作品中の用語等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 09:57 UTC 版)
「BLUE GENDER」の記事における「作品中の用語等」の解説
BLUE 2017年に初めて活動が観測された新生物で、有機物・無機物を問わず捕食して活動エネルギーを得ることができる。中には、電気のようなエネルギー自体を吸収できる種類も存在する。外観は巨大な昆虫や芋虫を思わせるが、体の一部にコアと呼ばれる器官らしきものがあり、これを破壊されると活動を停止する。コアの破壊に至らない場合でも、身体を大きく損傷すると活動できなくなる。コア以外の部分はきわめて頑丈で、機関銃や手榴弾でも容易には破壊できない。初期はコアは剥き出しの状態の物が多かったが、物語が進むに連れてコアを防御した個体、コアの位置が不明の個体、終盤ではコアが存在しない個体も出現した。今までのところ、水中で活動できる種類は確認されていないが、当初は外部に露出していたコアを覆うような個体が表れるなど、進化とも見られる変化を見せている。BLUEの驚異的な能力や攻撃性は、B細胞と呼ばれる特殊な遺伝子を持った細胞のためであるとされている。 ネスト BLUEの巣で、既存のビルなどの建築物を取り込む形で形成されていることが多い。大規模なものは表面も非常に固く、ミサイルなどで攻撃しても貫通することができないため、内部に侵入して破壊する必要がある。ネスト内部には産卵室のようなものがあり、多数の卵が産み落とされている。本来ネストを一つ破壊するにはセカンドアースを上げての大規模な作戦行動が必要となるが、それでも成功率は極めて低い。 セカンドアース 人類がBLUEの脅威を逃れ、後にBLUEを排除して地球を人類の手に取り戻すべく衛星軌道上に建設された巨大な人工衛星。軍事・教育・医療の各ステーションごとに独立した建造物となっており、各ステーションには独立した動力機関がある。それぞれの間は輸送用の小型シャトルで移動する。来るべきBLUEとの戦闘に備えるため、また荒廃した地球を復興するため、特に選ばれた少数の人間だけが収容されており、選ばれなかった人間は地球上に取り残されて「すでに死んだものとして」扱われることとなった。軍事ステーション 最高意思決定機関として最高議会が置かれているほか、戦闘員らの居住スペース、監房、トレーニングルームなどの設備があり、地上降下用のシャトルやアーマーシュライクなども多数格納されているなど、セカンドアースの中枢となっている。密かにスリーパー部隊の訓練施設も存在しているが、乗組員らにはスリーパーの存在自体が秘匿されている。内部は監視が行き届いており、機密レベルの高いエリアには自動銃(レーザー様の光線を発射するが弾速は遅く照準も不正確)も設置されている。また、従来は他のステーションとドッキングしていたらしく、そのエリアは無人のまま放置されており、地球の姿を見ることのできる数少ない「穴場」となっている。クーデターとトニーの事件以降、事実上の最高指導者となったセノによって人類の新たな生活拠点と位置づけられ、居住スペースの増設が進んでいたが、乗組員らの暴動によってステーションごと崩壊し、宇宙の塵となった。 医療ステーション セカンドアースの乗組員らの健康管理のほか、B細胞の研究なども行われている。軍事的色彩は濃くないが、中枢部付近の外壁には自動迎撃装置も取り付けられており、シャトル発着口以外からの侵入は困難。機関部付近では保守点検用のオートマタが活動している。外部には、人工衛星と呼ぶには大掛かりな複数の推進装置があり、比較的自由な方向に移動できるようである。トニーはこれを用いて軍事ステーションとの激突を図った。 トニーが持ち込んだBLUEによって壊滅状態となり、セノの判断によって爆薬を満載した輸送用シャトルを使って爆破され、消滅した。 教育ステーション 劇中ではあまり明確な形では登場しない。バーチャルリアリティによる訓練が行われており、BLUEに襲われて負傷した際に再現される刺激などは身動きが取れなくなるほど激しい。教育の指揮はアーミックが執り行っている。 セカンドアースの人間 地球をBLUEの手から取り戻し、荒廃した都市などを復興するために、特に選び抜かれた者たち。選別の基準などは明らかではないが、その目的から、身体能力や精神面で戦闘員としての適正が高い者、科学・医療分野で優れた知識を有する者であると解される。現在はBLUEとの本格的な戦闘を控え、戦闘員や医療・科学スタッフだけが活動しているが、医療ステーションの居住セクションには一般人もコールドスリープ状態で収容されている。特に戦闘員らは、いつBLUEとの戦闘で戦死するか分からない状況にあり、やや即物的・享楽的な思考を持った者が多く、性風俗もやや乱れているようである(人目を憚らずに行為に及んだり、薄暗い機関部などはあちらこちらで同床している光景が見られる)。地球上に取り残された人間は「すでに死んだもの」であり、任務の遂行が最優先で、その障害となるのであれば負傷した仲間を置き去りにするのは当然のことと教育されている。