it?:何時ですか?
It is time for children to go to bed.:子供たちは寝る時間です。
I arrived at the appointed place on time.:私は約束の場所時間通り着いた
I met him at Christmas time.:私はクリスマス時に彼に会った
We had terrible times during war.:戦争中恐ろしい時代だった。
Your piece of cake is two times the size of mine.:あなたのケーキは私の2倍の大きさだ。
She timed her journey so that she could arrive at the hotel before dark.:彼女は暗くなる前までにホテル着けるように旅の日程調整した
The train is timed to leave at eight o'clock.:列車は8時に出発する予定です。
I wrote to her from time to time.:私はときどき彼女に手紙書いた

タイム【time】

読み方:たいむ

時。時間時刻。「ディナー—」「フル—」

速さを争う運動競技で、所要時間記録。「—をはかる」「いい—が出る」「ラップ—」

運動競技試合で、審判競技一時中止させること。また、その時間。競技者要求することもある。「—をかける」


タイム【Time】

読み方:たいむ

米国週刊ニュース雑誌1923年創刊ニュース分類した編集特色

タイムの画像
創刊号表紙はガーニーキャノン元米下院議員

ティー【T/t】

読み方:てぃー

英語のアルファベットの第20字。

《time》時・時間を表す記号

〈T〉《temperature温度を表す記号

〈t〉《ton質量の単位トン記号

〈T〉《tera数の単位テラ記号

〈T〉《「大正」のローマ字書きtaishōの頭文字から》元号大正を表す記号

〈T〉《T-shirt俗にティーシャツの略。「ちびT


タイム time

正確にはタイムセールスという。スポットセールスがスポットCM販売するに対して、タイムセールスは番組内CMを流すことを条件テレビ番組自体セールスすることをいう。このCMタイムCM呼びスポンサーから見てこの行為番組提供と呼ぶ。スポンサーには電波料制作費請求される。昔は1番組を1スポンサーが提供が原則であったが、最近は何社かによる共同提供が中心である。番組前後提供スポンサー名を表示するのを提供表示というが、その表示方法社名アナウンス仕方にはタイムCM買い上げ量に応じた決まりがある。ネット番組セールスネットタイム呼びローカル番組セールスローカルタイム呼んでいる。スポンサーから見たタイムの購入動機には、番組イメージ企業イメージ相乗効果毎週同一時間での反復訴求効果などがある。

time

(PHP 4, PHP 5)
time — 現在の Unix タイムスタンプを返す

説明

int time ( void )
現在時刻を Unix エポック (1970 年 1 月 1 日 00:00:00 GMT) からの通算秒として返します。

例 435. time() の例
<?php
$nextWeek = time() + (7 * 24 * 60 * 60);
                   // 7 日 * 24 時間 * 60 分 * 60 秒
echo 'Now:      '. date('Y-m-d') ."\n";
echo 'Next Week: '. date('Y-m-d', $nextWeek) ."\n";
// あるいは strtotime() を使用します
echo 'Next Week: '. date('Y-m-d', strtotime('+1 week')) ."\n";
?>
上の例の出力は、たとえば 以下のようになります。

Now:       2005-03-30
Next Week: 2005-04-06
Next Week: 2005-04-06

    


注意

ティップ

PHP 5.1 以降、$_SERVER['REQUEST_TIME'] によってリクエスト開始時のタイムスタンプが取得できるようになりました。

参考

date()
microtime()


Time!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/09 14:34 UTC 版)

Time!』(タイム!)は障子久美4作目のシングル。1993年7月21日に、ビクターエンタテインメントから発売された[1]。2020年9月2日にMEG-CDから再発売[2]、同年10月14日に配信でも発売[3]。本シングル収録の両曲ともにアルバム・ヴァージョンは、「SCOPE OF SOUL」に収録。


  1. ^ 障子久美, Time!, https://www.amazon.co.jp/dp/B00005N3ZU/ref=ntt_mus_ep_dpi_14 2021年11月7日閲覧。 
  2. ^ 障子久美/Time!”. tower.jp. 2021年11月7日閲覧。
  3. ^ 障子 久美 | Time! | ビクターエンタテインメント”. ビクターエンタテインメント | Victor Entertainment. 2021年11月7日閲覧。


「Time!」の続きの解説一覧

タイタン表層海探査

(time から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/03 05:35 UTC 版)

タイタン表層海探査
Titan Mare Explorer
TiME探査機の想像図。
任務種別タイタン着陸機
運用者NASA
任務期間7.5年
輸送: 7年
探査: 3–6ヶ月
[1]
特性
消費電力140 W
任務開始
打ち上げ日2016年(当初予定)[2][3][4]
構想のみで未開発。
ロケットアトラス V 411
打上げ場所ケープカナベラル空軍基地 SLC-41
打ち上げ請負者ユナイテッド・ローンチ・アライアンス

タイタン表層海探査[5](タイタンひょうそうかいたんさ、英語: Titan Mare Explorer; TiME)は、2009年アメリカ航空宇宙局 (NASA) のディスカバリー計画の一環として提案された、土星衛星タイタン探査機ランダー[2]

概要

TiMEは相対的に低コストな案であり、タイタン有機化合物を観測する、史上初の地球外の天体の海洋探査として計画された外惑星ミッションである。タイタンの海の分析と、可能であれば海岸線の観察を行う想定であった。ディスカバリー計画では、打ち上げコストを除いたコストが4億2,500万ドル以下に制限されている。[3] TiMEは2009年NASAのProxemy Researchによりディスカバリー計画の候補の一つとして提案された。[6] TiMEミッションは同時期の28の候補の中から最終候補の3つにまで残るも、最終的には不採用となった。2013年末には別口で予算の可能性を得るも[7]、NASAは同年にTiMEの電源として期待されていたスターリング放射性同位体発電機 (ASRG) の開発を中止しており[8]、ミッションの実現には至っていない。

