タブーとは? わかりやすく解説

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taboo

別表記:タブー

「taboo」の意味・「taboo」とは

「taboo」は、社会的な規範宗教的な理由から避けられるべきとされる行為話題を指す英語の単語である。特定の文化社会において、禁止されている、または強く忌避される事象を表す。例えば、特定の食物食べることや、特定の言葉発することが「taboo」とされることがある

「taboo」の発音・読み方

「taboo」の発音は、IPA表記では/təˈbuː/となる。IPAカタカナ読みでは「タブー」となり、日本人発音するカタカナ英語では「タブー」と読む。この単語発音によって意味や品詞が変わる単語ではない。

「taboo」の定義を英語で解説

「taboo」は、"a social or religious custom prohibiting or restricting a particular practice or forbidding association with a particular person, place, or thing."と定義される。これは、「社会的または宗教的な慣習により、特定の行為禁止制限、または特定の人、場所、物との関連禁じること」という意味である。

「taboo」の類語

「taboo」の類語としては、「prohibition」、「ban」、「restriction」などがある。これらの単語同様に、何かを禁止する、または制限するという意味を持つが、その理由背景範囲によって使い分けられる。

「taboo」に関連する用語・表現

「taboo」に関連する用語表現としては、「taboo subject」、「break a taboo」、「cultural taboo」などがある。「taboo subject」は避けるべき話題を、「break a taboo」はタブーを破る行為を、「cultural taboo」は特定の文化におけるタブーを指す。

「taboo」の例文

1. "In some cultures, it's a taboo to eat certain animals."(一部文化では、特定の動物食べることはタブーである。)
2. "Talking about personal finances is often considered a taboo."(個人財務について話すことは、しばしばタブーと考えられる。)
3. "He broke the taboo by marrying a woman from a different caste."(彼は異なカースト女性と結婚することでタブーを破った。)
4. "There are many taboos associated with death in our society."(私たち社会では、死に関連する多くのタブーがある。)
5. "The book discusses the taboos and myths of mental health."(その本は、メンタルヘルスのタブーと神話について論じている。)
6. "It's a taboo subject that no one wants to talk about."(それは誰も話したくないタブーの話題である。)
7. "In this community, divorce is still a big taboo."(このコミュニティでは、離婚はまだ大きなタブーである。)
8. "There are certain taboos in every culture."(すべての文化には特定のタブーがある。)
9. "The film explores the taboos of the Victorian era."(その映画は、ヴィクトリア時代のタブーを探求している。)
10. "Breaking social taboos can lead to ostracism."(社会的なタブーを破ると、追放につながることがある。)

タブー【taboo/tabu】

読み方:たぶー

《(ポリネシア)tapu(はっきり印をつけられた、の意)から》

聖と俗清浄不浄、異常と正常とを区別し両者接近接触禁止し、これを犯す超自然的制裁加えられるとする観念風習また、禁止され事物言動未開社会広くみられる禁忌禁制。「宗教上の—を犯す

ある集団の中で、言ったり、したりしてはならないこと。法度(はっと)。「彼にはその話は—だ」


タブー 【taboo】

ポリネシア語で〈明確に印を付ける〉意とか〈聖なる〉の意とかいわれる。超自然的な危険な力をもつ事物に対して社会的に厳禁されている特定の行為をいう。触れたり口に出したりしてはいけないとされる物や事柄禁忌。タブーという語は、一七七七年に探検家キャプテン-クックポリネシアトンガ島で発見した土語。①現象的には、人間のタブー(地位・身分職能性別など)、物体のタブー(動植物無生物器物食物など)、状態のタブー(出産成人結婚病気・死など)、時空のタブー(日時方角聖所など)、行為のタブー(戦闘狩猟食事・睡眠言葉など)、②形態的には、宗教的タブー、伝説的タブー、教訓的タブー、呪術的タブー、③内容的には、本来的宗教的タブー、派生的呪術的タブー、などと分類する仕方を『宗教学辞典』は示している。竹中信常『タブーの研究』などに詳しい。

