皇族とは? わかりやすく解説

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こう‐ぞく〔クワウ‐〕【皇族】

読み方:こうぞく

天皇一族天皇を除く、皇后太皇太后皇太后親王親王妃内親王・王・王妃女王総称


皇族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 20:21 UTC 版)

皇族旗 (親王旗・親王妃旗・内親王旗・旗・王妃旗・女王旗)。[注釈 1]

皇族(こうぞく、: Imperial Family)は、皇帝の一族、あるいは日本天皇親族のうち、既婚女子を除く男系嫡出血族およびその配偶者の総称[1]。すなわち皇室典範の規定するところの三后皇后太皇太后皇太后)、親王親王妃内親王王妃女王天皇の退位等に関する皇室典範特例法の規定するところの上皇后の総称である。

概要

皇族の範囲

皇族については、現行の法律においては以下のように規定されている。皇室典範によってその範囲は皇統に属する天皇の一族(親族)を皇族と定めている。

日本国憲法第二条
皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
皇室典範第五条
皇后太皇太后皇太后親王親王妃内親王王妃及び女王を皇族とする。
同第六条
嫡出の皇子及び嫡男系嫡出の皇孫は、男を親王、女を内親王とし、三世以下の嫡男系嫡出の子孫は、男を王、女を女王とする。
天皇の退位等に関する皇室典範特例法第四条
上皇の后は、上皇后とする(第一項)。上皇后に関しては、皇室典範に定める事項については、皇太后の例による(第二項)。

現在(1947年以降)の皇族の成員は、明治天皇の男系男子とその配偶者、未婚の男系女子である(この構成に至る経緯は#歴史の節を参照)。

天皇の母方の血族や姻族に関しては特別の規定がなく、民法の規定により、天皇の外戚の内、皇后から3親等内の者が天皇の姻族となる。天皇の姻族は皇族ではないが、民法上は天皇の親族である。このように「皇族=天皇の親族・血族である者全員」というわけではない。皇族以外の親族には下記「#特有事項(一般国民と皇族の差異)」は該当しないが、近親婚の禁止等の規制等は適用される。

天皇または親王・王の嫡出の子女として生まれた者以外が皇族となることができるのは、女子が天皇・親王・王のいずれかと結婚する場合(すなわち皇后・親王妃・王妃になる場合)のみに限られる(皇室典範15条)。

皇族の身分の離脱
  • 満15歳以上の内親王・王・女王は、本人の意志に基づき、皇室会議の承認を得ることにより、皇族の身分を離脱できる(皇室典範11条1項)。
  • 皇太子・皇太孫を除く親王・内親王・王・女王は、やむを得ない特別の事由があるときは、本人の意思にかかわらず、皇室会議の判断で、皇族の身分を離れる(皇室典範11条2項)。
  • 皇族女子は、天皇・皇族以外の者と結婚したときは、皇族の身分を離れる(皇室典範12条)。
  • (1)皇族の身分を離れる親王・王の妃 (2)皇族の身分を離れる親王・王の子孫 (3)皇族の身分を離れる親王・王の子孫の妃は、その親王・王と同時に皇族の身分を離れる(他の皇族と婚姻した女子とその子孫を除く)。ただし、(2)と(3)の皇族の身分を離れる親王・王の子孫とその妃については、皇室会議の判断で、皇族の身分を離れないものとすることができる(皇室典範13条)。
  • 皇族以外の女子で親王妃又は王妃となった者が、その夫を失って未亡人(寡妃)となったときは、本人の意思により、皇族の身分を離脱できる。また、この場合、やむを得ない特別の事由があるときは、本人の意思にかかわらず、皇室会議の判断で、皇族の身分を離れる(皇室典範14条1, 2項)。なお、皇太后や太皇太后は皇籍離脱をすることができない。
  • 皇族以外の女子で親王妃又は王妃となった者が、離婚したときは、皇族の身分を離れる(皇室典範14条3項)。なお、皇后や上皇后は離婚をすることができない。
  • 皇族の身分を離れた親王・王の子孫で他の皇族と結婚した女子が、その夫を失って未亡人となったときは、本人の意思により、皇族の身分を離脱できる。この場合、やむを得ない特別の事由があるときは、本人の意思にかかわらず、皇室会議の判断で、皇族の身分を離れる。また、この者が離婚したときは、皇族の身分を離れる(皇室典範14条4項)。

職務

皇位継承

男性皇族は、皇位継承資格を有し、定められた順序に従って就任しうる(日本国憲法第2条皇室典範第1条第2条)。令和6年(2024年)1月1日現在の継承順位第一位は秋篠宮文仁親王

摂政・国事行為臨時代行

皇族(親王妃・王妃を除く)は、摂政および国事行為臨時代行への就任資格を有し、定められた順序に従って就任しうる(日本国憲法第4条第5条・皇室典範第16条・第17条・国事行為の臨時代行に関する法律2条)。令和6年(2024年)1月1日現在の継承順位第一位は秋篠宮文仁親王

その他公務

現在各皇族が就任している公職については後述。

一般国民との相違点

皇族も、日本国憲法第10条に規定された日本国籍を有する「日本国民」である[2]皇室典範その他の法律により若干の制限はあるものの一般の国民との差異は本来大きいものではない。皇族の参政権は、皇族が戸籍を有しないため(詳細後述)公職選挙法付則により当分の間停止されているだけである。しかし、実態として皇族の権利や自由は大きく制約されている。これは「『皇族という特別な地位にあり、天皇と同じように制限されるべきだ』という考え方が市民の間で根強かったため」であるとされる[3]。このため、一般国民とは異なる取り扱いがなされている面が多くある。

具体的には、事実上、皇族に対しては日本国憲法第3章が一部適用されないということである。

  • 家制度があり家父長制が存在する。
  • 養子をすることができない(皇室典範9条)。
  • 皇族男子の結婚は、皇室会議の承認が必要である(皇室典範10条)。離婚と皇族女子の結婚は承認不要[注釈 2]
  • 2022年3月31日まで、皇太子・皇太孫以外の皇族は民法を準用して満20歳で成年となるが、皇太子・皇太孫は満18歳で成年とされ、直系か傍系かという地位により区別されていた(皇室典範22条)。2022年4月1日以降は満18歳で成年とする改正民法が施行され、皇太子・皇太孫とそれ以外の皇族の区別は事実上無くなり全ての皇族が18歳で成年となることとなったが、皇太子・皇太孫は満18歳で成年と規定した皇室典範22条の条文自体はそのまま残っている。成人または婚姻した際に、「皇族身位令」(1947年廃止)を準用して叙勲される(身位#日本国憲法下を参照)。
  • 皇后・太皇太后・皇太后は天皇同様「陛下(へいか)」、それ以外の皇族は「殿下(でんか)」の敬称を付する(皇室典範23条)。上皇・上皇后に対しては「陛下」を用いる(天皇の退位等に関する皇室典範特例法第3・4条)。またを持たない。マスメディアでは宮号を使って「**宮さま」「**宮妃**さま」「**宮家の**さま」と表現される。これにより、動静は最高敬語を以て報じられる(1947年昭和22年〉8月の旧宮内省と報道各社の取り決めに基づく)。
  • 皇后・太皇太后・皇太后(または上皇后)の死は天皇同様「崩御(ほうぎょ)」、それ以外の皇族の死は「薨去(こうきょ)」と称される。
    • ただし多くのマスメディアにおいては、「ご逝去」「ご死去」などの表現も使われる。
  • 成年皇族は皇室会議の議員・予備議員(各2人・任期4年)の互選人となり、当選すれば議員・予備議員に就任することができる(皇室典範28,30,32条)。
  • 通常の戸籍には登録されず、身分に関する事項は皇統譜(こうとうふ)に登録される(皇室典範26条)。
  • 公職選挙の参政権選挙権被選挙権)が停止されている[注釈 3]
  • 住民基本台帳には記録されない(住民基本台帳法39条・同法施行令33条)。
  • 通常の旅券(パスポート)を用いず、皇后を除き、「皇族」という官職名で外交旅券の発給を受ける[注釈 4]
  • 国民健康保険に加入する義務・権利がない。民間団体に勤めないと[注釈 5]医療費は全額自費負担となる。
  • 皇后・太皇太后・皇太后(または上皇后)を葬る所は天皇同様「」、その他の皇族を葬る場は「」と称される(皇室典範27条)。
  • 内廷費や、皇族としての品位保持の資に充てるために皇族費が国庫から支出される一方で、財産の賜与(贈与)および譲受に関して日本国憲法皇室経済法による強い規制がある。生計が政府の丸抱えになるので“極端な形の世襲の国家公務員”だと評する意見がある[4]
  • 内廷には侍従職東宮職(もしくは皇嗣職)があるほか、各宮家には、宮務官や侍女長といった側近(家事使用人)が付けられている。なお、侍従職・東宮職・宮務官・侍女長は特別職国家公務員である。
  • 全ての皇族は、どこに赴く際にも必ず護衛が付く。皇室関連施設内では皇宮警察本部に属する皇宮護衛官が、皇室関連施設以外の東京都内ならば警視庁の所轄署の警察官が、東京都(警視庁)以外の46道府県ではその道府県警察本部警備部が指揮し所轄の警察官が警護する。護衛は皇族の外出先を全て把握し、24時間体制で警護にあたる。東京都から他の46道府県に赴く際は、護衛官がその道府県警察本部の警護担当者に連絡を入れる[5]
  • 事実上、信教の自由がない。法的根拠はないが、宮中祭祀という宗教行事があるために実質上、皇室構成員全員は神道の信徒である[注釈 6]

皇族の成員

2025年3月9日現在の皇族は、以下の14名である。

天皇、および天皇の退位等に関する皇室典範特例法の規定するところの上皇は、皇族には含まれない[6]。現任の徳仁(第126代天皇)および明仁上皇)を含むと、皇室構成員は、16名となる。

