肉とは? わかりやすく解説

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しし【肉/×宍】

読み方:しし

人のからだの肉。

「身(せい)は短(ひく)き方にて、—肥満(こえ)たり」〈浪・黒蜥蜴

(いのしし)・鹿(しか)などの食用肉。

(ゐ)の—、鹿(か)の—はしらず」〈平家一一

「肉」に似た言葉

にく【肉】

読み方:にく

[音]ニク(呉) [訓]しし

学習漢字2年

動物皮下で骨を包む柔らかい組織。「肉塊肉片筋肉贅肉(ぜいにく)・皮肉・髀肉(ひにく)」

食用にする動物の肉。「肉牛肉汁肉食牛肉魚肉鶏肉酒肉生肉精肉冷肉

人のからだ。「肉体肉薄肉欲苦肉霊肉

生身ですること。じか。「肉眼肉声肉筆

身近なもの。血縁。「肉親骨肉

肉のように柔らかいもの。「印肉果肉朱肉梅肉葉肉

難読肉叢(ししむら)・肉豆蔲(にくずく)・肉刺(まめ)


にく【肉】

読み方:にく

動物皮膚のにあって骨に付着している柔らかい部分。主に筋肉から成る。「—がつく」

食用にする動物筋肉脂肪部分。特に、鳥獣のそれをいう。「よりも—を好む」

果物などの、皮と種子の間にある部分果肉。「—の厚い果実

精神対す人間のからだ。肉体。「霊と—の合一

物の厚み。「—の厚い紙」

骨格基本となる部分に付け加えられる内容の厚み・深み豊かさなど。「文章に—をつける」

印肉のこと。「—」


にく 【肉】

宗教では霊と肉のことが問題となる。カトリックではイエス生誕を「受肉」という。パウロヨハネは、人々が肉の思い・肉の欲を捨てて神の愛求めて霊の救いを得るように、と説いた仏教では色心不二といって、肉(色)と心(霊)は不二一体だと説く色心互融とも)。動物の肉食することに関しては、ヒンドゥー教徒のように非暴力精神、または牛の崇拝から、菜食主義民族もいる。イスラム世界で豚を食べることがタブーなのは、周知のとおり。キリスト教成立初期肉食忌避傾向強く、とくにカタリ派現世を悪と見、その象徴である肉を食するのを拒んだ。だが現在では肉食容認が多い。小乗仏教では乞食生活だから、肉の供養があれば食べるが、三種浄肉といって自分のために殺されたのを見てないもの、自分のために殺されたと聞いてないもの、以上のような疑いのないものの、見・聞・疑なき三種限られた大乗仏教では慈悲精神により肉食避けようになったが、日本では明治政府が僧に肉食勝手の許可出している。

作者小田実

収載図書昭和文学全集 29
出版社小学館
刊行年月1988.2

収載図書海冥太平洋戦争にかかわる十六短編
出版社講談社
刊行年月2000.12
シリーズ名講談社文芸文庫


作者水月佐和

収載図書
出版社文芸社
刊行年月1998.4


作者小滝トオル

収載図書ラヴ・オールウェイズ
出版社角川書店
刊行年月2001.8
シリーズ名文芸シリーズ


作者小林泰三

収載図書家に棲むもの
出版社角川書店
刊行年月2003.3
シリーズ名角川ホラー文庫


作者ヨシイドク,ヨシイミツ

収載図書ねむりばこ
出版社新風舎
刊行年月2004.7


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/05 05:04 UTC 版)

(にく、: flesh

語義

  • 動物の、主に筋肉からなる部分[1]
  • 上記の肉のうち、食用となるもの[1]。(動物には魚類も含まれ、広義には魚肉も含まれうるもので英語でも fish meat と言うが)(日本語では単に「肉」と言うと大抵はもっと狭義に用いて)特に、魚以外のものを指す[1][注 1]
  • 果実の、皮と種子の間にある柔らかい部分[1]

単に「肉」というと、動物の、主に筋肉からなる部分のことである。素朴な表現では身体を「骨と肉と皮」などと言うことも多いが、この場合の「肉」は「」や「皮」と対比されている。「肉」は近世に解剖学が発展する以前の、素朴な概念であり、現代の学問では「肉」として研究されるのではなく、もっと細分化した上で研究されている。現代人があえて「肉」と言う場合は大抵、あえて非学術的な、おもに古代以来の素朴な概念枠を提示したいときである。