タブー

作者星新一

収載図書ご依頼の件
出版社新潮社
刊行年月1989.4
シリーズ名新潮文庫

収載図書やっかいな関係
出版社青龍社
刊行年月1991.6


タブー

作者須和

収載図書タブー
出版社角川書店
刊行年月1993.2
シリーズ名角川ルビー文庫


タブー

作者浜野卓也

収載図書ジェラシー
出版社岩崎書店
刊行年月1994.11
シリーズ名ヤング・アダルト文庫


タブー

作者安部公房

収載図書安部公房全集 1 1942.12-1948.5
出版社新潮社
刊行年月1997.7


タブー―阿佐子22歳

作者小池真理子

収載図書美神
出版社講談社
刊行年月2000.5
シリーズ名講談社文庫


タブー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/31 23:24 UTC 版)

タブー(taboo)とは、もともとは未開社会や古代の社会で観察された、何をしてはならない、何をすべきであるという決まり事で、個人や共同体における行動のありようを規制する広義の文化的規範である。語源ポリネシア語 tabu であり、月経を意味するものだと言われる[1]。18世紀末にジェームズ・クックが旅行記において、ポリネシア習俗を紹介する際に用いたことから西洋社会に伝わり、その後世界各地に同様の文化があることから広まった。禁忌(きんき)という訳語も用いられる。

などを通して社会を構成する個々人の道徳の基となっていることも多いが、社会秩序の維持のためとして時の為政者に作為的に利用される危うさも孕んでいる(検閲自主規制など)。

文化人類学でのタブー

ポリネシア語のtabu(もしくはtapu)は前後二つの部分に分けられる。taは徴(しるし)、あるいは徴づけられたもの。buは「強く」を意味する。すなわち「強く徴づけられたもの」を指す。

その社会における聖なるものや俗なるもの、日常と非日常、清浄と穢れなどの対立構造と密接に関連していることが多い。これらの関係性に着目したアプローチに構造主義がある。何がタブーとされるかは文化によって著しく変わってくるが一般に死、出産、生理、食物、貴種、被差別民、魔物、個人の名前はタブーとされることが多い。

すべきである、という場合も、忌避行動をすべきであるという場合が多く、一般的には、禁止として現れる。ここから「禁忌」とも呼ばれる。タブーとされる行動のありようには様々なものが知られており、超自然的な力と関係付けられたり、霊との関係が強調されたりもする。タブーのありようを調べると、未開人や古代の人々が、できごとの生起をどのように捉えていたのか、ものごとの因果をどう把握していたのかが分かることがある。また、世界の存在の原理や、個人や共同体がどのような構造で成立しているのか、文化ごとで独特な世界観の前提が理解できることがある。

タブーとされる行動をなぜ取ってはならないのか、合理的な説明は存在しない場合が多い。しかし、タブーを侵犯すると、どのようなことが起こるとその社会では考えられていたかを調査すると、世界や共同体の存立の根拠とタブーの遵守は密接な関係を持っていることが分かる。

タブーという言葉とその概念は、宗教学的または文化人類学的な研究対象であり、未開人や古代の社会について論じられていた。しかし、タブーは現代社会にも存在していることが認められており、宗教学的なタブーの概念を比喩的に使った表現として「現代のタブー」というものが考えられる一方で、比喩的な意味ではなく、文字通り、現在に生きるタブーの存在も知られている。従って、タブーの現象とは、未開人や古代社会の問題に尽きず、現代の問題でもある。