名前 読み 御称号 身位 敬称 性別 世数 宮家 生年月日 現年齢 天皇から
見た続柄
皇位
継承順位
摂政
就任順位
お印 勲等
雅子 まさこ 皇后
第126代天皇后)
陛下 女性 内廷 1963年
(昭和38年)
12月9日
61歳 妻(配偶者)
旧姓:小和田(おわだ)
第4位 ハマナス 勲一等宝冠章
美智子 みちこ 上皇后
第125代天皇后)
陛下 女性 内廷 1934年
(昭和9年)
10月20日
90歳 皇母
旧姓:正田(しょうだ)
第5位 白樺 勲一等宝冠章
愛子 あいこ としのみや
敬宮
内親王 殿下 女性 一世 内廷 2001年
平成13年)
12月1日
23歳 第一皇女子
(一女のうち第一子)
第6位 ゴヨウツツジ 宝冠大綬章
文仁 ふみひと あやのみや
礼宮
親王 殿下 男性 一世 秋篠宮 1965年
(昭和40年)
11月30日
59歳 皇弟
上皇第二皇男子
(二男一女のうち第二子)
第1位
皇嗣
第1位 大勲位菊花大綬章
紀子 きこ 親王妃
秋篠宮文仁親王妃)
殿下 女性 秋篠宮 1966年
(昭和41年)
9月11日
58歳 義妹
旧姓:川嶋(かわしま)
檜扇菖蒲 勲一等宝冠章
悠仁 ひさひと 親王 殿下 男性 二世 秋篠宮 2006年
(平成18年)
9月6日
18歳 皇甥 /
文仁親王第一男子
(一男二女のうち第三子)
第2位 第2位 高野槇
佳子 かこ 内親王 殿下 女性 二世 秋篠宮 1994年
(平成6年)
12月29日
30歳 皇姪 /
文仁親王第二女子
(一男二女のうち第二子)
第7位 ゆうな 宝冠大綬章
正仁 まさひと よしのみや
義宮
親王 殿下 男性 一世 常陸宮 1935年
(昭和10年)
11月28日
89歳 皇叔父 /
昭和天皇第二皇男子
(二男五女のうち第六子)
上皇の実弟
第3位 第3位 黄心樹 大勲位菊花大綬章
華子 はなこ 親王妃
常陸宮正仁親王妃)
殿下 女性 常陸宮 1940年
(昭和15年)
7月19日
84歳 義叔母(上皇の義妹)
旧姓:津軽(つがる)
石南花 勲一等宝冠章
信子 のぶこ 親王妃
寬仁親王妃)
殿下 女性 三笠宮 1955年
(昭和30年)
4月9日
69歳 義従叔母(上皇の義従妹)
旧姓:麻生(あそう)
花桃 勲一等宝冠章
彬子 あきこ 女王 殿下 女性 三世 三笠宮 1981年
(昭和56年)
12月20日
43歳 皇再従妹/ 大正天皇皇曽孫
/寬仁親王第一王女子
(二女のうち第一子)
第8位 勲二等宝冠章
瑶子 ようこ 女王 殿下 女性 三世 三笠宮 1983年
(昭和58年)
10月25日
41歳 皇再従妹/ 大正天皇皇曽孫
/寬仁親王第二王女子
(二女のうち第二子)
第9位 [要曖昧さ回避] 勲二等宝冠章
久子 ひさこ 親王妃
高円宮憲仁親王妃)
殿下 女性 高円宮 1953年
(昭和28年)
7月10日
71歳 義従叔母(上皇の義従妹)
旧姓:鳥取(とっとり)
勲一等宝冠章
承子 つぐこ 女王 殿下 女性 三世 高円宮 1986年
(昭和61年)
3月8日
39歳 皇再従妹/ 大正天皇の皇曽孫
/憲仁親王第一王女子
(三女のうち第一子)
第10位 宝冠牡丹章

系図

 
 
 
 
 
 
 
 
現在の
天皇・上皇
 
現在の皇族
 
皇籍を離脱し生存する者
 
崩御・薨去した天皇・皇族
 
皇籍離脱後、逝去した者
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大正天皇
 
貞明皇后
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昭和天皇
 
香淳皇后
 
秩父宮
雍仁親王
 
勢津子
 
高松宮
宣仁親王
 
喜久子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
三笠宮
崇仁親王
 
百合子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
東久邇成子
(照宮)
 
久宮
祐子内親王
 
鷹司和子
(孝宮)
 
池田厚子
(順宮)
 
明仁
(上皇)
 
美智子
 
常陸宮
正仁親王
 
華子
 
島津貴子
(清宮)
 
近衞甯子
 
寬仁親王
 
信子
 
桂宮
宜仁親王
 
千容子
 
高円宮
憲仁親王
 
久子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
徳仁
(天皇)
 
雅子
 
秋篠宮
文仁親王
 
紀子
 
黒田清子
(紀宮)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
彬子女王
 
瑶子女王
 
 
 
 
 
承子女王
 
千家典子
 
守谷絢子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
敬宮
愛子内親王
 
 
 
小室眞子
 
佳子内親王
 
悠仁親王
 
 
 
 
 

備考

  • 宮号称号は、皇統譜には登録されない(宮内庁告示の形式によって官報で公表はされる)。なお、宮号は宮家当主の親王・王のみが名乗るものであり、当該親王・王の妃や子女等が自らの宮号としてこれを称することはない。ただし、上表では妃や子女等についても便宜のため括弧書きしている。
身位

以下、身位別該当者人数は2024年(令和6年)11月15日現在のものである。

皇后(こうごう)
性別:女
天皇の后。
皇室典範に定められた敬称は「陛下」(皇室典範第23条)。
成人であれば摂政に就任しうる(第17条)。
崩御後はに葬られる(27条)。
立后には皇室会議の議を経ることが必要である(10条)。
すでに皇位継承者の妃である場合、夫の即位に伴って皇后となる。
崩御した際には、「○○皇后」と追号されるのが慣例となっている。これは、存命中の最高班位に基づくものであった[注釈 7]
該当者:1名 – 雅子
太皇太后(たいこうたいごう)
性別:女
先々代の天皇の皇后。
成人であれば摂政に就任しうる(皇室典範第17条)。
敬称は「陛下」を用いる(第23条)。
太皇太后を葬るところは陵と称する(第27条)。
該当者:不在
皇太后(こうたいごう)
性別:女
先代の天皇の皇后。
敬称は「陛下」を用いる(皇室典範第23条)。
皇太后を葬るところは陵と称する(第27条)。
成人であれば摂政に就任しうる(第17条)。
該当者:不在
上皇后(じょうこうごう)
性別:女
上皇の后(天皇の退位等に関する皇室典範特例法第4条第1項)。
皇太后の例に倣うため、敬称は「陛下」を用いる。
成人であれば摂政に就任しうるものとされる。
該当者:1名 – 美智子
親王(しんのう)
性別:男
皇位継承資格を有する(日本国憲法第2条皇室典範第1条)。
皇位継承順位は皇室典範第2条に定められる。
天皇の嫡出皇子(正妻の皇子:皇男子)および天皇の嫡男系嫡出の皇孫男子(6条)、または天皇の皇兄弟(7条)。皇太子皇太孫も含まれる。
敬称は「殿下」。
成人であれば摂政に就任しうる(第17条)。
天皇・皇太子の息子である場合、さらに「○宮」の御称号が与えられる。
王が皇位を継承したときは、その兄弟たる王を親王とする(7条)。
該当者:3名 – 秋篠宮文仁親王悠仁親王常陸宮正仁親王
親王妃(しんのうひ)
性別:女
親王の妃。皇太子妃皇太孫妃も含まれる。
敬称は「殿下」。
親王妃は夫である親王が皇位を継承した場合、これに伴って皇后になる。
親王妃が成婚前より内親王または女王であった場合は、成婚後も皇后となるまでは、引き続き元来の身位(内親王または女王)を併存(保持)する。
該当者:4名 – 文仁親王妃紀子正仁親王妃華子寬仁親王妃信子憲仁親王妃久子
内親王(ないしんのう)
性別:女
天皇の嫡出の皇女および天皇の嫡男系嫡出の皇孫女子(第6条)、または天皇の皇姉妹(第7条)。
敬称は「殿下」。
成人であれば摂政に就任しうる(第17条)。
天皇・皇太子の娘である場合、さらに「○宮」の御称号が与えられる。
親王または王と結婚した場合は、成婚後も皇后となるまでは、引き続き元来の身位を併存(保持)する。
王が皇位を継承したときは、その姉妹である女王を内親王とする。
該当者:2名 – 敬宮愛子内親王佳子内親王
(おう)
性別:男
皇位継承資格を有する(日本国憲法第2条皇室典範第1条)。
皇位継承順位皇室典範第2条に定められる。
天皇の嫡男系嫡出で三親等以上(曽孫以下)離れた皇族男子(傍系でなく直系尊属の天皇から数える)。
敬称は「殿下」。
成人であれば摂政に就任しうる(第17条)。
王は、皇位の継承によって嫡出の皇子または嫡男系嫡出の皇孫となった場合、あるいは王の兄弟である王が皇位を継承した場合、親王に身位が変更される(皇室典範第6条皇室典範第7条)。
該当者:不在
王妃(おうひ)
性別:女
王の妃。
敬称は「殿下」。
王妃は夫である王が親王に身位が変更された場合は親王妃に、皇位を継承した場合は皇后になる。
王妃が結婚前より内親王または女王であった場合は、結婚後も皇后となるまでは、引き続き元来の身位(内親王または女王)を併存(保持)する。
該当者:不在
女王(じょおう)
性別:女
天皇の嫡男系嫡出で三親等以上(曽孫以下)離れた皇族女子。
敬称は「殿下」。
成人であれば摂政に就任しうる。
親王または王と結婚した場合は、結婚後も皇后となるまでは、引き続き元来の身位を併存(保持)する。
女王は、皇位の継承によって嫡出の皇子または嫡男系嫡出の皇孫となった場合、あるいは女王の兄弟たる王が皇位を継承した場合、内親王に身位が変更される。
該当者:3名 – 彬子女王瑶子女王承子女王
敬称

各皇族個人に対して用いられる敬称として、「陛下(へいか)」と「殿下(でんか)」の2つがある。

呼称

皇族の呼称は、内閣告示宮内庁告示や官報の皇室事項欄では、歌会始などの特別な場合を除き、次のようになっている。宮号や称号が表記されないことに注意が必要である。

  • 皇后・太皇太后・皇太后・上皇后:「皇后陛下」「上皇后陛下」- 身位+敬称の順。
  • 皇太子:「皇太子徳仁親王殿下」-「皇太子」+名+身位+敬称の順。
  • 皇太子妃:「皇太子徳仁親王妃雅子殿下」-「皇太子」+夫の名+夫の身位+「妃」+名+敬称の順。
  • 親王・内親王・王・女王:「愛子内親王殿下」、「悠仁親王殿下」、「彬子女王殿下」- 名+身位+敬称の順。
  • 親王妃・王妃については、「正仁親王妃華子殿下」と、夫の名+夫の身位+「妃」+名+敬称の順。
  • 皇族が崩御ないし薨去した後は、「故皇太后」や「故宣仁親王妃喜久子」と、上記に「故」が冠され敬称が省かれる。
  • 夫が薨去して未亡人となった場合でも、親王妃・王妃の呼称については「憲仁親王妃久子殿下」と、夫の名に「故」を冠さない。

宮内庁のウェブサイトや尊皇関係の書物においての呼称は以下のようになっている。(上記と多少異なる)