ディスカバリー計画の選定

TiMEは2011年5月のディスカバリー計画の選定において、3つの最終候補の1つとして選ばれ、計画詳細化のための300万ドルの予算を勝ち取った。他の2候補は、インサイト彗星ホッパー英語版である。2012年夏のレビューの後、NASAは9月に火星ミッションであるインサイトを採用したことを発表した。[9]

タイタンの湖や海への着水は、Solar System Decadal Surveyによっても検討されていた。加えて、2009年2020年代の打ち上げを目指し提案されたタイタン・サターン・システム・ミッションでは、小容量のバッテリーを使った湖の探査機が計画されていた。[6][10] 2016年の次の打ち上げに適した時期は2023年-2024年であるため、これがおそらくTiMEの最後の可能性となるだろう。[11]

着水地点

リゲイア海(左)と地球スペリオル湖(右)の比較。

TiMEの当初構想では、2016年アトラス V 411ロケットで打ち上げられた後、2023年タイタンに到着する計画であった。着水地点としては北極付近のリゲイア海(北緯78度西経250度)が想定されていた。[1] リゲイア海は、タイタンでこれまでに発見された中では最大級の湖であり、表面積は約10万km2と推定されている。予備の候補地としては、クラーケン海が選定された。[2][10]

探査目標

TiMEはタイタン到着まで、7年間にもわたり宇宙空間を旅する。TiMEは着陸機であるため、その間のフライバイ観測などは行わず、観測機器はタイタンの大気圏突入の段階で初めて稼働する。ただし、最初の観測データが送信されるのは着水が完了した後である。探査目標・測定機器としては以下が想定された。[2][10]

  1. タイタンの海の化学的性質の測定 : 質量分析計 (MS)、気象・物理的性質パッケージ (MP3)。
  2. タイタンの海の深さの測定 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3) のソナー
  3. タイタンの海洋プロセスの制約 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、降下/地上用カメラ。
  4. タイタンの海の気象変化の測定 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、カメラ。
  5. タイタンの海上の大気の分析 : 気象・物理的性質パッケージ (MP3)、カメラ。

探査機のカメラシステムについては、NASAとMSSS社英語版との間で設計の準備段階のための、開発と運用の初期開発契約が結ばれていた。[12] カメラは2つ搭載される計画であり、1つはリゲイア海への降下中の撮影用、もう1つは着水後の撮影用とされていた。[12]

気象・物理的性質パッケージ (Meteorology and Physical Properties Package; MP3)[13]は、Applied Physics Laboratoryにより開発されていた。この機器パッケージは、風速や風向き、メタンの湿度、水面上の気圧と温度、濁度、水温、音の速さ、それに海の性質といった要素を測定することが可能である。水深はソナーで測定するよう設計されていた。シミュレーション上では音の伝播は炭化水素の海でも有効であり、ソナーの送受波器はタイタンの環境でも機能するよう液体窒素の温度で動作することがテストされた。[14]

電力源

土星ディオネの前に浮かぶタイタン

タイタンには分厚い大気があるため、火星探査機のようにソーラーパネルを使って電力を確保することはできない。またバッテリーでは、活動可能な期間が僅か数時間に限られてしまう。そこでNASAは、TiMEを新型のスターリング放射性同位体発電機 (ASRG) のテスト機とすることを計画した。[6] TiMEのミッションは、深宇宙と地球外の大気という2つの環境に対応することが求められる。ASRGは放射性同位体を用いた発電機で、スターリングエンジンを組み合わせたことで既存の放射性同位体熱電気転換器 (RTG) の4倍にあたる140-160Wの電力を生成することができる。質量は28kgで、寿命は14年とされている。[2] しかし、NASAは2013年現在、ASRGの開発を中止している。[8]

仕様
  • 寿命: 14年以上
  • 出力: 140 W
  • 質量: 28 kg
  • システム効率: ~ 30%
  • 2機のGPHS 238Pu モジュール
  • 燃料: プルトニウム238 0.8 kg

TiMEには推進装置は搭載されない。風の力と、存在するのであれば潮流により、数か月をかけて海の中を漂う計画である。[4]

通信

TiMEは地球と直接通信を行う。タイタン到着後は、基本的に、可能であれば数年に渡り断続的に通信を実行する。最終的に2026年には地球はリゲイア海からみて水平線の下に隠れてしまう。[15] 地球と再び直接通信可能になるには2035年まで待たなければならない。[16]

地上の状態

ホイヘンス・プローブが写したタイタンの地表。
データ加工後のもの。

モデルによれば、リゲイア海の波はTiMEのミッション期間中、通常は0.2mを超えないことが示されている。ただし0.5mを超える大きい波が稀に発生する可能性はある。[17] シミュレーションでは、TiMEのカプセルが波に効果的に対処できることと、うまくいけば海岸に打ち上げられることが分かっている。[18] カプセルは海面を0.1m/sの速度で漂うことが期待されている。0.5m/s程度の潮流と風に押されることも期待されるが、これらの速度が1.3m/sを超えることはないとみられる。[15] 探査機は推進装置を搭載せず、その動きをコントロールすることはできない。そのため、水深や温度、海岸線の画像などは継続的な地域のものが得られることになる。探査機の位置は、ドップラー効果や太陽の高度、超長基線電波干渉法により測定する。[15]

生命発見の可能性

タイタンは地球外生命の探査にとって非常に重要な候補とみなされており、この探査では地球とは全く異なる生化学に基づくタイタンの生命が発見される可能性がある。[19] 何人かの科学者は仮説として、タイタンにおける炭化水素の化学が無生物的なものと生命を形作るものの閾値に混ざっていた場合、生命を区別するのは難しいだろうとしている。[19] さらに、極寒のタイタンでは、生化学的な構造物のために利用できるエネルギーが限られることから、水を基盤とした生命は熱源なしでは凍り付いてしまう。[19] しかしながら、メタンを基盤とした仮説上の生命が存在する可能性も示唆されている。[20][21] TiMEの主任研究者であるEllen Stofanは、タイタンの海で我々が知っているような生命が見つかることは無いだろうとしつつも、「この海の化学が私たちに有機的なシステムがどうやって生命に進化するのかを教えるかもしれない」と述べている。[22]

