ジュールとは? わかりやすく解説

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ジュール

英語:joule

「ジュール」の基本的な意味

ジュールとはエネルギー仕事の量を表す時に用いられる単位のことである。1ニュートンの力によって物体を1メートル動かす時のことを、1ジュールと言う。ジュールを求め計算公式は、熱量時間掛けた形で表される。1ジュールは1ワット電力で1秒間電流流した時に発生する電力のことでもある。ちなみに1ジュールあたりのカロリーは、0.24カロリーに当たる。

「ジュール」の語源・由来

仕事単位であるジュールはイギリス科学者ジェームス・プレスコット・ジュールにちなんつけられた。ジュールは父親醸造所で働くかたわら研究勤めた学究であったが、大学教育受けていない。自分の家にある研究室モーター発熱量について調べ、後にジュールの法則として知られる法則発見したジュールの法則とは導線流れ熱量が、電流強さ2乗抵抗時間比例するというものである。ジュールの実績としては他に、ジュール・トムソン効果やグー・ジュール効果など挙げられる。ジュールの研究独自のものであったため、当初評価されていなかった。同じ科学者ウィリアム・トムソン出会うことで、徐々に業績認められるようになり、最終的に英国科学振興協会会長になるまでに至った日本だけでなく世界中業績影響与えた

「ジュール」に関連する用語の解説

ここではジュールに関連する用語について、解説していく。

ジュール熱とは


ジュール熱とは電気回路上で抵抗体電流流れることによって発生する熱量のことである。この現象最初に発見したジェームス・ジュールにちなみ、ジュール熱呼ばれるようになった。ジュールはこの発見をした後、羽根車実験によって発見確実なものにした。羽根車実験とは、水槽中に羽根車を置き、おもりの落下によって羽根車動かし水の温度の上昇量を測るのである現代社会使われている電力利用した熱は、ジュール熱使ったものが多い。炊飯器電気ポッドのような調理器や、電気用いた暖房器具だけでなくアイロン・ヘアドライヤーもジュール熱動いている。

「ジュール」を含む用語の解説

ジュールを含む用語として有名なものに、ジュール・ヴェルヌ小説家)がある。ここではジュール・ヴェルヌ小説家)について解説する

ジュール・ヴェルヌ(小説家)とは


ジュール・ヴェルヌ1828年生まれたフランス小説家の名前である。彼は1863年出版した八十日間世界一周』によってフランス文壇登場したジュール・ヴェルヌ科学的な事実小説盛り込むことによって、新し小説ジャンルであるサイエンスフィクションscience fiction)に強い影響与えた彼の代表作には、『海底二万里』・『月世界旅行』・『地底旅行』等がある。1905年糖尿病悪化させ、自宅にて死去したジュール・ヴェルヌ日本初め紹介したのは、川島忠之助である。明治11年に『八十日間世界一周』を翻訳し刊行したその時表題は『新説八十日間世界一周』という題名だった。1896年森田思軒が『2年間の休暇』を翻訳して発表する。この作品少年文学傑作として、多く読者得た。現在でもディズニーランドのアトラクション取り上げられるなど、ジュール・ヴェルヌ残した作品人気がある。

「ジュール」の使い方・例文

ジュールは国際単位1つとして、仕事量測る時に使用される英語ではjoule記し記号はJと書くと定められている。1ジュールは1ニュートンメートル・1クーロンボルト・1ワット秒・0.2カロリー107エルグ・0.73フィート重量ボンド23フィートバウンダルと換算するともできる例文としては、「1ジュールはおよそ1ニュートン102グラム)の物体を1メートル動かす際に必要となる。日本計測法ではワット秒、ワット時使用認められている」のように用いられる

ジュール【Győr】

読み方:じゅーる

ハンガリー北西部都市ドナウ川支流ラーバ川沿いに位置する11世紀ハンガリー王イシュトバーン1世により司教座置かれ交易拠点として栄えた旧市街にはジュール大聖堂、ジュールバレエ団の本拠地として知られるキシュファルディ劇場20世紀ハンガリー代表する彫刻家ボルショシュ=ミクローシュ美術館などがある。ジェールジョール