  • 皇后・太皇太后・皇太后・上皇后には、身位+敬称で「皇后陛下」や「皇太后陛下」など。
  • 皇太子や宮号を持つ男性皇族には、身位か宮号+敬称(「皇太子殿下」や「常陸宮殿下」など)。
  • 御称号を有する皇族には、御称号+敬称(「敬宮殿下」など)。
  • 宮号などを有さない男性皇族や未婚の女性皇族には、名前+身位+敬称(「悠仁親王殿下」や「瑶子女王殿下」など)。
  • 既婚の女性皇族(親王妃・王妃)には、夫の名前+夫の身位+「妃」+敬称(「寬仁親王妃殿下」など)、夫の宮号かそれに値する身位+「妃」+敬称(「皇太子妃殿下」や「常陸宮妃殿下」など)。
  • 崩御/薨去した皇族に追号がある場合は「故・皇太后陛下」などではなく「香淳皇后」となる。
班位・席次

班位(はんい)は、すなわち皇族の序列である。皇族身位令(明治43年皇室令第2号。昭和22年皇室令第12号「――及附属法令廃止ノ件」により廃止)において詳細に定められていた。

内廷皇族と宮家

皇族の内、皇后、皇太后、皇太子または皇太孫、皇太子妃(または皇太孫妃)などとその独立していない子女の内廷に属する皇族は「内廷皇族(ないていこうぞく)」と呼ばれる。その他の皇族は、内廷から独立した宮家に所属しており、「宮家皇族(みやけこうぞく)」または「内廷外皇族(ないていがいこうぞく)」と呼ばれる。

歴史

律令制以前

皇族のことを古代では皇親といい、天皇の一族として政府からの保護を受けるものを指した。その範囲は、歴代の天皇の男系卑属(皇統)であることを大原則とした。元々は世数の制限は定められておらず、「王」/「女王」の称号を名乗ったものは皇親、氏を名乗って「公」の称号を有したものは皇籍を離脱(臣籍降下)したものとされた[7]

律令における規定

大宝令養老令により、皇親の範囲が定められた。この時、皇親の範囲は、歴代の天皇の男系卑属で四世までとされ(身位は、一世は親王/内親王、二世以下は王/女王)、五世孫は王/女王の身位は保持するが皇親の範囲外、六世孫で臣籍降下とされた[8]

その後、皇親の範囲に変化が加えられる。慶雲3年(706年)2月16日、文武天皇の勅令により、皇親の範囲が五世孫まで広げられるとともに、六世孫以下でも、五世王の「承嫡者」(嫡男)は代々王の称号を許されることになった。更に、天平元年(729年)8月5日、格により、六世孫・七世孫であっても、生母が二世女王[注釈 8]である場合は、承嫡者以外も全員皇親とされた[9]

その後、皇親の人数が増加したことにより、不良行為をなすものが増えたことから、延暦17年(798年)閏5月23日、桓武天皇の勅命により、皇親の範囲を元へ戻す。しかし、六世孫以下が王の称号を名乗ることは引き続き認められた[9]

親王宣下による運用

平安時代初期にかけて、子女の多い天皇が続いたことにより、皇親の人数が激増、最大で数百人の規模に及ぶ。これを受けて、傍系の皇親は、一部の一世親王に至るまで、六世孫への到達を待たずして臣籍降下させ、一方で皇親に残すものを選別して親王/内親王の身位を授ける(親王宣下)ことにより、世数によらない弾力的な皇親の選定が行われるようになる[10]

世襲宮家の成立

鎌倉時代以降、皇室の所領である荘園の一部を経済基盤とし、世襲することによって、天皇から経済的に独立した、宮家の原型が発生する[11]。数ある宮家の中で、特に永続した伏見宮は、室町時代前期、皇統断絶の危機を前に後花園天皇が伏見宮家より皇統を継いだのが契機となって、後花園天皇の勅命によって"永世御所"とされ、皇位を継ぐ正統が途絶えるときにはこれを継ぐこととされた。ここから、永世にわたり皇親に留まり、正統が途絶えた後の控えの役割を果たす、世襲親王家の制度が始まる。江戸時代の中期にかけて、桂宮有栖川宮閑院宮が加わり、合計四宮家の体制となる[12]

一方、臣籍降下は行われなくなり、皇位及び宮号を継承しない親王は、出家して門跡となることで、子孫を残さなかった。

明治~昭和前期

明治維新の前後、還俗した親王が新たな宮号を名乗り、これの取り扱いの処理を兼ねて、明治22年(1889年)1月15日、皇室典範が制定される。この時、皇親が皇族と呼称されるとともに、その範囲が変更された[13]

  • その時の皇族の男系子孫は永世にわたって皇族であり続けると定められた(永世皇族制)。
  • 身位は、世数による機械的な運用を再開して、四世孫までは親王/内親王、五世孫以下は王/女王とされた。親王宣下は、廃止された(既に宣下を受けたものに限り終身有効)。
  • 従来は、内親王/女王は、臣下の男性と婚姻しても終身に渡って皇親であり、また親王/王と婚姻した臣下の女性は皇親に含めなかったが、これを改め、臣下の男性と婚姻した内親王/女王は身位を返上して臣籍降下(降嫁)し、親王/王と婚姻した臣下の女性には、新たに創設された親王妃/王妃の身位が授けられ、新たに皇族に加えられる。

その後、皇族の増加を受けて、大正9年(1920年)5月19日に臣籍降下の準則が定められ、五世孫から八世孫までは嫡男以外、九世孫は嫡男を含め全員が臣籍降下することとなった[注釈 9][14]

昭和中期~

昭和22年(1947年)10月14日、皇室典範の改正と前後して、伏見宮系の皇族が臣籍降下する。これにより、皇族として残ったのは、明治天皇の男系男子とその配偶者、未婚の男系女子のみとなった。以降、この血統の範囲内に入る者のみが、皇族とされている。なお、新典範においては、永世皇族制が復活している。また、非嫡出子は皇族とされないこととなった[15]

現在の元皇族の一覧

現皇室典範下で行われた、1947年(昭和22年)10月の11宮家51名(いわゆる旧皇族)より後に臣籍降下(皇籍離脱)した人物の一覧は下表のとおりで、全員が皇室典範第12条の規定[注釈 10]を根拠とした離脱である。

2024年(令和6年)1月1日現在、元内親王6名および元女王2名の計8名の元皇族がいる。

2025年3月9日現在
日本における元皇族の女性(皇室典範第12条[16]による臣籍降嫁をした内親王及び女王)[17][18]
姓名 読み 御称号 皇族としての
名・身位
生年月日 現年齢 天皇から見た続柄 / 皇統 結婚・配偶者
1 小室眞子 こむろ まこ 眞子内親王 1991年(平成3年)10月23日 33歳 皇姪 / 上皇の皇孫 / 文仁親王第一女子 2021年(令和3年)
10月26日 (30歳)
小室圭
2 黒田清子 くろだ さやこ 紀宮(のりのみや) 清子内親王 1969年(昭和44年)4月18日 55歳 皇妹 / 上皇第一皇女子 2005年(平成17年)
11月15日 (36歳)
黒田慶樹
3 池田厚子 いけだ あつこ 順宮(よりのみや) 厚子内親王 1931年(昭和6年)3月7日 94歳 皇伯母 / 昭和天皇第四皇女子 1952年(昭和27年)
10月10日 (21歳)
池田隆政
4 島津貴子 しまづ たかこ 清宮(すがのみや) 貴子内親王 1939年(昭和14年)3月2日 86歳 皇叔母 / 昭和天皇第五皇女子 1960年(昭和35年)
3月10日 (21歳)
島津久永
5 近衞甯子 このえ やすこ 甯子内親王 1944年(昭和19年)4月26日 80歳 大正天皇の皇孫 / 崇仁親王第一女子 1966年(昭和41年)
12月18日 (22歳)
近衞忠煇
6 千容子 せん まさこ 容子内親王 1951年(昭和26年)10月23日 73歳 大正天皇の皇孫 / 崇仁親王第二女子 1983年(昭和58年)
10月14日 (31歳)
千宗室
7 千家典子 せんげ のりこ 典子女王 1988年(昭和63年)7月22日 36歳 皇再従妹 / 大正天皇の皇曾孫 / 憲仁親王第二女子 2014年(平成26年)
10月5日 (26歳)
千家国麿
8 守谷絢子 もりや あやこ 絢子女王 1990年(平成2年)9月15日 34歳 皇再従妹 / 大正天皇の皇曾孫 / 憲仁親王第三女子 2018年(平成30年)
10月29日 (28歳)
守谷慧


役職

現在

[19]
皇后雅子
秋篠宮文仁親王
文仁親王妃紀子
佳子内親王
常陸宮正仁親王
正仁親王妃華子
崇仁親王妃百合子
寬仁親王妃信子
  • 東京慈恵会総裁
  • 日本ばら会名誉総裁
  • 日本赤十字社名誉副総裁
  • 全国ビルメンテナンス協会 名誉総裁
  • 女性の健康とメノポーズ協会 名誉総裁
  • 国際柔道連盟アンバサダー
彬子女王
瑶子女王
  • 一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会総裁
  • 社会福祉法人友愛十字会総裁
  • インクルーシブデザインネットワーク 名誉顧問
憲仁親王妃久子
承子女王

戦前

大日本帝国憲法下での皇族

大日本帝国憲法下では、1889年(明治22年)制定の旧皇室典範(きゅうこうしつてんぱん)によってその範囲を規定された、皇統に属する天皇の一族皇族とする。

現在も同様に、天皇は、皇族に含めない。また、天皇と皇族を合わせた全体を皇室といった。

皇族の構成員は、皇后太皇太后皇太后皇太子皇太子妃皇太孫・皇太孫妃・親王親王妃内親王王妃女王である(旧・皇室典範第30条)。また、皇室親族令により、姻族の範囲は3親等内と規定された。

律令制の元で皇親と呼ばれていた呼称に変えて、「皇族」という呼称を採用した。また、旧来は皇后といえども臣下の家に生まれた場合には「皇親」とは認められなかったが、この改正によって皇后・妃なども皇族として扱われるようになった。

現行皇室典範との相違点として、四世孫(皇玄孫)までが親王・内親王とされ、五世孫以下が王・女王とされていた(旧皇室典範第31条)。また、非嫡出子も皇族とされた。

皇族会議

旧皇室典範により、成年(皇太子・皇太孫は満18歳、その他の皇族は満20歳)に達した皇族の男子は、皇室内の事項について天皇の諮詢を受ける皇族会議(こうぞくかいぎ)の議員となった。

枢密院

1888年明治21年)5月18日の明治天皇による勅命により、成年に達した親王は、枢密院の会議に班列(列席して議事に参加すること)する権利を有した。

貴族院

貴族院令により、成年に達した皇族の男子は自動的に帝国議会上院の貴族院における皇族議員となった。だが、皇族が政争に関与すべきではないこと、男性皇族(親王および)は武官大日本帝国陸軍および大日本帝国海軍に属する皇族軍人)であったことから、登院は極めて稀であった。