戦闘員同士は、現場では互いに名前で呼び合い、一定の信頼関係があるように見受けられるが、上層部は戦闘員をコードナンバーで呼ぶなど、個人として尊重してはいないようである。 取り残された人間 本作において、地球上にはBLUEが蔓延り、都市は壊滅的な被害を受けている。都市に住む人間は、BLUEの目をかいくぐって食料品を集め、飛翔能力のないBLUEが水を渡れないことから、河川や海によって陸地と隔絶された地域などで息を殺して生き延びている状況である。もっとも、ジャングルや砂漠、草原、雪山など、自然環境の厳しい地域ではあまり多くのBLUEは見られず、遊牧生活などをして従来とさほど変わらない暮らしをしている者もいる。彼らは、セカンドアース建設時に選ばれなかった者たちであり、セカンドアースからは「すでに死んだものとして」扱われていることから、たとえBLUEに襲われていてもセカンドアースの人間が助けにくることはない(派手な戦闘は他のBLUEを刺激することから、作戦行動を阻害するものとされている)。そのため、地上人のセカンドアースに対する憎悪は著しい。 スリーパー 不治の病のために、未来に希望を託して冷凍睡眠に入った患者たちのこと。後に、その病の原因がB細胞にあることが判明し、BLUE殲滅の切り札とするため、セカンドアースから世界各地に向けて回収部隊が送り込まれた。B細胞の活動が活発になると身体能力・運動能力が劇的に向上するだけでなく、同じくB細胞を持つBLUEの行動を察知できるようになるなど、BLUEへの対抗手段として有力視されている。もっとも、B細胞が活発化しすぎるとBLUEと同様の獰猛な性格に変貌してしまうなど危険性もきわめて大きく、セノはその抑制手段を探っていた。 チーム・グランザイル 祐司ら日本のスリーパーを回収するために派遣された部隊で、マリーンが所属していた。脱出予定地のスペースポートがBLUEの襲撃によって使用不可能となり、隊員の大半も戦死するなど大きな被害を受けたため、韓国を経由してユーラシア大陸の部隊との合流を目指すこととなった。途中の戦闘で生き残っていたジョーイ、ロバートが共に戦死し、最終的にセカンドアースに生還できたのはマリーンのみとなった。 アーク 最高議会による強硬なセカンドアースの運営を排除するとともに、B細胞の研究が不完全な段階でのスリーパーの実践投入を阻止するべく、セノが主催する秘密組織。第二次降下作戦の機会に乗じてクーデターを起こし、最高議会を軍事ステーションから排除するとともに、アーミックやカダロフといった軍関係の幹部を拘束した。 プランド・スーサイダル 本作中、計画的な細胞の死を指す。本作においては、際限なく細胞が増殖するのを防ぐため、一定量以上に増えすぎた細胞は自滅するようにあらかじめ定められているが、B細胞にはそれがない、地球を1個の生命体と考えると人類もその細胞の1つであり、増えすぎた人類によって地球全体が壊滅するのを防ぐためにB細胞を持つBLUEたちが生み出された、という2つの仮説が唱えられている。トニーは、それを「大いなる地球の意思」と呼び、自らがそれを実行する使命を帯びたメシアであると考え、セカンドアースに住む人類もまた審判を受けなければならないとして、医療ステーションと軍事ステーションの激突を企てた。後に、南米におけるBLUEの大移動と超巨大ネストの形成を調査した祐司たちは、ネスト内でおびただしい数のBLUEが死亡しているのを見て、これもまたプランド・スーサイダルの現れではないかと考えた。 スペースポート / 宇宙基地 日本やロシアをはじめ、世界各地に建造された宇宙基地で、地球とセカンドアースとの接点となっている。発電設備を備えており、オートマタによってBLUEに対する警備や保守点検が行われているが、ソフトウェアのバグによって警備用オートマタが人間に対しても見境なく攻撃するなど異常を来している場合もあり、信頼性にやや難がある。なお、保守点検用オートマタは人間が個別に音声で命令を与えて機能させることができ、簡易的ながら電気ショックなどの攻撃能力も有する。基地は、スロープ式の発射台と、これと一体になった格納庫を中心に、発電設備や通信設備などを備えているのが一般的。シャトル発射時に大電力を必要とする(このため、ハンが1人で飛び立とうとした際、BLUEが地下で電力を奪っており失敗に終わった)ことから、スロープにはカタパルトのような機能があり、これなしではシャトルが離陸できない模様。もっとも、南米の調査の際にシャトルが直接地面に着地するような表現がある以外、シャトルの着陸方法は判然とせず、基地とシャトルの関係はやや不明瞭である。 祐司の鼻歌 祐司がコールドスリープに入る前に地球上で流行っていた歌。偶然にもジョーイが知っていて、作業中に口ずさんでいたことから、祐司とジョーイを結びつけることになった。祐司にとっては思い入れのある歌らしく、昔を思い出して不意に口ずさむことがある。
※この「作品中の用語等」の解説は、「BLUE GENDER」の解説の一部です。
「作品中の用語等」を含む「BLUE GENDER」の記事については、「BLUE GENDER」の概要を参照ください。
- 作品中の用語等のページへのリンク