類似のミッション

  • タイタンの湖に関する関心は高まっており、着陸機を用いない探査ミッションが計画されている。[23][24] NASAの研究者は、もしTiMEが採用されない場合、代わって潜水艦による探査が実施されるだろうと語っている。[23][24][25][26]
  • バッテリーによる探査機はタイタン・サターン・システム・ミッション (TSSM) の一部として計画されている。いくつかの探査機が2010 NASA Planetary Science Decadal Surveyにより検討された。[27]
  • 欧州の2012 EPSCミーティングにおいても、湖を探査するカプセルが提案されている。これはTALISE英語版 (Titan Lake In-situ Sampling Propelled Explorer) と呼ばれている。[28][29] 主な違いは推進装置で、TALISEは可能であれば液体環境でも泥のような環境でも機能するアルキメディアン・スクリューを用いることが想定されていた。しかしTALISEはあくまで簡単な構想に留まっている。

脚注

  1. ^ a b Yirka, Bob (2012年3月23日). “Probe mission to explore Titan's minuscule rainfall proposed”. Physorg. http://www.physorg.com/news/2012-03-probe-mission-explore-titan-miniscule.html 2012年3月23日閲覧。 
  2. ^ a b c d e Stofan, Ellen (2010年). “TiME: Titan Mare Explorer” (PDF). Caltech. 2012年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月17日閲覧。
  3. ^ a b Taylor, Kate (2011年5月9日). “NASA picks project shortlist for next Discovery mission”. TG Daily. http://www.tgdaily.com/space-features/55816-nasa-picks-project-shortlist-for-next-discovery-mission 2011年5月20日閲覧。 
  4. ^ a b Greenfieldboyce, Nell (2009年9月16日). “Exploring A Moon By Boat”. National Public Radio (NPR). http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=112835248 2009年11月8日閲覧。 
  5. ^ NASA、2016年打ち上げ予定の惑星探査計画候補に3件を選定”. 月探査情報ステーション (2011年5月8日). 2016年6月1日閲覧。
  6. ^ a b c Hsu, Jeremy (2009年10月14日). “Nuclear-Powered Robot Ship Could Sail Seas of Titan”. Space.com. Imaginova Corp.. 2009年11月10日閲覧。
  7. ^ Discovery Mission Finalists Could Be Given Second Shot”. Space News. spacenews.com (2013年7月26日). 2014年2月15日閲覧。
  8. ^ a b The ASRG Cancellation in Context”. Planetary.com. Planetary Society (2013年12月9日). 2014年2月15日閲覧。
  9. ^ Vastag, Brian (2012年8月20日). “NASA will send robot drill to Mars in 2016”. Washington Post. http://www.washingtonpost.com/national/health-science/nasa-will-send-robot-drill-to-mars-in-2016/2012/08/20/43bf1980-eaef-11e1-9ddc-340d5efb1e9c_story.html 
  10. ^ a b c Stofan, Ellen (2009年8月25日). “Titan Mare Explorer (TiME): The First Exploration of an Extra-Terrestrial Sea” (PDF). Presentation to NASA's Decadal Survey. Space Policy Online. 2016年6月2日閲覧。
  11. ^ Titan Mare Explorer: TiME for Titan. (PDF) Lunar and Planetary Institute (2012).
  12. ^ a b Kenney, Mary (2011年5月19日). “San Diego company may get deep space work”. Sign On San Diego. http://www.signonsandiego.com/news/2011/may/19/san-diego-company-may-get-deep-space-work/?sciquest 2011年5月20日閲覧。 
  13. ^ Lorenz, Ralph (March 2012) (PDF). MP3 – A Meteorology and Physical Properties Package to explore Air-Sea interaction on Titan. Lunar and Planetary Institute. http://www.lpi.usra.edu/meetings/lpsc2012/pdf/2768.pdf 2012年7月20日閲覧。. 
  14. ^ Arvelo, Juan; Lorenz, Ralph D. (2013). “Plumbing the depths of Ligeia: Considerations for depth sounding in Titan's hydrocarbon seas”. Journal of the Acoustical Society of America 134: 4335–4342. http://scitation.aip.org/content/asa/journal/jasa/134/6/10.1121/1.4824908 2015年11月8日閲覧。. 
  15. ^ a b c Lorenz, Ralph D.; Tokano, Tetsuya; Newman, Claire E. (2012). “Winds and tides of Ligeia Mare, with application to the drift of the proposed Time (Titan Mare Explorer) capsule”. Planetary and Space Science 60: 72–85. Bibcode2012P&SS...60...72L. doi:10.1016/j.pss.2010.12.009. http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0032063310003697 2011年8月17日閲覧。. 
  16. ^ Hadhazy, Adam (2011年8月17日). “Space Boat: A Nautical Mission to an Alien Sea”. Popular Science. http://www.popsci.com/science/article/2011-07/space-boat-nautical-mission-alien-sea 2011年8月17日閲覧。 
  17. ^ Carlisle, Camille (2012年3月14日). “Smooth Sailing on Titan”. Sky & Telescope. http://www.skyandtelescope.com/news/Calm-Sailing-on-Titan-142675475.html 2012年3月15日閲覧。 
  18. ^ Lorenz, Ralph D.; Mann, Jennifer (2015). “Seakeeping on Ligeia Mare: Dynamic Response of a Floating Capsule to Waves on the Hydrocarbon Seas of Saturn’s Moon Titan”. APL Tech Digest 33: 82–93. http://www.jhuapl.edu/techdigest/TD/td3302/33_02-Lorenz.pdf 2015年11月8日閲覧。. 
  19. ^ a b c Bortman, Henry (2010年3月19日). “Life Without Water And The Habitable Zone”. Astrobiology Magazine. 2016年6月2日閲覧。
  20. ^ Strobel, Darrell F. (2010). “Molecular hydrogen in Titan's atmosphere: Implications of the measured tropospheric and thermospheric mole fractions”. Icarus 208 (2): 878. Bibcode2010Icar..208..878S. doi:10.1016/j.icarus.2010.03.003. 
  21. ^ McKay, C. P.; Smith, H. D. (2005). “Possibilities for methanogenic life in liquid methane on the surface of Titan”. Icarus 178 (1): 274–276. Bibcode2005Icar..178..274M. doi:10.1016/j.icarus.2005.05.018. 
  22. ^ Happy Birthday Titan!”. Space.com (2012年3月28日). 2016年6月2日閲覧。
  23. ^ a b Oleson, Steven (2014年6月4日). “Titan Submarine: Exploring the Depths of Kraken”. NASA – Glenn Research Center. NASA. 2014年9月19日閲覧。
  24. ^ a b “NASA developing submarine to research Titan’s oceans”. Russia Today (RT). (2014年9月9日). http://rt.com/usa/186432-nasa-develops-submarine/ 2014年12月5日閲覧。 
  25. ^ “What's next for NASA – a Saturn moon submarine? 12 ambitious space concepts blast off”. Russia Today (RT). (2014年6月7日). http://on.rt.com/fqtyhs 2014年9月19日閲覧。 
  26. ^ David, Leonard (2015年2月18日). “NASA Space Submarine Could Explore Titan's Methane Seas”. Space.com. http://www.space.com/28589-titan-submarine-robotic-saturn-ship.html 2015年3月25日閲覧。 
  27. ^ Planetary Science Decadal Survey JPL Team X Titan Lake Probe Study Final report. Jet Propulsion Laboratory. (April 2010) 
  28. ^ Urdampilleta, I.; Prieto-Ballesteros, O.; Rebolo, R.; Sancho, J. (2012). TALISE: Titan Lake In-situ Sampling Propelled Explorer (PDF). European Planetary Science Congress 2012. 7 EPSC2012–64 2012. Europe: EPSC Abstracts.
  29. ^ Landau, Elizabeth (2012年10月9日). “Probe would set sail on a Saturn moon”. CNN – Light Years. http://lightyears.blogs.cnn.com/2012/10/09/probe-would-set-sail-on-a-saturn-moon/?hpt=hp_mid 2012年10月10日閲覧。 