叙勲

皇族身位令によって、身位に基づき叙勲された。

軍人任官

皇族男子が軍人(武官)となることは、1873年(明治6年)12月9日の太政官達を経て、皇族身位令第17条によって、次の区分に従ってその義務が明文化された。

明治天皇の意向で開始された。第二次世界大戦終戦(日本の降伏)後の1945年(昭和20年)11月30日に、根拠規定である皇族身位令第17条が削除され、義務が消滅した。

皇族の裁判

民事訴訟

皇族相互間の民事訴訟については、特別裁判所として皇室裁判所が臨時に必要に応じて置かれ、これが管轄することになっていた。他方、皇族と人民(臣民)の間の民事訴訟については、人民の皇族に対する民事訴訟の第一審と第二審が東京控訴院の管轄に属することとされたこと等のほかは、一般の法令によるものとされた。

刑事訴訟

皇族の刑事訴訟については、軍法会議の裁判権に属するものを除くほかは、大審院の管轄に属するものとされた。軍法会議の裁判権に属するものについては、高等軍法会議で審判された。

皇族の特有事項

  • 皇族男子(親王および)は、皇位継承資格を有する。
  • 親王妃王妃を除く成年に達した皇族は、摂政就任資格を有する。
  • 皇后太皇太后皇太后陛下、それ以外の皇族は殿下敬称を称した(旧・皇室典範第17,18条)。またを持たない。
  • 皇族は天皇の監督を受けた(旧・皇室典範第35条)。
  • 皇族の後見人は、成年以上の皇族に限られた(旧皇室典範第38条)。
  • 皇族の結婚は、皇族同士か特に勅許(天皇の許可)を受けた華族との間に限定され、勅許を必要とした(旧・皇室典範第39,40条)。また、大正7年(1918年)11月28日皇室典範増補により、皇族女子は王公族(旧・韓国皇室)に降嫁することができた。
  • 皇族の養子は禁止された(旧・皇室典範第42条)。
  • 皇族は住所を東京市内に定め、東京市外への住所移転や国外旅行には勅許を必要とした(旧・皇室典範第43条)。
  • 皇族を勾引し、裁判所に召喚するには勅許を必要とした(旧皇室典範第51条)。
  • 皇族が品位を辱める行いをしたり、皇室に対して忠順を欠くときは勅旨を以って懲戒を受け、重い場合は皇族特権の停止、剥奪を受け、臣籍に降されることもあることになっていた(旧・皇室典範第52条・明治40年/1907年2月11日皇室典範増補第4条)。
  • 王は、勅旨または情願によって華族となることができた(臣籍降下)。また、勅許によって華族の家督を相続することや、家督相続の目的で華族の養子となることができた。(明治40年-1907年-2月11日皇室典範増補第1,2条)
  • 宮号を賜った皇族には、別当家令・家扶・家従といった職員が附属された。また、武官である皇族には、皇族附武官佐官尉官)が附属された。
  • 皇族は満6歳から満20歳まで普通教育を受けるものとされ、原則として学習院または女子学習院で就学するものとされた(皇族就学令)。
  • 皇族は商工業を営み、または営利を目的とする社団の社員もしくは役員となることができない(ただし株主となることはできる)。また、任官による場合を除くほか、報酬を受ける職に就くことができない。さらに、公共団体の吏員または議員となることもできない(貴族院議員を除く)。営利を目的としない団体の役員となる場合は勅許を要した(皇族身位令第44,45,46,47条)。

皇族の班位

皇族の班位(順位)は、皇族身位令により、次の順序によるものとされた。

  1. 皇后
  2. 太皇太后
  3. 皇太后
  4. 皇太子
  5. 皇太子妃
  6. 皇太孫
  7. 皇太孫妃
  8. 親王親王妃内親王王妃女王

また、以上の順序の中でも細かな点については以下のようになっていた。

  • 親王・王の班位は、皇位継承の順序に従う。
その順序は、以下のとおりである。
  1. 天皇の長子
  2. 天皇の長孫
  3. その他の天皇の長子の子孫
  4. 天皇の次子およびその子孫
  5. その他の天皇の子孫
  6. 天皇の兄弟およびその子孫
  7. 天皇の伯叔父およびその子孫
  8. それ以上の皇族
以上においては、同等内では、嫡出子およびその子孫の系統を先にして、庶出の子(非嫡出子)およびその子孫の系統を後にする。また、嫡出子・庶出の子それぞれの中でも、先に生まれた者およびその子孫の系統を優先して、後に生まれた者およびその子孫の系統を後にする。(嫡庶長幼の順)
  • 内親王女王の班位は、親王の班位に準じる。
  • 「親王、内親王、王、女王」で同順位にある者は、男を先にし、女を後にする。(男女の順)
  • 親王妃王妃の班位は、夫の次とする。内親王、女王であって親王妃、王妃となった者も例外としない。
  • 故皇太子の妃の班位は、皇太子妃の次とし、故皇太孫の妃の班位は、皇太孫妃の次とする。
  • 親王、王の寡妃未亡人)の班位は、夫生存中と同じとする。
  • 摂政に就任している親王、内親王、王、女王の班位は、皇太孫妃の次とする。ただし、故皇太孫の妃があるときは、その次とする。
  • 皇太子、皇太孫が皇位継承の順序を変えられたときは、その班位は、皇太孫妃の次とする。ただし、故皇太孫の妃があるときはその次とし、摂政に就任している親王、内親王、王、女王があるときはその次とする。
  • 親王、王が皇位継承順位を変更された場合においても、その班位は、順位変更前と同様にする。
  • 本来は王であるが、旧皇室典範制定前に親王宣下を受けて親王となっている者(宣下親王)は、宣下された順序によって、王の上とする。

皇族と学業

日本の近代化に伴い、皇族もまた通学により学業を修めるようになった。特に、1877年(明治10年)に創設、1884年(明治17年)に宮内省管轄となった学習院には、男女問わず多数の皇族(後に配偶者となる華族子女も含む。)が多数進学している。ただし、昭和中期以前に修学が一般的でない時代においては、婚姻を機とした中途退学や、昭和天皇香淳皇后のような専属の学問所での教育受講等も珍しくない。

また、先述の通り、旧皇室典範下において皇族男子には軍人となる義務が課せられていたことから、軍学校(陸軍幼年学校陸軍士官学校および海軍兵学校)に進学し、さらに陸軍大学校または海軍大学校に進学している者も多数いる。

以下には、生まれながらの皇族(親王、内親王、王、女王)であって、学習院または軍学校以外に進学した者を挙げる(義務教育より後のもの。また降下後の進学、卒業後の海外留学を除く。)。

旧皇室典範下

東京帝国大学
京都帝国大学
跡見女学校載仁親王妃智恵子の母校)
京都府立第一高等女学校

現皇室典範下

早稲田大学
国際基督教大学(創設に高松宮宣仁親王が関与)
城西国際大学
筑波大学附属高等学校

備考

  • かつては、竹の園竹の園生(たけのそのう)梁園梁苑(りょうえん)、金枝玉葉(きんしぎょくよう)とも呼ばれていた。

旧皇族

北朝第3代崇光天皇の男系(父系)子孫の宮家およびその子孫。かつては皇室の成員であったが、連合国軍占領下1947年昭和22年)、GHQ/SCAPの経済的圧迫により皇籍離脱をした(形式的には、現皇室典範の規定による自発的な離脱)。皇籍離脱後も皇室の親戚という立場には変わりがなく(特に東久邇宮家は女系で昭和天皇の直系の子孫である)、皇籍離脱にあわせて設立された親睦団体の菊栄親睦会を通じて、現在でも皇室との親近な交流は継続されている。

脚注

注釈

  1. ^ 皇室儀制令19条では「親王旗親王妃旗内親王旗王旗王妃旗女王旗」。
  2. ^ ただし離婚者が出た実例は、旧皇室典範下における1896年(明治29年)の東伏見宮依仁親王のみ。なお、天皇と皇后、上皇と上皇后は離婚をすることができない
  3. ^ 公職選挙法附則2項および地方自治法附則抄第20条により「戸籍法の適用を受けないため、選挙権・被選挙権は当分の間停止されている」という規定が根拠とする見解がある。しかし、前述の法規定は「法施行時に日本国籍を有していた台湾人や朝鮮人を対象としたのであって、天皇や皇族を対象としたのではない」とする見解もある。1992年(平成4年)4月7日の参議院内閣委員会で宮尾盤宮内庁次長(当時)は、「天皇及び皇族の選挙権・被選挙権は、象徴的な立場にある天皇とその一家として『政治的な立場も中立でなければならない』という要請や、『天皇は国政に関する権能を有しない』(憲法4条1項)という規定の趣旨などを根拠として、有していないとされているのであり、公職選挙法の規定が根拠になるわけではない」とする旨の答弁している。なお、1946年(昭和21年)2月に制定された参議院議員選挙法は附則第2条で「皇族は、当分、この法律の規定にかかわらず、選挙権を有する」と規定されて皇族は参院選の選挙権を有していたが、1947年(昭和22年)4月に第1回参議院議員通常選挙が実施される直前の3月に、同年3月に公布された衆議院議員選挙法改正で参議院議員選挙法附則第2条が削除される形で皇族は参院選の選挙権を有さなくなり、同条文は参議院議員通常選挙で適用されることがなかった。
  4. ^ 皇后は、天皇を元首として待遇する国際慣習により、元首の配偶者となるため旅券を必要としない
  5. ^ 彬子女王は立命館大学の研究員なので私学共済に加入している。また愛子内親王は日本赤十字社職員なので組合健保。
  6. ^ 上皇后美智子が聖心女子大学卒ということで、結婚が発表された際「洗礼を受けたクリスチャンなのではないか」とゴシップ的に問題になった
  7. ^ 昭憲皇太后については事情により「皇太后」と追号されている。詳細は「昭憲皇太后#追号について」を参照。
  8. ^ 一世内親王の婚姻相手は四世王以内とされたため、五世王・六世王の婚姻相手としては二世女王が最高位であった。
  9. ^ ただし、当時皇親の大半を占めていた伏見宮系の皇族は、全員が九世を大幅に超過していたため、邦家親王を四世親王とみなして運用が行われた。
  10. ^ 皇室典範(昭和二十二年法律第三号)「第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。」