タブーに関しては文化人類学で説明が試みられてきたが、代表的なものには次のようなものがある。

これらは初期のものであったが、現在ではファン・ヘネップ通過儀礼研究や後世のメアリー・ダグラス山口昌男ヴィクター・ターナーなどの研究により、むしろその境界領域にある両義性や境界性の問題に重点が移りつつある。日本民俗学でいう「ハレ」「ケ」ケガレ」の議論もその範疇に入るだろう。例えばファン・ヘネップの著『通過儀礼』では分離・過渡・統合の3段階が提示されるが過渡期には「聖と俗」、「死と再生」などの間に境界性が認められるとした。死と再生に関してはフレイザー『金枝篇』などの事例やエリアーデなどによる宗教学の観点から、古くは不可分の関係と捉えられていた事が有力視されつつある。ひとつの宗教圏内においても「正統」とされるキリスト教仏教の教義では説明できない、地上に留まる霊魂の存在イメージは根強く、重層した基層文化の一部をなしていることが多い。蘇った死者魂呼ばいなど)に対しても忌避感情[2]がある一方、(生前の)故人や親しい者にとっては蘇生・復活やなんらかの形での存続を願う気持ちを伴うことも珍しくはなく両義的な心情が見出されるであろう。またトリックスターの事例ではしばしば善悪の役割が越えられ境界性が侵犯される。

両義性を象徴する顕著な例にはに関するものが挙げられる。日本においては穢れとして忌避されるが、一方「血の繋がり」「熱血」といった用法からも窺えるように子孫の繁栄や生命力を象徴する場合もある。殺害屠殺の際のようにをイメージさせるものでもあるが、他方月経出産のように新生に繋がるものでもあり、両義的な性質を兼ねているといえるだろう[3]。血の象徴とされる赤色についても呪術的用途を持っていたことが窺え、お守り破魔矢などの色に多用される他、ハレの日に用いられるものであった。また辰砂(朱、丹)は神仙思想における不老長寿の術(錬丹術)に用いられたとされる。血の色が生命力を想起させたのであろう。日本でも大物主神賀茂別雷神などに関する神話では「丹塗りの矢」は妊娠をもたらす物として描写されている。

キリスト教圏においては、イエス最後の晩餐におけるパンと葡萄酒を肉体と血になぞらえた故事が知られ、重要な儀式のひとつをなす。これはイエスが受肉によって自ら贖罪を引き受けた死と復活に感謝を捧げ祝福するものである。逆の意味合いを持たされた例としては民間の吸血鬼伝承が挙げられ、これには土葬された死体への恐怖が関わっている。死後最後の審判の日に裁かれるまでに甦ることは、異教的なものと見なされていたのである。

また古代においては生贄祭壇に捧げる儀式が広く見られ、収穫祭などと共に共同体の繁栄を祝い、祈るものであった。ここにも犠牲からの一種の甦りという死と再生の信仰を見てとることができよう。これらは『金枝篇』、ハイヌウェレ型神話創造神話の一部(始まりは比喩的に誕生と同一視される)など豊富な事例で裏付けられる。

性に関するタブーも広く見られるものであるが、行為がそのまま自然である動物ではあまり観察されないものであり、自我意識の認識、社会規範などと深く関係していると思われる。

深層心理学精神分析は、無意識とその葛藤といった人間の両義性を孕んだ複雑な心理(アンビヴァレンツ)を扱っている。これはジークムント・フロイトによる『トーテムとタブー』などの一連の著作が前提にある。

現代社会におけるタブー

現代における「タブー」は、意味の拡張により、本来の使用法とはかけ離れた用法となっていることもしばしばある。身近な例としては、言霊信仰がある。これはなど、縁起が悪いとされることや、本名である避諱のように、それについて極力、言及しないこと。口にしなくてはならないときは、遠まわしに言うこと、などといったものがある。他にもいろいろある。

職場・学校・部活や農村集落・マンション・団地など、限られた範囲でのタブーも存在する。友達グループ・ママ友といった、私的な関係においてもタブーが存在することもある。また宗教団体に入れば、その戒律=タブーとなる。とくに公共メディアでは、本音であっても言ってはいけない事があり、それを犯すとバッシングを受けてしまう。最近は人権意識の高まりとともに、人種差別・女性蔑視・LGBTへの偏見・子供への体罰・パワハラ・セクハラなども厳しくなっている。