関連項目


タイム (雑誌)

(time から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/27 13:32 UTC 版)

タイム
TIME
ジャンル ニュース情報誌
刊行頻度 週刊
発売国 アメリカ合衆国
言語 英語
出版社 Time USA, LLC(2018 - 現在)
Meredith(2018)
Time Inc(2014 -2017)
Time Warner(1990 - 2014)
Time Inc(1923 - 1990)
編集長 エドワード・フェルゼンタール英語版
ISSN 0040-781X
刊行期間 1923年3月3日 - 現在
発行部数 160万部(2020年Alliance for Audited Media[1]調べ)
ウェブサイト www.time.com
テンプレートを表示

タイム』(英語: Time[注釈 1])は、アメリカ合衆国ニュース雑誌1923年3月3日ニューヨークで創刊された。世界初のニュース雑誌として知られている。

概要

政治経済・最先端科学エンターテイメントなどあらゆる情報を網羅している。

ヨーロッパ版『タイム・ヨーロッパ』(以前は『タイム・アトランティック』として知られていた)はロンドンで発行されており、中東アフリカ、2003年からはラテンアメリカもカバーしている。アジア版『タイム・アジア』は香港を拠点としている[2]オーストラリアニュージーランド太平洋諸島をカバーする南太平洋版は、シドニーを拠点としている。2008年12月、『タイム』誌はカナダの広告主向けの版の発行を中止した[3]。日本国内で流通しているのは主にアジア版であり日本語版は発行されていない。かつては日本語によるアジア版の定期講読サイトが存在した[4][5][6]

以前はニューヨークに本社を置くタイム社が発行していたが、2018年1月にメレディスに買収・吸収された。同年9月にセールスフォース・ドットコム(現・セールスフォース)の会長のマーク・ベニオフに売却され[7]、2018年11月以降はベニオフが所有するTime USA, LLCが発行している。

歴史

『タイム』創刊号(1923年3月3日発売)の表紙。肖像画は元米下院議長ジョセフ・ガーニー・キャノン英語版

ブリトン・ハデンヘンリー・ルースによって1923年3月3日に創刊された。アメリカにおける初の週刊ニュース雑誌であった[8]。ハデンとルースは以前にも、イェール大学学生新聞『イェール・デーリーニューズ』において会長と編集長を務めたことがある。彼らは最初、雑誌の名前を『ファクツ』(Facts)とするつもりだった[9]。これは、忙しい人でも1時間程度で読めるような簡潔さを強調しようとしたものである。彼らはタイトルを『タイム』(Time)とし、"Take Time - It's Brief"[注釈 2]という宣伝文句を使用した[10]1923年3月3日に創刊号が発売された。創刊号の価格は15セント(2019年の物価に換算して2.25ドル)だった。創刊15周年記念として1938年2月28日号に、創刊号の復刻版が同梱されていた[11]

『タイム』誌は、「人」を通してニュースを伝えることを目的としており、創刊から1960年代後半まで、表紙には人物が描かれていた。1927年からは年末にその年のニュースメーカーを特集するパーソン・オブ・ザ・イヤーを発表しており、長年にわたって人気を博してきた。創刊号の表紙を飾ったのは、46年間米下院議員を務め(下院議長も7年以上務めた)、創刊号発売日当日に引退した共和党の政治家ジョセフ・ガーニー・キャノン英語版だった。

1929年のハデンの死去により、ルースは『タイム』誌の支配者となり、20世紀のアメリカのメディア史を語る上で重要な人物となった。

1931年から1945年までラジオ番組『マーチ・オブ・ザ・タイム英語版』が放送された。この番組は毎週、その週のニュースをドラマ仕立てで紹介するものだった。この番組により『タイム』誌自体の知名度も上昇し、1930年代に発行部数が増加した。