ジュール【James Prescott Joule】

読み方:じゅーる

1818〜1889]英国物理学者。「ジュールトムソン効果」「ジュールの法則」を発見


ジュール【joule】

読み方:じゅーる

国際単位系SI)の仕事エネルギー熱量の単位。1ジュールは1ニュートンの力で物体を1メートル動かすときの仕事量英国物理学者J=P=ジュールにちなむ。1ジュールは107エルグ記号J


ジュール(J)

国際単位系基本単位一つ熱量仕事)の単位記号は(J)。1kcal=4.186kJ

ジュール

名前 Jule; Joule; Jules; Jour; Jure; Juul; Zuur

ジュール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/17 10:17 UTC 版)

ジュール
joule
記号 J
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
エネルギー仕事熱量電力量
組立 kg·m2· s−2, N· m
定義 1ニュートンの力がその力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事[1]
語源 ジェームズ・プレスコット・ジュール
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ジュール: joule、記号:J)は、エネルギー仕事熱量電力量の単位である。ジェームズ・プレスコット・ジュールに因む。

1 ジュールは標準重力の下で 102.0 グラム(ほぼキウイフルーツまたはマンガン乾電池の質量)の物体を 1 メートル持ち上げる時の仕事に相当する(ニュートン (単位)#リンゴによる力の表現を参照)。

定義

国際単位系 (SI) および日本の計量法におけるジュール J の定義は以下の通り。

ジュールはSI組立単位であり、 Nm 又はSI基本単位を用いて kgm2s−2 と表記される[4]

ジュールと形式的には同じ単位を力のモーメント[5](これはエネルギーではない)にも用いることができるが、仕事やエネルギーの単位として「ニュートンメートル」を使用すると混乱を招くおそれがあるため注意が必要である[6]

1 ジュールは、1 ボルト (V) の電圧の中で 1 クーロン (C) の電荷を動かすのに必要な仕事とも定義できる[7]

  • J = C⋅V

1 秒間に 1 ジュールの仕事が行われるときの仕事率が 1 ワット (W) であり、ワット W はジュール J と秒 s から定義される。

  • W = J/s

日本の計量法は、仕事熱量電力量の単位として、ジュールとともにワット秒(ジュールと等しい)、ワット時 (= 3600 J) の使用を認めている[8]

電力量の単位として、1 キロワット (= 1000 J/s) の電力を 1 時間 (= 3600 s) 消費したときの電力量である 1 キロワット時 (= 1 kJ/s × 3600 s = 3.6 MJ) がよく用いられる。

他の単位への換算

1 ジュールは次のように換算される。

ここで g0 = 9.80665 m/s2標準重力加速度e = 1.602176634×10−19 C電気素量であり、c = 299792458 m/s真空中の光速である。またカロリーは 1 cal = 4.184 J とする計量単位令の定義を用いた[9][注釈 1]

倍量・分量単位

ジュール (J) の倍量・分量単位
分量 倍量
記号 名称 記号 名称
10−1 J dJ デシジュール 101 J daJ デカジュール
10−2 J cJ センチジュール 102 J hJ ヘクトジュール
10−3 J mJ ミリジュール 103 J kJ キロジュール
10−6 J µJ マイクロジュール 106 J MJ メガジュール
10−9 J nJ ナノジュール 109 J GJ ギガジュール
10−12 J pJ ピコジュール 1012 J TJ テラジュール
10−15 J fJ フェムトジュール 1015 J PJ ペタジュール
10−18 J aJ アトジュール 1018 J EJ エクサジュール
10−21 J zJ ゼプトジュール 1021 J ZJ ゼタジュール
10−24 J yJ ヨクトジュール 1024 J YJ ヨタジュール
10−27 J rJ ロントジュール 1027 J RJ ロナジュール
10−30 J qJ クエクトジュール 1030 J QJ クエタジュール
よく使われる単位を太字で示す