出典

  1. ^ 『大辞林 第三版』三省堂
  2. ^ 芦部信喜『憲法』p86
  3. ^ 藤田さつき (2020年1月20日). “皇族の「人権」どこまで? 目につく「不自由さ」”. 朝日新聞. 2022年1月20日閲覧。
  4. ^ 日本の天皇はどんな場所に住んでいる? - 中国網(2012年4月12日
  5. ^ 皇族の方々、デートで完全2人になれずNG職種の交際相手も NEWSポストセブン
  6. ^ 退位後のお立場|平成から令和へ 新時代の幕開け|NHK NEWS WEB 2020年1月2日閲覧。
  7. ^ 赤坂, pp. 1–4.
  8. ^ 赤坂, p. 7.
  9. ^ a b 赤坂, p. 8.
  10. ^ 赤坂, pp. 19–20.
  11. ^ 赤坂, p. 35.
  12. ^ 赤坂, p. 36.
  13. ^ 赤坂, pp. 38–39.
  14. ^ 赤坂, pp. 40–41.
  15. ^ 赤坂, pp. 42–43.
  16. ^ 皇室典範(昭和二十二年法律第三号)「第十二条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。」
  17. ^ 2021年(令和3年)10月26日の眞子内親王(小室眞子皇籍離脱以降から現在の元内親王・元女王一覧
  18. ^ ご結婚により,皇族の身分を離れられた内親王及び女王 – 宮内庁
  19. ^ 宮内庁 皇室 ご略歴
  20. ^ a b c d 皇室会議議員名簿 宮内庁 平成28年10月24日現在

参考文献

関連項目

外部リンク


皇族(練家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 21:17 UTC 版)