1974年、『タイム』誌の「ピープル」のコーナーを独立させて、『ピープル』が創刊された。

1989年、タイム社とワーナー・コミュニケーションズが合併してタイム・ワーナーとなった。2001年にタイム・ワーナーとAOLが合併してAOLワーナーとなったが、2003年に、再び「タイム・ワーナー」へ改名した。

『タイム』誌は月曜日に定期購読者への発送とニューススタンドでの発売を行っていたが、2007年にニューススタンドでの発売を金曜日、定期購読者への発送を土曜日に行うように変更した。元々、この雑誌の創刊号が発売された1923年3月3日は土曜日だった。2007年初旬に、49人の従業員のレイオフを含む編集体制の変更が行われ、そのためにその年の第1号の発行が約1週間遅れた[12]

2009年、『タイム』誌は、タイム・ワーナー社の様々な出版物のコンテンツを読者の好みに基づいてミックスした印刷雑誌『マイン』(Mine)を発行すると発表した。しかし、この新しい雑誌は評判が悪く、その焦点が広すぎて真に個人的なものにはならないという批判を受けた[13]。『マイン』誌は、掲載された全ての記事がプレーンテキストでアーカイブされ、オンラインで読むことができた。これは光学文字認識(OCR)を使って生成されており、読み取りミスもそのまま掲載されていた。

2013年1月、タイム社は、全世界の8000人のスタッフの約6%に当たる500人近くの雇用を削減すると発表した[14]。『タイム』誌は高い売上を維持しているが、広告ページは時間の経過とともに大幅に減少していた[15]。また、マーサ・ネルソンを雑誌部門の初の女性編集主管に指名した[16]。2013年9月には、ナンシー・ギブス英語版が『タイム』誌の初の女性編集長に指名された[16]

2014年6月、タイム・ワーナーからタイム社が分社化された。

2017年11月、メレディス・コーポレーションコーク兄弟(コーク・エクィティ・デベロップメント)からの支援を受けてタイム社を28億ドルで買収することを発表した[17]。買収は2018年1月31日に完了し、タイム社は吸収され消滅した[18]。買収からわずか6週間後2018年3月、メレディス社は、同社のライフスタイル志向のブランドと整合性が取れていないとして、『タイム』誌などの売却を検討すると発表した[19]

2018年9月、メレディス社は『タイム』をマーク・ベニオフとその妻のリンに1億9千万ドルで売却すると発表した[20][21]。ベニオフはセールスフォース・ドットコムの会長兼共同CEOであるが、『タイム』は同社とは別会社となり、ベニオフは『タイム』の日常業務には関与しない[7]。2018年10月31日に売却が完了した。以降、ベニオフが保有するTime USA, LLCが『タイム』誌を発行している。

発行部数

2012年時点では発行部数は330万部で、アメリカで11番目に発行部数の多い雑誌であり、週刊誌としては『ピープル』に次いで2番目に発行部数が多かった[22]。 2017年7月時点での発行部数は3,028,013部だった[1]。2017年10月、発行部数が200万部に減少した[23]。現在の印刷版の読者数は160万人で、その内100万人はアメリカ国内の読者である。

スタイル

『タイム』は当初、倒置法を多用した独特の文体を持っていた。1936年の『ザ・ニューヨーカー』誌で、ウルコット・ギブズ英語版が次のようにパロディ化した。"Backward ran sentences until reeled the mind [...] Where it all will end, knows God!"[24]

1970年代半ばまで、『タイム』誌には「リスティングス」というコーナーがあった。これは、当時の主要な映画、演劇、ミュージカル、テレビ番組、文学的ベストセラーの要約やレビューを掲載したもので、『ザ・ニューヨーカー』誌の「カレント・イベント」コーナーに似たものだった[25]

『タイム』誌の表紙は、1927年に導入された赤い縁取りが特徴的である[26]。1927年以降、赤い縁取りが使われなかったのは以下の例がある。

ジョージ・フロイドの死をめぐる抗議活動を特集した2020年6月15日号は、赤枠に初めて人名が掲載された。表紙は、アーティストのタイタス・カファー英語版によるもので、アフリカ系アメリカ人の母親が子供を抱く姿が描かれている。赤枠に掲載されている35人の名前は、アメリカ建国以降、人種差別的暴力のために命を落とした多くの人々の一部である。

『タイム』誌の表紙に最もよく登場したのはリチャード・ニクソンで、1952年8月25日号から1994年5月2日号までの間に55回掲載されている[30]

2007年、『タイム』誌は大幅な誌面リニューアルを行った。表紙の赤枠の部分を減らして特集記事を紹介するスペースにし、コラムのタイトルを大きくし、特集記事の数を減らし、記事の周りに余白を増やし、意見記事に作家の写真を添えた。この変更には批判と賞賛の声が寄せられた[31][32][33]

法的論争

2007年9月10日に、インドネシアの最高裁判所は、ジャカルタ地方裁判所と控訴院の判断を覆し、インドネシアのスハルト元大統領に対する『タイム・アジア』の名誉毀損を認定、損害賠償1兆ルピアの支払いを命じた。訴えの対象となったのは、スハルトが270億米ドル以上(320億ドル)の金を海外に移したとする記事であった[34]

特別な号

パーソン・オブ・ザ・イヤー

『タイム』誌の中で最も有名な特集は、毎年年末[35]恒例のパーソン・オブ・ザ・イヤーの表紙記事である。これは、その年のニュースに最も影響を与えた個人や団体を選ぶものである。これは「良くも悪くも」その年の流れに最も影響を与えた人物に贈られるとされており、必ずしも「名誉」とは限らない。過去には、アドルフ・ヒトラーヨシフ・スターリンなども選出されている。

受取人が必ずしも個人または人間であるとは限らない。例えば1983年1月3日にコンピュータが「マシーン・オブ・ザ・イヤー」と認められた。1989年には“危険にさらされた地球”が「プラネット・オブ・ザ・イヤー」と名づけられた。1999年にはアルバート・アインシュタインが「パーソン・オブ・ザ・センチュリー」に選ばれた。