キロジュール

キロジュール(記号:kJ)は、ジュールの 103 = 1000 倍である。

  • 1 kJ の仕事は、仕事率 1 kWの装置が 1 秒間にする仕事である。
  • 1 kJ の熱量で、0 °C水(固体)を 3 g 溶かすことができる。
  • 1 kJ の熱量で、0 °C、5 g の(液体)の温度を 50 °C 上げることができる[注釈 2]
  • 地球上で 100 kg の物体を 1 m(または 1 kg の物体を 100 m)鉛直方向に持ち上げたときに生じる仕事は 100 kgw·m、約 1 kJ である。
  • 1 kJ は、10/36 W·h(約 0.28 W·h)に等しい。

メガジュール

メガジュール(記号:MJ)は、ジュールの 106 = 1000000 倍である。

  • 1 MJ の仕事は、仕事率 1 kW で動作する装置が 1000 s(16 分 40 秒間)にする仕事である。
  • 1 MJ の熱量で、0 °Cを 3 kg 溶かすことができる。
  • 1 MJ は、10/36 kW·h(約 0.28 kW·h)に等しい。

ペタジュール

ペタジュール(記号:PJ)は、ジュールの1015 = 一千兆倍である。エネルギー統計でよく使われる単位で、原油25,800kLの熱量に相当する[10]

歴史

CGS単位系におけるエネルギーの単位として、1882年にエルグ(erg)が導入された。同年8月、イギリス科学振興協会の会長に就任したカール・ウィルヘルム・シーメンス英語版は、その就任演説にて、熱量の単位として「ジュール」の導入を初めて提唱した。シーメンスが提唱したジュールは、「1オームの電気抵抗に1アンペアの電流を1間流した時に発生する熱量」というもので、107エルグに等しいとされた。ジュールという単位名称もシーメンスがこのとき提唱したものだが、名祖のジェームズ・プレスコット・ジュールは、当時引退はしていたが存命だった。

このような熱量の単位がもし許容されるなら、それは熱力学の発展に貢献した彼の名を取ってジュールと呼ぶべきだろうと思う[注釈 3]

1889年8月31日の第2回国際電気会議にて、電力の単位ワット(watt)、インダクタンスの単位クワドラント(quadrant)(後にヘンリー(henry)に改称)とともにジュールが正式に採用された[11]。名祖のジュールは同年10月11日に亡くなった。1893年の第4回国際電気会議において、従来と現示方法が異なる「国際アンペア」と「国際オーム」が定義され、ジュールも、これらから組み立てられる「国際ジュール」となった[12]

1935年、国際電気標準会議(国際電気会議の後継)においてジョヴァンニ・ジョルジが提唱したジョルジ単位系が採用され、ジュールは磁気定数に基づいて再定義された。ジョルジ単位系は1946年に国際度量衡委員会で承認され、現行の国際単位系(SI)の元となるMKSA単位系となったが、この際に国際度量衡委員会はジュールを「1メートルの距離で1単位の力[注釈 4]が行う仕事の単位」と定義した[13]。1948年の第9回国際度量衡総会でこの定義が採択された。またこの際に、熱量の単位としてもジュールを使用するものとし、それまで熱量の単位とされていたカロリーが正式に廃止された[14]

脚注

注釈

  1. ^ カロリーは非 SI 単位。
  2. ^ 温度上昇によって水の熱容量が変化しない場合。
  3. ^ "The unit of heat has hitherto been taken variously as the heat required to raise a pound of water at the freezing-point through 1° Fahrenheit or Centigrade, or, again, the heat necessary to raise a kilogramme of water 1° Centigrade. The inconvenience of a unit so entirely arbitrary is sufficiently apparent to justify the introduction of one based on the electro-magnetic system, viz. the heat generated in one second by the current of an Ampère flowing through the resistance of an Ohm. In absolute measure its value is 107 C.G.S. units, and, assuming Joule's equivalent as 42,000,000, it is the heat necessary to raise 0.238 grammes of water 1° Centigrade, or, approximately, the 11000th part of the arbitrary unit of a pound of water raised 1° Fahrenheit and the 14000th of the kilogramme of water raised 1° Centigrade. Such a heat unit, if found acceptable, might with great propriety, I think, be called the Joule, after the man who has done so much to develop the dynamical theory of heat."Carl Wilhelm Siemens, Report of the Fifty-Second Meeting of the British Association for the Advancement of Science. S. 6 f.
  4. ^ 「ニュートン」のことだが、当時はまだ固有の名称がなかった。