動物

『広辞苑』では「皮膚におおわれ、骨格に付着する[1]」との説明を載せている。素朴な概念では、消化器官心臓などは「内臓」として区別する方法も一般的である。

(現代的な、古代の概念体系とは異なった概念体系を用いて分析すると)「肉」は主に筋肉ではあるが、細かく見てゆくと、脂肪組織も含んでおり、血管も通っており、神経線維も含まれている。これはあくまで現代の細分化された概念体系、分類体系である。現代の概念枠のほうは「解剖学」、「動物解剖学」、「人体解剖学」を参照。

食肉

動物の肉のうち、食用に供するもの(食肉)を、日常的には単に「肉」と呼んでいる。例えば肉屋やスーパーの「肉売り場」などで販売されている。こうした店や売り場では動物の内臓(モツ)も扱っており、それも広義の食肉に当たる。→食肉製肉

植物

  • 果実の、皮と種子の間にある柔らかな部分を「肉」あるいは「果肉」という。
  • 厚みのあるの内部組織は肉質とも呼ぶ。

菌類

機械装置と対比し人間の身体を指す用法

骨や皮と対比するのでなく、機械と対比する用法である。

  • 機械装置を用いずに、直接、人ので見ることは「肉眼」という。
  • ワープロなどの機械を用いずに、人の手で筆やペンを直接持って書くことは肉筆という。
  • マイク・電話・スピーカー・拡声器などの装置を通した声と対比して、人ののどから出て直接耳に届く「生の声」を「肉声」と言う[2][注 2]

聖書における「肉」

漢字の部首

比喩

工学DIYなどでは、比喩を用いて、素材を「肉」とたとえる場合があり、例えば「肉厚」は厚みが厚いことを指す。素材が過剰に使われている場合は比喩で「贅肉」と言ってみたり、不要な部分を削ることを「肉抜き」などと言うこともある。

また、機械装置の余分な部分も比喩で「贅肉」と呼ぶこともある。例えばレーシング・カーなどでも、早く走ることには不要な部分を「贅肉」と呼んで、製肉の加工で脂肪を包丁で削るのに喩えて「削り取る」などと表現して、設計図から除去したり、不要な機械部品を取り外す。

宗教国家での、肉食

サウジアラビアなどのイスラム国家では豚肉を食べることができない。なぜかというと「汚れた生き物」という教えがあるからである。

ヒンドゥー教では鶏肉以外を食べることができない。は神聖な動物、は「汚れた生き物」という教えがこちらでもあるからである。

作品タイトル

脚注

注釈

  1. ^ 中国語では動物全般を「禽獣魚虫」で表すが(「禽」は「鳥」の意味)、日本の古語では鴨などの禽肉を単に「トリ」、獣肉を「シシ」、魚肉を「ウヲ」と呼び、「」の肉を「イノシシ」、「鹿」の肉を「カノシシ」、また肉だけでなく生体も同じくそのまま呼んだ(このため「禽獣」を「トリシシ」とも読む)。「ししおどし」の「しし」は肉ではなく獣のことである。後に漢語呉音からきた「ニク」に代わり、「肉」の異体字の「宍」で「宍肉ししにく」、人名での「シシ」などに語が残っている。(シカも参照)。なお「獅子」はここでの「シシ」とは訓みが偶然一致しているだけで関係はない。なお「ウヲ」は訓読みであり、大和言葉、古代以来の純粋な日本語であり、仏教による禁忌によってタンパク質の摂食が獣肉から魚肉に代わり、酒宴で饗されることが多くなって「サカナ(酒菜、肴)」は魚肉のことと一般化され、やがて生体も「サカナ」と呼ぶ慣習が生まれた。
  2. ^ 「肉声でも聞こえる広さの部屋」などという。

出典

  1. ^ a b c d e 広辞苑第六版「肉」
  2. ^ デジタル大辞泉肉声』 - コトバンク

関連項目


出典:『Wiktionary』 (2021/10/29 23:26 UTC 版)

発音(?)

名詞

ニク、(語義1.2.の古語)しし

  1. 動物皮膚覆われ包む柔らかい組織
  2. 鳥獣類から切り取った食肉魚肉含まないことが多い。
  3. 1. 2. に類似する柔らかい部分果肉印肉などの
  4. 霊魂対比しての肉体
  5. 性的イメージ喚起させるものとしての肉体
  6. 基本的骨組みに付け加えていく具体的内容

翻訳

造語成分

  1. ニク血縁関連する語を作る
  2. ニク本人よる。手づからの。直接の。じかの。

熟語


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