2006年には、Web 2.0のコンテンツ生成者としての「あなた」(You)が選ばれたが、概念が創造的であると考える人がいた一方、その年の実在の人物を望んだ人もいた。またベネズエラウゴ・チャベス大統領であると述べた人もいる[36]

タイム100

2004年より、『タイム』誌では、その年で最も有力な100人のリスト「タイム100」を発表している。当初は20世紀の最も有力な100人のリストを作成した。リストが発表される号のフロントカバーはリストアップされた人たちの写真が載り、特集としてリストアップされた人々の各々の記事が掲載される。この記事は雑誌の相当なページ数を占める。場合によっては100人以上がリストアップされるが、その際は2人一緒のリストを作成し、1つの記事で共有する。

2005年には"All-TIME 100 best novels"と"All-TIME 100 best movies"[37][38][39]、2007年には"The 100 Best TV Shows of All-TIME"[40]、2012年には"All-TIME 100 Fashion Icons"を発表した[41]

2016年2月に"100 Most Read Female Writers in College Classes"(大学の授業で最も読まれている女性作家100人)を発表したが、この中に誤って男性作家のイーヴリン・ウォーが掲載されていた(97位)。この誤りは多くのメディアの注目を集め、同誌の編集スタッフの教育レベルについての懸念が生まれた[42]。『タイム』誌は後に撤回を発表した[42]。BBCのインタビューで、コーパス・クリスティ・カレッジバレンタイン・カニンガム英語版教授は、この誤りを「タイム誌の側の深い無知の一部」と表現した[43]

赤い×の表紙

『タイム』誌の歴史の中で、人物や国の象徴などの上に大きく「×」が描かれた表紙が掲載されたことがある[44]

1回目は1945年5月7日号で、アドルフ・ヒトラーの顔の上に赤い×が描かれていた。その3ヶ月後の1945年8月20日号では、日本の降伏第二次世界大戦の終結の象徴として、日の丸の上に黒い×が描かれていた。現在までのところ、この雑誌で黒い×の表紙が使われたのはこの号だけである。

イラク戦争開戦後の2003年4月21日号では、サッダーム・フセインの顔の上に赤い×が描かれた。2006年6月13日、米軍のイラク空爆でアブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィーが死亡したことを受けて、彼の顔の上に赤い×を描いた号(2006年6月19日号)を発行した。ウサーマ・ビン・ラーディンの死後の2011年5月2日には、彼の顔の上に赤い×を描いた号(2011年5月20日号)が発行された[45]。2020年12月には、新型コロナウイルスのパンデミックによる世界的影響から、2020年を「過去最悪の年(The worst year ever)」と銘打ち、2020という数字の上に赤い×を描いた号(2020年12月14日号)が発行された[44][46]

タイム・フォー・キッズ

タイム・フォー・キッズ英語版』は、タイム社が発行する子供向けの雑誌で、主に学校で配布されている。全国的なニュースや「今週の漫画」、大衆文化に関する様々な記事を掲載している。アメリカの学期末には、環境に関する年1回の号が配布されている。表裏合わせて10ページを超えることはほとんどない。

タイム・ライトボックス

タイム・ライトボックス(Time LightBox)は、『タイム』誌の写真部門が2011年に立ち上げた写真ブログである[47]。2011年には、『ライフ』誌はライトボックスを写真ブログ大賞に選んだ[48]

編集スタッフ

歴代編集長

  1. ジョン・S・マーティン[49](1929 - 1937)
  2. マンフレッド・ゴットフリード[49](1937 - 1943)
  3. T・S・マシューズ英語版[49](1943 - 1949)
  4. ロイ・アレクサンダー(1949 - 1960)
  5. オットー・ファーブリンガー英語版(1960 - 1968)
  6. ヘンリー・グランワルド(1968 - 1977)
  7. レイ・ケイヴ(1979 - 1985)
  8. ジェイソン・マクメイナス英語版(1985 - 1987)
  9. ヘンリー・ミュラー(1987 - 1993)
  10. ジェームス・R・ゲインズ英語版(1993 - 1995)
  11. ウォルター・アイザックソン(1996 - 2001)
  12. ジム・ケリー(2001 - 2005)
  13. リチャード・ステンゲル(2006 - 2013)
  14. ナンシー・ギブス英語版(2013 - 2017)
  15. エドワード・フェルゼンタール英語版(2017 - )

著名な寄稿者

  • アラヴィンド・アディガ(2008年ブッカー賞受賞) - 3年間、通信員を務めた。
  • ジェイムズ・エイジー
  • マーガレット・カールソン - 『タイム』初の女性コラムニスト。
  • ウィットティカー・チェムバーズ - しばらく編集者であった。
  • リチャード・コルリスとリチャード・シッケル - 雑誌のための映画批評家である。シッケルが1972年、コルリスが1980年から務めている。
  • アナ・マリー・コックス - 雑誌のために「アナ・ログ」(政治的なさわりの編集)を書く。彼女は称賛されたブロガーと著者でもある。
  • ナンシー・ギブス - エッセイストとエディター・アット・ラージ。100以上のカバーストーリーを書いた。
  • レヴ・グロスマン – 主に本について書く。
  • ロバート・ヒューズ - 1970年以降、芸術批評家であった。
  • マイケル・キンズレー – よく移動するアメリカのジャーナリストであり、『タイム』のエッセイストである。
  • ジョー・クライン – コラムニスト。
  • チャールズ・クラウトハマー – 『ワシントン・ポスト』の解説者である。『タイム』ではエッセイを書いた。
  • ナサニエル・ランデ – 著者、映画製作者で元クリエイティブ・ディレクター
  • ウィル・ロング・ジュニア
  • マイケル・シャーマン – アジアの経済学、政治と歴史を専門とするアメリカのジャーナリスト。彼は現在、香港に拠点を置く『タイム・アジア』のアジアビジネス通信員である。
  • ロバート・D・サイモン
  • ジョエル・スタン – 時々、論争の的となる作家で2006年の「Most Influential」号で“ジョエル100”という記事を書いた。