マギの登場人物」の記事における「皇族(練家)」の解説

練紅炎(れん こうえん) 声 - 中村悠一煌帝国第一皇子西征軍総督第二皇帝練紅徳第一子複数迷宮攻略者。 赤髪顎髭生やした男性。頭に冠を乗せて甲冑を身につけ、表地が黒で裏地赤いマント羽織っている。異名は「炎帝」で、白龍曰く野心家であり比類なき最強将軍」。普段ぼんやりした印象作者曰くコケシのような顔)だが、世界仕組み在り方、謎について興味を持つ知的好奇心の塊で、自分追い求める世界真理についての話になると人が変わったように精力的になり、そのためには自分傷付くような戦い方厭わない一方で知識欲対象外のことで感情を動かすことはほとんどないが、アリババ女性経験全くない知った時には珍しく大爆笑している(この時「本当に軽蔑した」と述べているが、彼の持つ王の器は認めている)。どんな汚い手を使ってでも国を守ろう考え、そのために自国繋がりを持つアル・サーメンをも自身一部とし、全てのものを自分武器変えて進み続けると決めている。弟の紅明・紅覇からは「兄王様」と呼ばれ、彼ら弟妹達には信頼寄せている。伯父である初代皇帝・白徳を尊敬し白雄白蓮にも敬意払っていた。白徳の皇女である白瑛とは良好な関係を築いており、その弟である白龍も気にかけているが、彼が玉艶や自分恨み抱いていることにも気付き、「恨み飲みくだせぬ王の器」を持つ彼を王にさせないとしていた。戦争特技ファッションセンス弱点28歳29歳32歳。身長185cmで体重83kg。趣味歴史研究好きな食べ物は辛い物で嫌いな食べ物は甘い物。好きなタイプは賢い女性嫌いなタイプ愚図複数迷宮攻略者としては、シンドバッドに次ぐ三体ジンの主。判断力長け魔力消費戦闘不能に陥らないために冷静に状況分析をし、その状況に応じて魔装変える戦法を取る。アガレスの力により噴出した溶岩アシュタロス金属器に自ら魔力補填し、それによる連戦が可能。9歳時には既に剣術マスターしている。なお、紅覇と共に第14迷宮「レラージュ」入っていることから、シンドバッドとは違いまだジン力を得られる模様幼少期には紅明と共に中原統一をかけた吾国凱国との戦争惨状目の当たりにし戦う意味を失いかけていたが、白徳から「それぞれの正義のために戦い守るべきものがあるからこそ恨み生まれる」と諭される。玉艶によって白徳達死んだ後は彼らの志を継ぎ、戦を後世残さないために世界中思想の数を減らしこの世から一切戦争消し去ろう考えている。当時はまだ金属器二つしかなく、仮に内戦起こして玉艶を討っても国は弱くなり、世界統一果たせないという理由から彼女と手を組み強くあろうとし、得体の知れない力を持つ玉艶に恐怖感じていたため「王にならなかった」のではなく「王になれなかった」のだと自嘲している。力と知識蓄え続けていたのはいずれ徳達の仇である玉艶を討つためでもあり、トラン語を学んでこの世界人々一つ言語使用しているのは通じ合えずに争い滅びることがないようにするためだという考え至り一人の王が世界統一する必要性見出した(その過程アルマトラン存在突き止めている)。 バルバッド派遣され、そこから一気西方侵略果たそうとしている。紅徳の葬儀の後、白龍が仮に反旗を翻したことを考えてフェニクス能力で「何もできない」ように仕向けていた。マグノシュタット侵攻の際は先鋒隊の窮状察し自身眷族と共に紅覇の元へ駆けつけるアラジンから「世界真実全て」を聞くことを条件に軍を退き暗黒点閉じるために煌帝国の全金属器使い前線呼び寄せる戦争終結後、マグノシュタットから引く代わりにアラジンを貰うと宣言しシンドバッドにも「扱いづらい男」と称された。その後シンドバッドとの会談前に使節として自身遠征軍居城構えバルバッドアリババ呼び寄せる。そこでアリババ将来的バルバッド全権返すのと引き換えシンドバッド達と手を切り煌帝国将軍自分部下)になるように強制する会談アラジンからアルマトランの話を聞いた後、ジュダル出現と共に兵達から玉艶が白龍謀殺されたという報告聞き、彼を迎え撃つためにバルバッド戻った白龍達との戦いでアリババジュダル消えた際にはアリババ行動を「やり方稚拙だったと思うが、奴なりにバルバッドを守るために戦った」と評価した上でアラジン自身何がしたいのかを説いたその後バルバッド首都に自らを皇帝宣言し白龍討ち取るために挙兵したが、七海連合介入により劣勢となり臣下達の命を守るため自ら降伏した裁きを待つだけの身でバルバッド城の牢に入れられ、その6日後に白龍対面詰問する白龍に「復讐より世界から争い失くすことの方が大事だ」と説き、玉艶の死に対してはそのしぶとさから疑念投げかけていた。先に事を成した白龍負け認めて紅明や紅覇は内政に加わらせてほしいと頼み拒否されるが、フェニクス能力自身の手足を代償白龍左腕両足治したその後アラジン魔法表向き斬首刑処されたことにして、ザガンの力で補強され木製義肢 を身につけ突いた姿で「無様に生きながらえてしまった」と自虐的な笑み浮かべながらも煌帝国沖合沙門島紅明・紅覇と同じく流刑となった最終章では流刑生活の影響かなりやつれており、自分への召集命令から3年ぶりに戻って来たアリババ再会した。「堕転」していた頃の白龍ルフ半分混じっていたことからルフ書き換え受けておらず、アラジン達が聖宮に向かう直前白龍から国際同盟本部置かれていた金属器託される。「世界ルフ還す魔法」が発動するエリオハプト王国駆けつけ、「いましめの輪」によって紅玉達がアリババ向けて発動しようとしていた極大魔法停止させる一喝だけで煌帝国軍を制止させるなど、かつてのカリスマ性健在アガレス 声 - 橘潤二 16歳時の紅炎初め契約したジン不屈創造精霊ワニのような肌を持つの姿をしている。アルマトラン時は鱗狼族束ねる長だった。力魔法を操る。金属器紅炎右肩防具魔装では、右肩防具悪魔のような巨大な右腕になり、それに対して体は小さくなって尾が生え光背背負ったような姿になる。大地地脈達するほど深い大穴穿つことができる。地殻旋斬爪(アウグ・アルハザード) 極大魔法地面から複数巨大な鋭い土の作り対象を貫く。アルマトラン時にはソロモンから改造され神杖与えられたことでアガレス自身使用したアシュタロス 声 - 松本健太29迷宮の主。恐怖瞑想精霊のような髪とドラゴンのような鋭い爪を持つ男性の姿をしている。アルマトラン時は蛇人族束ねる長だった。16歳時の紅炎2番目に契約した三体ジンの中で最も使用頻度高くアモン同じく炎を操る能力を持つ。金属器紅炎愛用の刀。 魔装では、刀は刀身の端が黒い細身両刃長剣になり、ジンと同様髪の色赤からオレンジ色蛇の鱗のような長髪になって全身オレンジ色覆われ白い炎の竜を纏った姿になる。武器化魔装による長剣で斬ったものはその部分から燃やされ爆裂する白閃煉獄竜翔(アシュトル・インケラード) 極大魔法巨大な竜の形状白い炎放ち対象焼き尽くす放った後も発生した炎は紅炎命じない限り永遠に消えないまた、作中ではアリババの「炎宰相の裂斬剣」に炎を分け与えることで威力強化させている。 フェニクス 声 - 三木美 21歳時の紅炎3番目に契約したジン慈愛調停精霊。 額に飾りをつけのような羽を持つ、憂い帯びた女性の姿をしている。アルマトラン時は鳥人族束ねる長だった。治癒能力持ち金属器使いの体の一部欠損し相手の体に移植させることも出来る。金属器紅炎の刀の柄頭についた金の装飾品いましめの輪 対象者の頭に天使のような輪を発生させ、殺意と体遮断し縛り上げ行動抑える事前に相手仕込むこともでき、その者の殺意温められている間は効果は無いが、明確な意図確信によって育てられ殺意表面化した時に発動する練紅明(れん こうめい) 声 - 日野聡煌帝国第二皇子。紅徳の第二子紅炎唯一の同母弟。迷宮攻略者。 長い赤髪後ろ結い上げ右目を前髪隠しており、地顔男前だが痘痕乱れ髪のために陰気印象をした男性薄紫色の着物陰陽魚太極図の形をした胴を纏い、左耳にハートの形をした耳飾り付け、腕にはハート飾りがついた数珠のようなものを巻いている。一人称「私」で、常に敬語で話す。生活力皆無であり、他人にやってもらわないと何もできず、テンション低め物静かな性格また、軍議寝不足になることも多いらしく、バルバッドでは紅炎呼ばれアリババ前に現れ直後立ったまま居眠りをしていた。アリババのことを「バカ」称しながらも「バルバッドをより効率的に支配するのに使える人間」と評し様々な国の重要人物をも引き付ける彼は国外で力を発揮することに気付いており、大罪人として国民から憎まれようとも自国のために尽く覚悟を持つという点では似た者同士であるとも語っている。26歳27歳30歳身長177cmで体重66kg。趣味の餌やり。好きな食べ物はアバレヤリイカの燻製嫌いな食べ物は肉全般好きなタイプ世話女房嫌いなタイプテンションの高い人。 実戦は得意ではなく金属器なければ戦闘力もない が、その一方軍略長けた頭脳派であり、その才能をもってバルバッドをはじめとした煌帝国傘下法的に支配している。先見の明については兄弟中でも群を抜いており、幼少期からその当時東方では評価低かった気(魔法)が将来戦争大きく変える確信しその研究率先して行っていた。そのため紅炎は「平時の王」としての器を買ってかなり早い段階から世界統一後譲位することを決意していた他、アリババ紅明がもっと早く生まれていたならば本当に煌帝国世界征服していたかもしれない考えている。 共和制となったバルバッドから自治権奪い奴隷制度持ち込んだ人物。「黒の神」との戦いの時は後衛回って他の金属器使い達をサポートし続けながら、街への被害別の所へ転移させていた。シンドリアとの会談前では紅炎紅玉と共にバルバッド訪れ、そこでアリババに「人間それぞれ思想が違うために分かり合うことは不可能」「世界統一し未来安寧のために戦争奴隷制今は仕方がない」ことを話した白龍率い東軍との戦いでは、19の兵を率いて西軍総大将務める。本陣作戦指揮執りながらジンによる支援行い東軍側の煌帝国兵の犠牲最小限留める包囲殲滅作戦展開したが、突然の鬼倭王国軍とササン騎士団乱入加え白瑛の裏切りに動揺唖然とする中、健彦の遠距離攻撃食らい重傷を負うが一命取り留める敗戦後流刑の身となった最終章では長い髪を切り、過酷な流刑生活のために精悍な容姿青年になっている危機瀕する煌帝国軍師(=相談役)としてアリババから渡され仮面付け正体伏せて 本国帰還アリババ達に協力することとなる。「世界ルフ還す魔法」の起動時には転送魔法煌帝国軍をエリオハプト王国へと送るが、流刑地から駆けつけた兄にその不甲斐なさ叱責される。ダンダリオン 20歳時の紅明契約したジン。 頭に二本山羊のような角を生やした長髪の女性の姿をしている。口が悪くフォカロルを「色ボケ」と称していた。戦闘向きではないものの、空間支配する能力持ちサポート長けている金属器紅明の黒い羽毛の扇。 魔装では、黒い羽毛の扇は別の場所に物を転送する光を出す両手になり、ジンと同様頭から二本山羊のような角が生えて硬い鎧を纏い腰には内側星座描かれマント巻いた姿になる。七星転送方陣(ダンテ・アルタイス) 北斗七星に近い形状魔法陣空中作り出し、その光の枠内入った物体転送を行う魔法攻撃別の所へ受け流すだけでなく、味方攻撃を敵に対して最も効果的な所へ送る、複数味方攻撃を一ヶ所に集めて一気放つ味方攻撃規模拡大させるともできる一度移動できる物の数質量の上限は不明だが、山を丸ごと一つ転移させることも可能。 練紅覇(れん こうは) 声 - 柿原徹也煌帝国第三皇子。紅徳の第三子。迷宮攻略者。 中性的容姿をした小柄な少年 で、部分的に伸ばし三つ編み交えた独特の赤髪を持つ。帽子被り露出度の高い衣装着ている。一人称「僕」で、外見とは裏腹にかなりの戦闘狂紅炎のことは「炎兄」「兄王様」、紅明のことは「明兄」と呼び二人とは異母兄弟に当たりそのことを少し引け目思っている。配下魔導士のなり損ない反逆者末裔汚れ仕事請け負ってきた一族など問題のある者達ばかりだが、彼らのことを大切に思っており、同時に彼らには厚く慕われている。18歳19歳22歳身長158cmで体重45kg。趣味美容オシャレ好きな食べ物イチジク嫌いな食べ物は辛い物。好きなタイプ個性的な女性嫌いなタイプ自分から何もしない人。 ジン・レラージュの金属器である大刀如意練刀(にょいれんとう)」を武器持ち大きさ自在に変えることができる。ただし、巨大化させすぎると重量扱い難しくなるため、敵を斬る瞬間だけ巨大にしており、めった斬り特技とする。また、その巨大さ生かしてのような使い方も可能。 幼少期は紅徳に母親共々用無し」として見捨てられ挙句、母は心を病んで幼児退行起こし赤子のような態度しかできず、宮中の奥で5〜6歳にして難し言葉使って母の保護者のように振る舞いながら暮らしていた。また当時は今以上に過激な性格で、近づく者や小動物を傷つけ自分と同じ「用無し」にしようとしていた。紅炎紅明のことも出会った当初から暴力振るったが、紅明に「自国の中で認められれば居場所を見つけられる」と諭されて紅炎からも実力見出され、「唯一の弟」と認められたことで紅炎達を慕うようになる。 