政治体制上のタブー

世界各国で政治体制の維持もしくは転覆を目的とした粛清・虐殺などが歴史的に行われているが、それらはタブーとして扱われている。近年に起こったものは関係者が存命であるためにタブーとしての扱いの度合いは高く、告発などが行われると様々な問題を引き起こすことがある。

タブーとされている事象の例。

  • アルメニア人虐殺 - トルコのタブー。1915-1916年。EU加盟に向けてトルコは様々な西欧化を進めているが、この虐殺に関する西欧の反応については常に反発している。
  • ナチス・ドイツ - ドイツのタブー。第二次世界大戦期。日本式の挙手をドイツで行うと、ナチス式敬礼と見なされて逮捕される。このため、ドイツやオランダ等では人差し指を指して挙手するのが一般的である。
  • 二・二八事件 - 台湾のタブー。1947年。
  • 保導連盟事件 - 大韓民国のタブー。1950年。体制側は盧武鉉大統領が2008年に謝罪した。
  • 9月30日事件 - インドネシアのタブー。1965年。『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』というドキュメンタリー映画が作られているが、現政権下においては監督・スタッフは入国もできないであろうと言われている。映画のテロップでは今も被害者側は名前を出すことが憚られる状況である。
  • 三つのT英語版 ‐ 中国国内で台湾問題(Taiwan)、チベット問題(Tibet)、天安門(Tiananmen)について政治的な意見を言うこと[4]
    • 天安門事件 - 中華人民共和国のタブー。1989年。2024年現在、中華人民共和国ではこの事件のネット上の情報を見ることが基本的には出来ず、関係する単語を掲載した場合はそのサイトやアカウントが閉鎖される状態にある[5][6]。この事件に関連するものを始め、中国共産党ネット検閲によって検索ができない語句は『敏感词』(敏感詞)と呼ばれる。關鍵詞過濾(中国語版)も参照。

タブーの対象の例

婉曲に言うもの

    • 崩御
    • 天に召される
    • 永眠
    • 逝去
    • 鬼籍に入る
    • 世を去る
    • 星になる
    • 他界

触れるのが憚られているもの

脚注

  1. ^ 杉田映理「月経衛生対処 (MHM) の開発支援および研究の動向」『国際開発研究』第28巻、国際開発学会、2019年11月30日、2頁、CRID 1390846609793822080 
  2. ^ 非合理的な恐怖の面はゾンビなどいわゆる「怖いもの見たさ」でしばしば怪談ホラー作品の題材にされる。
  3. ^ 女人禁制はこれによるとする解釈もあるが、本土と類縁の文化を持つ沖縄琉球神道参照)では逆に男子禁制の色が濃い。
  4. ^ 中国当局の検閲が原因か、著名インフルエンサーのライブ配信が突然中断されてしまう 「アイスクリームまで検閲対象にする中国共産党」「今頃監禁されてるな」”. ガジェット通信 GetNews (2022年6月8日). 2024年10月31日閲覧。
  5. ^ 日本放送協会 (2023年6月4日). “中国 天安門事件から34年 政府への批判は徹底的に抑え込まれる | NHK”. NHKニュース. 2024年3月9日閲覧。
  6. ^ 中国ネット検閲で人気ライブ配信が中断、ファンの若者が天安門事件に関心持つ「逆効果」”. CNN.co.jp. 2024年3月9日閲覧。

関連項目


タブー(Tabuu)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 23:42 UTC 版)

亜空軍」の記事における「タブー(Tabuu)」の解説

スマブラXオリジナルキャラクターの『亜空の使者』における一連の黒幕であり、同モード最終ボス

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「タブー(Tabuu)」を含む「亜空軍」の記事については、「亜空軍」の概要を参照ください。

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タブー

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語源

名詞

タブー

  1. 禁忌

派生語


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