出典

  1. ^ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号) 、別表第一 二十六:仕事
  2. ^ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号) 別表第1 項番26 「仕事」の欄
  3. ^ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 56 CIPM1946年 ジュールは,1 MKS 単位の力[ニュートン]の作用点がその力の方向に 1 メートルに等しい距離だけ移動するときになされる仕事である
  4. ^ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p.29 表3
  5. ^ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号) 別表第1 項番21、「力のモーメント」の欄、計量単位:ニュートンメートル、定義:ある定点から一メートル隔たった点にその定点に向かって直角方向に一ニュートンの力を加えたときのその定点のまわりの力のモーメント
  6. ^ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 30–31。ジュールは,形式的にニュートンメートル又はキログラムメートル 2 乗毎秒毎秒と表せる.しかし (中略) 実際には,ある量に対して,固有の単位名をつかうか,単位名の組み合わせを使うかの選択は,同じ次元を持つ異なる量を区別しやすいように,どちらかを優先することとなる
  7. ^ 『数学と理科の法則・定理集』48頁
  8. ^ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号) 、別表第一 二十六:仕事、三十:熱量、四十八:電力量。(計量単位の定義)第二条 法第三条に規定する計量単位の定義は、別表第一のとおりとする
  9. ^ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号) 、別表第六(第五条関係)十三。 カロリー : ジュール又はワット秒の四・一八四倍
  10. ^ エネルギーの安定供給の確保」『原子力総合パンフレット』日本原子力文化財団、2021年https://www.jaero.or.jp/sogo/detail/cat-01-05.html 
  11. ^ Pat Naughtin: A chronological history of the modern metric system, metricationmatters.com, 2009.
  12. ^ Proceedings of the International Electrical Congress. New York: American Institute of Electrical Engineers. (1894). https://archive.org/details/proceedingsinte01chicgoog 
  13. ^ CIPM, 1946, Resolution 2, Definitions of electric units. bipm.org.
  14. ^ 9th CGPM, Resolution 3: Triple point of water; thermodynamic scale with a single fixed point; unit of quantity of heat (joule)., bipm.org.

参考文献

関連項目

エネルギーの単位
ジュール
(J = kg·m2/s2)
キロワット時
(kW·h)
電子ボルト
(eV)
重量キログラムメートル
(kgf·m)
国際蒸気表カロリー
(calIT)
1 J = 1 2.778×10−7 6.242×1018 1.020×10−1 2.388×10−1
1 kW·h = 3.6×106 = 1 2.247×1025 3.671×105 8.598×105
1 eV = 1.602176634×10−19 4.450×10−26 = 1 1.634×10−20 3.827×10−20
1 kgf·m = 9.80665 2.724×10−6 6.121×1019 = 1 ≈ 2.342
1 calIT = 4.1868 1.163×10−6 2.613×1019 4.269×10−1 = 1



ジュール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 10:16 UTC 版)

リングにかけろ2」の記事における「ジュール」の解説

ディオールの上司。麟童拉致命じた真空拳も使える。西のシャルル双子の兄。

※この「ジュール」の解説は、「リングにかけろ2」の解説の一部です。
「ジュール」を含む「リングにかけろ2」の記事については、「リングにかけろ2」の概要を参照ください。

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ジュール

出典:『Wiktionary』 (2021/07/26 11:30 UTC 版)

名詞

ジュール

  1. 仕事エネルギー単位。1ニュートンの力が力の方向物体を1メートル動かすときの仕事を1とする[1]記号は「J」。

語源

翻訳


「ジュール」の例文・使い方・用例・文例

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