マグノシュタットに煌帝国への服従を強いるため、そこへ向かう途中アラジン出会い、旅に同行する。マグノシュタット滞在中に父の崩御知り一時帰国その後レーム開戦したマグノシュタットへ進軍する軍の先鋒総大将務めることとなる。行軍中に黒いジン達の襲撃を受け、かなりの数の部下失い激昂して反撃する負傷ジン追ってきたアリババ救援で難を逃れ続けて現れ紅炎治癒を受けジン掃討に加わる。戦争終結後は、白瑛と共に天山でマグノシュタットの暗黒点の跡を見張っている。 白龍率い東軍との戦いでは、22の兵を率いて西軍第一軍軍団長務め戦い先鋒を切る。紅玉と共に白龍目前まで迫ったが、健彦とダリオス加勢戦況一変しシンドバッド操られ紅玉身柄取り押さえられる。終戦後は兄達と共に流刑処されることとなった最終章では流刑生活の中で成長しアリババよりも身長伸びて彼との再会時に長身美女」と勘違いされた。レラージュ 声 - 長沢美樹14迷宮の主。 煙管携え結晶のような髪が生えた化粧くずれた女性の姿をしている。紅覇曰く「男に捨てられそうな顔」。アルマトラン時はフォカロル想い寄せていたが、女性モテモテだった彼への想い報われなかったため、後に「浮気者身を焦がすはやめよう」と決意することになる。アガレス同じく魔法操り武器化魔装をした状態でも衝撃波放てる。金属器は紅覇の「如意練刀」。 3年前紅炎に連れられて迷宮攻略をした紅覇の「日陰者達の王」としての器を見抜き、彼と契約したまた、既に三体ジンと契約していた紅炎を「浮気者と言っていた。 魔装では、「如意練刀」は峰の部分になった大鎌になり、髪の色赤から薄紫長髪になって背中からは結晶状の翼が生えた姿になる。武器化魔装による大鎌自在に巨大化させることが可能。如意練槌(レラーゾ・マドラーガ) 極大魔法武器化魔装による大鎌振るい部分から巨大なサークル状の衝撃波放ち一定範囲内物体押し潰す。 練白龍(れん はくりゅう) 声 - 小野賢章 煌帝国第四皇子煌帝国第四皇帝(後に自ら退位)。初代皇帝練白徳第四子にして三男。白瑛の実弟。紅徳の養子複数迷宮攻略者。 顔の左半分火傷の痕で覆われているため、右目は青で左目は灰色オッドアイ特徴口元ホクロがあり、頭には冠を乗せている。「ザガン攻略後、体内入り込んでいたイスナーン復活に伴い左腕を肘の先から失い以降木製義手付けている。性格至って真面目だ小さなことでも思い悩んでしまい、アリババからは「真面目すぎて意外と面倒くさい」と評される。誠実であるあまり正論真っ直伝えすぎて他人に悪い印象与えることもあり、世の中我慢できないことから目を背けられないことが後述の「堕転」にも繋がる。かなりの泣き虫でもあり、「ザガン」ではザガンアラジン達の足を引っ張っていることを指摘され周囲に当たりながら泣き喚いていた。アリババほどではないが酒にはあまり強くなく泣上戸で、酔っては管を巻き周囲困らせる。姉であり母親代わりでもある白瑛のことをただ一人大切な姉弟として大切に思っている。冗談弱点16歳17歳18歳21歳身長165cm→169cm→172cmで体重58kg。趣味料理好きな食べ物・嫌いな食べ物は白瑛の手料理好きなタイプ凛々しい女性嫌いなタイプ不真面目な人。 特技槍術で、後にジン・ザガンの金属器となった青龍偃月刀武器に扱う。魔力操作一種である「気」を使うことができ、それを青龍偃月刀に宿らせて戦う。その性質上長時間使えないが、魔力量だけでいえばアリババよりも多い。 白瑛の他に2人実兄がいたが、アル・サーメンから自分守ってどちらも死亡し自身その際に顔や左半身火傷を負う。この時、暗殺首謀者実母の玉艶であることを知り、「煌帝国滅ぼし、母を殺す」という目的取りつかれるようになる。紅徳が父を疎んでいたことで国政関わる権限一切与えられず、監視付き冷遇されていた。母に対する強い憎悪怒りを買うジュダルから才能見込まれ自身も力を欲していたが、「組織」深く繋がっている彼の手を借りるわけにはいかないという理由自国にいる間は迷宮攻略行かず、紅徳に従順鍛錬学問にしか興味のない振りをしていた。 煌帝国留学生としてシンドリアを訪れシンドバッドとの会談強く望んでいた最中アラジンアリババ2人出会い、姉の命を救ったアラジン感謝の意を示す。シンドバッドにのみ自分真の目的明かすが、彼からは世界を学ぶように諭され、アラジンと共に行動するように命じられた。後に迷宮攻略指令下ったアラジン達に同行申し出て、共に第61迷宮「ザガン」攻略へと向かう。当初自分責任を果たすために自分一人の力で迷宮攻略をやり遂げようとして自らの力不足悩み、その姿は霧の団時代アリババ酷似していた。また、自国占領下にあって不甲斐なさ感じているように見えないバルバッド王族達に不信感抱いていたが、無力感からアラジン一行当たってしまった時アリババ涙ながら説得を受け和解し、彼への軽薄でいい加減だという評価改めたアル・サーメンとの戦いの後迷宮攻略成功しザガン契約するジン入手及び煌帝国を滅ぼす際の協力シンドバッド要請するという2つ目的果たした後は、白瑛と合流するべく天山西部へと向かうことを決める。途中までアラジン達と行動を共にした際の大聖母との戦いで彼らにも自分目的明かすが、その思想受け入れられることはなく、想いを寄せるようになったモルジアナにも半ば強引に迫るも拒絶され諦めきれないまま帰還した。白瑛との合流後は、金属器の力を振るい数々の戦で活躍するも、力に任せた無慈悲な戦い繰り返している。その後ジュダルの手引きで仇である玉艶と対峙するものの敗れジュダルに「堕転」を勧められる。マグノシュタットの戦いで紅炎招集応じず、ジュダルと共に行動していた。 その後ジュダル出現させた第68迷宮「ベリアル」攻略向かい、そこで白瑛やモルジアナアリババ幻影見せられ仲間として戻ってくるよう言われるも自分の中の怒り捨てられない故に「堕転」し、幻影とはいえ彼女ら切り捨てる非情さを見せ迷宮攻略シンドバッド紅炎に次ぐ3人目複数迷宮攻略となった迷宮脱出後は戦力を得るためにザガンベリアル能力使い、兵の頭に植物仕掛けて憎しみ興奮回路刺激させ「玉艶と紅炎煌帝国盗みこのままでは家族無残に殺される」という幻を丸6日間見せることで記憶固着させ強靭な戦士作り上げた決戦直前には紅炎仕掛けたフェニクスの「いましめの輪」により行動抑制されながらも立ち上がり、玉艶を討つために煌帝国帝都洛昌攻め込みジュダル青龍・黒彪と共に激闘の末玉艶の首を討ち取るその後一時的に放心状態になっていたが、「世界人々から怒りを奪う紅炎許せない」という自身行動棚上げした大義掲げ恨み矛先紅炎に向ける。説得に来たアラジンアリババ拒絶し、彼らを自分達の兵士にするためアリババ死闘繰り広げるが、最終的に極大魔法激突両足焼き切られる重傷負いながらもアリババ精神を奪うことに成功する。しかし、アラジン魔法ジュダル失い当初の計画としてシンドバッド連絡して七海連合使節である七海合流その後皇帝即位宣言し、「おそれ」と「慈悲」をそぎ落とすことで強化した兵士達率い東軍総大将として紅炎率い西軍対抗するため華安渓谷本陣を移す。支配下置いたアル・サーメン魔導士から魔力供給しながらも魔力切れで義肢保持ままならず兵力差の前に劣勢に陥るが、七海連合援軍により「一人で国を取り戻せなかった」という後悔取り戻した国もシンドバッドの手でいずれ消滅するという悩み抱えながらも勝利する。その6日後、牢に入れられ紅炎問答し、彼のフェニクス金属器の力で失われた手足取り戻す。そして人間正しさが変わるということ理解し自身これまで様々なものを切り捨ててきたことを後悔するようになり、復讐終えて空虚さ甘えず前に進むという覚悟持って紅炎密かに助命した。これと同時に「堕転」していた自分ルフが白に戻っている。 即位後は同盟新政策による打撃受けてしまい、法を作り直した失業者に財を分配したりして必死に自国治めようと奔走していたが、領内発生したクーデター責任負って更迭される。その後アルバ襲撃されアラジン達を助けザガン金属器所持したまま鬼倭王国亡命したために世界指名手配犯となり、鬼倭王国では同じ金属器使いの健彦に修行をつけてもらっていた。アラジンが姉の肉体からアルバ追い出した後で女に体を乗っ取られそうになるが、紅炎の手足を移植された際に彼のルフ混じり生まれついての「練白龍」とは異な存在となっており、そのおかげでアルバ適合せず支配免れたアリババ再会し彼と和解した後、自分魔力込めたネツメグサ種子手掛かりジュダル発見した一度「堕転」していたことで「大いなる流れ」の規格から外れたためシンドバッドルフ書き換えから逃れベリアル金属器取り戻しアラジン・アリババ・ジュダルと共に聖宮赴く聖宮では第二迷宮である虚偽信望試練「ブァレフォール」に単独挑み、国を守れなかった自分の姿を見せつけられるが、王としての力を紅玉託した決断正しかった信じていることや、姉を守ろうとするのではなく全て打ち明け共に戦うべきだった反省していることを告げ自分以外を信じていないシンドバッド否定し生きている内に何度も変わる正しさではなく以外の存在信じるべきだと意見し試練突破するダビデの手で「世界ルフ還す魔法」が開始される外の世界戻りジュダルと共にシンドリア王国聖宮から現れる無数の天使達迎え撃ち国際同盟から派遣され鬼倭王国軍と対峙するザガン 声 - 高61迷宮の主。忠節清浄精霊孔雀の羽のような装身具仮面着け若者の姿をしている。自分可愛さ簡単に人を裏切る面を持つ人間嫌っているため、マギ以外の人間にはとことん冷淡な態度を取る。また、アルマトラン時からアモンとも仲が悪いが、それは同じ絶縁結界暮らしていた頃の師弟関係尾を引いているらしい大地生命司る能力持ち金属器直接触れた植物の力を呼び覚ますことができる。白龍失われた手足代わりに装着している木製義肢ザガン魔力補強された物であり、生身同様とはいかないまでも自由に動かすことが可能で魔力の続く限り機能し続ける(魔力切れになると自然に外れる)。魔力操作能力合わせて魔力植物内に送り込んでおくことで魔力が切れるまでは遠隔操作をすることも可能。金属器白龍青龍偃月刀迷宮攻略者の中で最も魔力の量が多く自分能力相性良い魔力操作能力を持つ白龍契約したまた、白龍上記のような一面がなく、姉と同様に痛いほど真っ直ぐなルフ持っていることも彼と契約した理由一つである(一方で彼のルフ黒く染まりつつあることも見抜いていた)。 魔装では、青龍偃月刀両端に刃があるになり、孔雀の羽のような長髪になって全身が黒い覆われた姿になる。半身まで魔装が進むと空気中の菌類単細胞生物をも成長させ眷族として操ることができる。降龍木蓮衝(ザウグ・モバレーゾ) 左手木製義手生命与えて爆発的に成長させ、龍の形に変形させて自在に操る。全身魔装の状態では巨大な発生させ龍の形にして操っている。ベリアル攻撃確実に当てるために拘束具代わりに使うことも可能。 操命弓(ザウグ・アルアズラー) 武器化魔装によるを「弓」にして、魔力瞬時成長増殖させた空気中の微生物を「矢」として射る。この微生物防壁魔法をも破壊できる暗黒大陸での修行によりアルマトラン細菌操作できるようになり、細菌を針のような形にして相手撃ち込み肉体崩壊させる攻撃出来ようになったベリアル68迷宮の主。真実断罪精霊5つの目を持ち、竜のような骨を纏った男性の姿をしている。虚偽許さぬ厳格な性格。8型の命魔法分類される魔法使い視覚聴覚などの相手感覚操作して幻を見せ能力を持つ他、別の金属器同時発動できるという他のジンにはない力を持つ。「肉体」と「魂」次元切り離し、魂をどこか分からない空間狭間に送るという小規模ながらソロモンが「黒の神」を封印する際に使ったのと同じよう魔法金属器込められており、ウーゴくんも破滅を望む王の器に渡ることを危険視していた。金属器白龍の左肩の防具迷宮攻略に来た白龍が「堕転」したことで彼を拒絶するが、ジュダル新たな力で無理やり白龍契約させられた。最終章では国際同盟管理下に置かれ白龍の手から離れていたが、聖宮突入時に奪還している。 魔装では、左肩の防具は骨の意匠がある大鎌になり、髪の色が黒から白の長髪になって耳と背中から生えた蝙蝠のような黒い翼と目の模様がある4本の腕を持ちジンと同様竜の形の骨を纏った姿になる。この状態では相手感覚断絶させることができる。記憶操作(ベリオル・ザケーラ) 相手に幻を見せて記憶書き換える。ただし、幻を見せられる範囲金属器半径10m以内しかなく、完全な書き換えには6日時間がかかる上、悪意ある魔法を弾く防壁魔法を持つ魔導士には効き目が弱い。 絶葬鎌(ベリオル・ゴルドレーザ) 全身魔装の状態で、武器化魔装による大鎌切った人間感覚刈り取り亜空間封殺する。外傷は負わせられないが、切られた体の部分は「感じる」ことが出来ず治療魔法治すことも不可能で、未来永劫一本動かすことすらできない。なお、「精神そのもの封殺する場合、どこに飛ばされたかは誰にも分からない絶葬咆哮(ベリオル・ザウト) 極大魔法巨大な骸骨の竜を出現させ、そこから放つ咆哮領域内にいる全ての人間五感を喰らい尽くす。 