表紙を飾った日本人

1926年11月8日東郷平八郎
1928年11月19日昭和天皇
1931年5月18日各務鎌吉
1931年10月12日幣原喜重郎
1931年12月28日犬養毅
1932年9月5日内田康哉
1933年1月9日荒木貞夫
1935年5月20日斎藤博
1936年2月24日・昭和天皇(左上)

パーソン・オブ・ザ・イヤーに限らず、アメリカの政治家・実業家・ジャーナリストなどは、タイム誌の表紙に載ったか否かを一つの格付けの目安ともしている。

『タイム』はあくまでもアメリカの雑誌であり、その視点はアメリカを中心としている。それでもアメリカの国策や外交、経済や文化などに大きな影響を及ぼす海外の話題や人物が特集されることはたびたび見られる。

1923年の創刊以来、このタイム誌の表紙には日本人が42回取り上げられている。戦前・戦中はそれなりに多かったが、戦後は日本が国際政治のプレイヤーでなくなったことから極めて稀になった。さらに昭和天皇が6回、近衛文麿米内光政盛田昭夫が各2回載っており、また「アジア系の高知能児」「震災の被災者」「広島の被爆者」といった人々を代表する不特定の人物として掲載された者が3例あることから、実際に「カバーパーソン」にとして表紙に取り上げられた日本人は31名を数えるのみとなっている。

以下、号日付は各号の表紙、その下のタイトルはカバーパーソンを特集した記事へのリンク。肩書は選出された当時の代表的なものをあげた。

号・記事 表紙 人物・肩書 備考
1 1926年11月8日号
 Sea Noon
東郷平八郎 元帥海軍大将
2 1928年11月19日号
 Emperor Enthroned
昭和天皇
3 1931年5月18日号
 Universal Crisis
各務鎌吉 日本郵船社長
4 1931年10月12日号
 Secessionist Movements
幣原喜重郎 外務大臣
5 1931年12月28日号
 Strong Policy
犬養毅 内閣総理大臣 名の「毅 (つよし)」を「Ki」と誤読している
6 1932年6月6日号
 Divinity with Microscope
昭和天皇 2度目、前回とまったく同じ画像が使われた
7 1932年9月5日号
 Fissiparous Tendencies
内田康哉 外務大臣
8 1933年1月23日号
 The Way of the Perfect...
荒木貞夫 陸軍大臣
9 1934年5月21日号
 Keeper of Peace
廣田弘毅 外務大臣
10 1935年5月20日号
 Butterfly Redeemed
斎藤博 駐米大使
11 1936年2月24日号
 Soviets v. Empires
昭和天皇 3度目、溥儀蔣介石スターリンとともに
12 1936年12月28日号
 Pain in the Heart
4度目
13 1937年7月26日号
 Another "Kuo"?
近衞文麿 内閣総理大臣
14 1937年8月30日号
 Sailors Ashore
米内光政 海軍大臣
15 1940年3月4日号
 Son of a Samurai
内閣総理大臣 2度目
16 1940年7月22日号
 Imitation of Naziism?
近衞文麿
17 1941年7月7日号
 So Delicate Situation
松岡洋右 外務大臣
18 1941年9月22日号
 Honorable Fire Extinguisher
野村吉三郎 駐米大使
19 1941年11月3日号
 Safety Razor
東條英機 内閣総理大臣
20 1941年12月22日号
 Yamamoto v. the Dragon
山本五十六 連合艦隊司令長官 日米対戦下
21 1942年3月2日号
 Is Hitler Running Japan?
山下奉文 第25軍司令官
22 1942年8月3日号
 Man With a Plan
板垣征四郎 朝鮮軍司令官
23 1943年2月15日号
 How Japs Fight
永野修身 軍令部総長
24 1943年11月8日号
 Come Out and Fight
古賀峯一 連合艦隊司令長官
25 1944年7月3日号
 Ruin in Two Phases
嶋田繁太郎 海軍大臣
26 1945年5月21日号
 The God-Emperor
昭和天皇 5度目、日米対戦下
27 1955年3月14日号
 Land of the Reluctant Sparrows
鳩山一郎 内閣総理大臣
28 1958年12月22日号
 The Girls on Grant Avenue
梅木美代志 ハリウッド女優 日系歌手パット・スズキとともに
29 1959年3月23日号
 The Girl from Outside
正田美智子 後の皇太子妃
30 1960年1月25日号
 Bonus to Be Wisely Spent
岸信介 内閣総理大臣
31 1962年2月23日号
 Following Henry Ford
松下幸之助 松下電器産業会長
32 1967年2月10日号
 The Right Eye of Daruma
佐藤栄作 内閣総理大臣
33 1971年5月10日号
 Japan, Inc.: Winning the Most Important Battle
盛田昭夫 ソニー社長
34 1971年10月4日号
 Japan: Adjusting to the Nixon Shokku
昭和天皇 6度目
35 1987年8月31日号
 Asian-American Whiz Kids
岡政偉 アジア系高知能 「高い知能をもつアジア系アメリカ人」の一人として(他5人と共に、表紙のみ、記事中では紹介されていない)
36 1995年1月30日号
 How to Live Dangerously
出口恵美子[50] 阪神・淡路大震災の被災者 「震災被災者」の一人として。写真は東京新聞ロイター提供
37 1995年4月3日号
 Shoko Asahara: The Making of A Messiah
麻原彰晃 オウム真理教教祖
38 1998年12月7日号
 TIME 100: Builders & Titans
盛田昭夫 ソニー創業者 2度目、ヘンリー・フォードウォルト・ディズニーサム・ウォルトンビル・ゲイツとともに
39 2001年9月15日特別増刊号[注釈 3]
 Music Goes Global
宇多田ヒカル 音楽アーティスト ビョークブレンダ・ファッシーマーク・アンソニー、マックス・ジ・カストロ、シャキーラとともに
40 2005年8月1日号
 Living Under the Cloud
渡辺絹代 広島被爆者 「ヒロシマの生き証人」の一人として
41 2021年7月19日号
 Naomi Osaka: ‘It’s O.K. Not to Be O.K.’
大坂なおみ 女子プロテニス選手
42 2022年4月25日/5月2日号
 Shohei Ohtani Is What Baseball Needs
大谷翔平 プロ野球選手