練白瑛(れん はくえい) 声 - 水樹奈々 煌帝国第一皇女西征軍北方駐屯兵団将軍シンドリア商会最高顧問。白徳の第三子にして長女白龍実姉。紅徳の養子迷宮攻略者。 長い黒髪2つの金の髪飾りと白い帯で垂髪にした女性口元ホクロがあり、後に傷も増える作中ではあまり触れられないスタイル良い巨乳体型平和主義的な考えから一部部下からは信頼得られ軽く見られており、自身将軍という立場と平和へ望み板挟み苦しんでいる。その思想敗残兵に父を殺されたことから発しているが、それが実母・玉艶による暗殺であることは知らない正面から相手の剣を受けても怯まないなど、迷宮攻略としての胆力精神力、高い戦闘力持ちアラジンからは「痛いほど迷いがない」ルフをしていると評されている。白龍自分で何でもできるようにと料理なども仕込んだ母親代わりのような存在だが、本人料理は弟と従者殺しかけたレベル不味さで、弱点でもある。馬術特技21歳22歳23歳26歳身長169cmで体重54kg。趣味裁縫好きな食べ物馬乳酒嫌いな食べ物はない。好きなタイプは強い男性嫌いなタイプ話し合いをしない人。 父である白徳や兄達の死後白龍同様冷遇され立場にあったが、ジュダル誘われて迷宮攻略成功しパイモン金属器手に入れる。その力を買われ監視付きではあるが一軍任されるまでになった黄牙一族傘下収める交渉で彼らの下を訪れた際にアラジン出会う。彼との語り合いの末「誰も殺さず傘下加える」ことを約束するが、呂斎の企みにより一族から敵意向けられその際口元傷を負うも、アラジンとの約束守り反撃せずババ意志引き継ぎ黄牙一族和解。その帰り道で呂斎とその部下達暗殺されそうになるが、アラジン救われた。 約半年後は天山西部拠点構え眷族となった黄牙一族従えていたが、紅徳の死により白龍と共に帰国その際白龍から父と兄達の死の真相伝えられた。マグノシュタットから発生した黒いジンとの戦闘紅炎の命で駆け付けアラジン再会する。 マグノシュタット戦後は紅覇と共に暗黒点監視行っていた。白龍反乱起こした際には静観姿勢取り、軍を率いて天山山脈守っていたが、弟の命を守るためにシンドバッド協力しササン騎士団素通りさせた。 実はいつの頃からか実母の玉艶(アルバ)に憑依されており、最終章ではシンドリア商会最高顧問就任しシバ先端三日月に近い形状神杖持ってシンドバッドの傍に仕えている。暗黒大陸大峡谷でのアラジンとの戦いの末「錬金魔法」で肉体構成する素粒子別の物に変わったことで憑依解け練白瑛」に戻り長期間憑依弊害昏睡状態長く続いたが、「世界ルフ還す魔法」が発動したしばらく後で目を覚まし、弟が戦うシンドリア王国へと駆けつけるパイモン 声 - 大原さやか 第9迷宮の主。狂愛混沌精霊露出度高く、非常にナイスバディ女性の姿をしている。なお、乳首とへそにはピアス付いている。同性愛者らしく、アルマトラン時はフォカロル浮気癖に疲れたレラージュを慰めると同時に口説いていた。その容姿と性格からウーゴくんには苦手意識持たれている。白瑛と契約している。フォカロル同じく風を操る能力を持つ。多産型のジンで、ドルジはじめとする余名もの眷族生み出している。金属器は白瑛の白い羽毛の扇。 魔装では、白い羽毛の扇は柄が伸びて形状変化し髪の色が黒から白に変わり頭や足に白い羽毛のような装飾を身に纏った姿になる。風の巨人生み出して自在に操ることも可能となる。轟風旋(パイル・アルハザード) 極大魔法天地を繋ぐほどの巨大な竜巻発生させ、地上構造物と共に敵を上空へと巻き上げる練紅玉(れん こうぎょく) 声 - 花澤香菜 煌帝国第八皇女煌帝国第五皇帝国際同盟常任理事(後に自ら辞任)。紅徳の第七女。迷宮攻略者。 リボンのような形状結い上げた赤紫色長髪可憐な容姿 をした少女。袖余り着物羽衣を身につけている。一人称は「私(わたくし)」で、「〜よぉ」や「〜わぁ」といった間延びした口調で喋る。かなり勝気誇り高い性格だがその実仲間思いであり、年相応少女らしさや色恋沙汰直面するとすぐに赤面した泣きだす純情さを持つ。また、皇族育ちとして性的に下世話話題などには疎いそうした面もあってか、お付き官女配下兵士からは慕われており、夏黄文計略片棒担いでいた兵士も彼をあっさり裏切ったアリババ白龍ジュダルのことはちゃん付け呼んでいる。皇女ありながら後述理由武人として生きるために剣術を得意とし、魔装含めてその才能シンドバッドにも認められるほど。武術稽古は夏黄文につけてもらっている。友達欲しいと思っているほど友達作りが苦手だったが、生まれて初めての友達後述)であるアリババのことは尊敬する友人見ており、彼の前では弱さ見せないように気をつけている。一時期アリババとの間で婚約話が持ち上がっていたが、彼が一時的に死んだことなどもあって自然消滅している。17歳18歳19歳22歳身長163cmで体重秘密趣味美容オシャレ好きな食べ物果実全般嫌いな食べ物野菜好きなタイプ紅炎お兄様のような男性嫌いなタイプ高圧的な同性。 母が遊女であるため地位高くなく、政治的決定権強くない故に幼少期内気消極的な性格であり周りからも遠巻きにされていたが、夏黄文自信つけられ紅炎ジュダル見出され武人として生きよう思っていた。そのため紅炎自分と似ている紅覇のことを兄として慕っているが、一方で似たような立場を持つ白瑛のことは快く思っていない。 アブマドと政略結婚するためにバルバッドにやってきた際、シンドバッド一目惚れした。後に煌帝国来訪中のシンドバッド辱められたと思い、その真偽確かめるため、白龍と共にシンドリアを訪れる。その後無実明らかになった後はシンドバッド素直に謝罪しそのままシンドリアに逗留する初恋一方的なものだと自覚しており、シンドバッドの手合わせ機に自分初恋区切りをつけ、同時に自分と同じ出自を持つアリババとは打ち解けて初めての「友達」となった。シンドリアとの戦争には金属器使わない決め煌帝国帰っていったが、手合わせの際にシンドバッドゼパルによる催眠を受け、以降彼のスパイとして役割無自覚に担うことになる。 約半年後、マグノシュタットから発生した黒いジンとの戦闘紅炎の命で駆け付けアリババ再会する戦争終結後煌帝国将軍の位を授かる白龍率い東軍との戦いでは、アリババジュダルがいなくなったことを悲しみながらも兵とその家族、民達を守るために20の兵を率いて西軍第二軍軍団長(ただし、実権古参将軍握っている)を務める。当初東軍側の煌帝国兵に家族や友がいることを想って手をかけることを躊躇していたが、これ以上犠牲者出さないために一刻も早くこの戦争止める必要があることを紅覇に諭され、彼だけに汚れ役を担わせないために戦うことを決意する。紅覇と共に白龍目前まで迫ったあと一歩という所でシンドバッドゼパル操られ無意識の内に西軍裏切らされる。戦後ゼパル取り除かれた もののシンドバッドに玩ばれた恨みから今まで一転彼を激しく憎悪するうになる最終章では白龍の跡を継いで女帝になったが、混迷する国内事情治めるために苦心している。アラジン達が鬼倭王国に匿われていたことを知っていたが、何所監視の目があるか分からなかったことから、彼らの身の安全を守るために即位後もその秘密抱え続けていた。愛する国を自分のせいで滅ぼしてしまったという自責の念により苦しんでいたが、復活したアリババ励まされ立ち直り演説によって燻り続け国民達を奮起させることに成功するその後それまで助けてもらっていた部下達加え新たに宰相任命したアリババ流刑地からの帰還許された「軍師」こと紅明協力を受け、煌帝国農業中心産業とする商会として再興させるべく奮闘するアラジン達の帰還受けた後は国際同盟からの離脱宣言するが、神になったシンドバッドにより思考操られ再び同盟入り決める。「世界ルフ還す魔法」の起動後は書き換えられたルフ従い転送魔法陣使ってエリオハプト王国に向かう。金属器手放しアリババ説得試みるも拒否され彼の説得ルフ支配に抗おうとした聖宮の力が強まったことで抵抗失敗。しかし紅炎の「いましめの輪」で極大魔法封じられている間に聖宮破壊されたことで正気取り戻し、「迷宮の塔」の破壊尽力する一連の事件後は、地形滅茶苦茶になった世界で国を立て直すために活動続けている。 イメージ乙姫ヴィネア45迷宮の主。悲哀隔絶精霊大きなエラと牙を持つのような姿をしている。紅玉契約している。を操る能力を持つ。金属器紅玉の簪。 魔装では、簪は水晶玉組み込まれ大きな剣になる。髪の色赤紫色から水色変わり鎖骨部分から臍部を除く全身水色覆われ下半身半透明スカートを身につけた姿になる。水神召海(ヴァイネル・ガネッザ) 極大魔法巨大な津波起こすヒナホホに「海上戦使えばシンドリアの艦隊壊滅」と言わしめるほどの威力持ち、海のルフから魔力集めればそれだけの力を出してもまだ余力を残すことができる。また、波を収束させて巨大なとすることも可能。 水神槍(ヴァイネル・アロス) 全身魔装の状態で、武器化魔装による剣に激流を纏わせて巨大な状の武器化し高速回転しながら突進する貫通力優れている水神散弾(ヴァイネル・アルサーロス) 全身魔装の状態で、空中に無数の「水神槍」を作り出し相手向けて一気打ち出す。 練玉艶(れん ぎょくえん) 声 - 伊藤美紀 煌帝国皇后煌帝国第三皇帝。白徳の妻。白雄白蓮・白瑛・白龍生母。 白瑛・白龍同じく口元ホクロがあり、実年齢にそぐわぬ若々しさを誇る。白龍にとっては父と兄を殺した仇であり強烈なまでの憎悪対象だが、白龍幼い頃までは優しい母親紅炎から見ても普通の女性だった。48歳49歳没。身長159cmで体重53kg。 実は白雄白蓮産んだ後にアル・サーメン首領であるアルバ肉体乗っ取られており、彼女によって夫や息子達暗殺させられ自身与しやすいとして紅徳に妻として寝返っている。紅徳の死後大陸平定までの臨時という名目第三皇帝の座に収まる。最終的に復讐果たしに来た白龍達に殺される寸前正気戻ったようだが無視され白龍に首を斬り落とされ直後アルバ体内ルフ暴発させられ自爆するという悲惨な最期遂げた練白徳(れん はくとく煌帝国初代皇帝白雄白蓮・白瑛・白龍実父。現在は故人中原統一成功した実力者で、死してなお未だ多き人物紅炎曰く偉大な王」であり、彼の元に生を受けた白龍羨ましいとすら感じていたという。当時はまだ幼かった紅炎達に国の垣根無くして世界統一し戦争連鎖断ち切ることを示していた。47歳没。身長180cm。 表向きはその苛烈故に敗残国である凱国の手の者に殺害されたことになっているが、白雄白蓮と同様、妻の玉艶に取り憑いたアルバ企てにより命を奪われた。 外伝にも登場バルバロッサがパルテビアの大統領就任した際の祝賀会訪れていた。 練白雄(れん はくゆう) 声 - 平川大輔 白徳の第一子。白瑛・白龍実兄。現在は故人。 左で前髪分け、母や弟達同様口元ホクロがある。白徳の峻烈さを受け継いでいる。かつての有力な皇帝候補であるが、人の命は本来平等であると考える人格者で、当時はまだ幼く天華にも影響する自身の命を尊重していた紅炎に対して受け継ぐのは『血』ではなく『志』である」と諭していた。22歳没。身長182cm。 白蓮と共に白龍物心つく頃には父に侍従して戦地赴いていたが、その性格ゆえにジュダルが選ぶ王の器候補からは外されていた。アル・サーメン魔術師達に襲撃され実母自分達の暗殺仕組んでいたことや父の死真相白龍伝え 自らの命を犠牲にして炎に包まれ建物から彼を逃がした練白蓮(れん はくれん) 白徳の第二子。白瑛・白龍実兄。現在は故人短髪口元ホクロがある。白徳の勇猛さ受け継いでおり、白雄補佐徹していた。明るくノリ良い性格だが、戦で致命傷負った兵士看取り、それに悲しみながらも前を向こうとする心の強さ持っていた。19歳没。身長175cm。 白雄同様ジュダルが選ぶ王の器候補からは外されていた。アル・サーメン魔術師達に襲撃され、兄と共に抵抗する殺害された。 練紅徳れん こうとく) 煌帝国第二皇帝。白徳の弟。紅炎紅明・紅覇・紅琳・紅玉の父。 兄の白徳と違い妻が多数おり、それぞれと子を儲けている。疎んでいた白徳が暗殺されたために皇位についた が、愚昧アル・サーメンからは与しやすい考えられており、ジュダルからは「ブタ野郎呼ばわりされている。白龍シンドバッドの前では彼を「義父」と呼んでいたが、「俗物」と称し国を奪った敵としか見ておらず、見捨てた紅覇からも憎まれている。若りし頃は今よりも痩せていて、息子紅炎によく似ていた様子50歳没。身長180cm。 世界統一果たされる前に突如病のため崩御する練紅琳れん こうりん) 煌帝国皇女。 名前だけ登場紅明によると既に嫁いだ身らしい。

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皇族

出典:『Wiktionary』 (2018/07/06 08:28 UTC 版)

名詞

こうぞく

  1. 天皇一族

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