厳密には日本「人」ではないが、1999年11月22日号Beware of the Poke Mania」では日本発祥のキャラクターである『ポケモン』が表紙を飾った。

なお『アジア版』の発刊以後、日本人表紙への門戸はそちらで開放されている傾向がある。しかし『アジア版』においても日本人が表紙を飾る機会は稀である。以下に例を挙げる。

号・記事 表紙 人物・肩書 備考
1975年10月13日号
 Hirohito in America
昭和天皇 [51]
1977年3月28日号
 The Selling in Japan
福田赳夫 内閣総理大臣 [52]
1982年12月6日号
 New Face, New Challenges
中曽根康弘 内閣総理大臣 [53]
1983年10月24日号(国際版)
 Tanaka Verdict
田中角栄 元内閣総理大臣 [54]
1987年4月27日号(アジア版)
 Fall From Grace
中曽根康弘 内閣総理大臣 [55]
1989年1月16日号(アジア版)
 The Showa Emperor Hirohito 1901-1989
昭和天皇 [56]
1989年4月24日号(アジア版)
 Money+Politics=Scandal
竹下登 内閣総理大臣 [57]
1989年8月7日号(アジア版)
 Woman of the Hour
土井たか子 日本社会党党首 [58]
1993年6月7日号(アジア版)
 Japan's 21st Century Princess
小和田雅子 後の皇太子妃 [59]
1996年10月14日号(アジア版)
 The Divas of Pop
吉田美和 音楽アーティスト
1999年4月26日号(アジア版)
 Obuchi
小渕恵三 内閣総理大臣
2001年9月17日号(アジア版)
 The Real Junichiro Koizumi
小泉純一郎
2001年12月17日号(アジア版)
 Global Music Special: Utada Hikaru
宇多田ヒカル 音楽アーティスト
2002年3月25日号(アジア版)
 Ayumi Hamasaki
浜崎あゆみ
2002年4月29日号(アジア版)
 Asian Heroes
イチロー
中田英寿
プロ野球選手
プロサッカー選手
4種の表紙の中の1種
2003年9月22日号(アジア版)
 Does He Have What It Takes?
小泉純一郎 内閣総理大臣
2003年4月28日号(アジア版)
 Asian Heroes
松井秀喜 プロ野球選手 5種の表紙の中の1種
2003年8月11日号(アジア版)
 Japan Rules OK!
椎名林檎 音楽アーティスト
2004年7月12日号(アジア版)
 Fading Away?
小泉純一郎 内閣総理大臣
2006年7月3日号(アジア版)
 After Koizumi
2006年9月4日号(アジア版)
 The Future of Japan's Monarchy
秋篠宮文仁親王
文仁親王妃紀子
皇族
2006年9月18日号(アジア版)
 Who Is Shinzo Abe?
安倍晋三 内閣官房長官 当時公示されていた自民党総裁選の最有力候補[60]
2007年9月24日号(アジア版)
 After Abe
内閣総理大臣 辞任表明直後[61]
2009年3月23日号(アジア版)
 The Maverick
小沢一郎 民主党代表
2009年8月31日号(アジア版・オセアニア版)
 Young Japan
今村久美 NPOカタリバ代表理事
2012年7月30日・8月6日号(アジア版)
 Summer Olympics Special
澤穂希 プロサッカー選手
2014年4月28日号(アジア版・ヨーロッパ版・オセアニア版)
 The Patriot
安倍晋三 内閣総理大臣
2015年1月19日号(アジア版・オセアニア版)
 The Way of Kei
錦織圭 プロテニス選手
2019年1月21日号(アジア版・オセアニア版)
 THE HEIR Naomi Osaka
大坂なおみ
2022年7月25日/8月1日号(アジア版・オセアニア版)
 The legacy of Shinzo Abe, Japan's longest-serving leader
安倍晋三 元内閣総理大臣
2023年5月22日/29日号(アジア版)
 Japan's Choice
岸田文雄 内閣総理大臣

脚注

注釈

  1. ^ 雑誌名はオールキャップスTIME で商標登録されている。
  2. ^ "Take time"(時間をかける)と"Take Time"(『タイム』誌を手にする)を掛けたもの。後半は「簡潔に読める」ことを表したもの。
  3. ^ a b 2001年9月10日号と9月17日号の間に、9月14日特別号と9月15日特別号が増刊されている。9月14日特別号は9/11テロ事件の速報、9月15日特別号は、本来9月17日号に掲載される予定だった特集記事を、9/11テロ事件関連記事に紙面を譲るために前倒しにして発行したものである。

出典

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参考文献

関連項目

外部リンク


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タイム」の記事における「time」解説

ウィクショナリー関連辞書項目あります。time 時間 時刻 球技などで、競技者一時休止申し出ること。タイムアウトの略。野球におけるタイムボールデッド参照 タイム (雑誌) - アメリカ合衆国ニュース週刊誌 time (UNIX) - プログラム実行要する時間経過時間計測するコマンドタイム (タバコ)(英語版) - タバコ銘柄1つ。 time - 現在の時刻 (calendar time) を取得する標準Cライブラリ関数en:C date and time functions time (コマンド)(英語版) - 現在時刻設定表示をするコマンドタイム - カメラにおいて、長時間露光のための仕組み1つタイムモードにしてレリーズボタンを押すと、レリーズボタンを放してシャッター開いたままになり、シャッター閉じるには別の操作再度、レリーズボタンを押すなど)を行う。シャッター (カメラ)参照のこと。

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