はん‐どうたい〔‐ダウタイ〕【半導体】
半導体(はんどうたい)
銅やアルミニウムなどの金属は電気をよく通すので導体と呼ばれ、ガラスやゴムなどほとんど電気を通さない物質は絶縁体と呼ばれている。そして、電気伝導度がこれらの中間にある物質のことを半導体と言う。シリコン、ゲルマニウム、ガリウム・ヒ素などは代表的な半導体である。
半導体に微量の不純物を加えたり、金属や絶縁体に接触させたりすると、さまざまな電気的特性が現れることが知られている。トランジスタ、発光ダイオード、半導体レーザーなどの電子デバイスは、半導体技術の応用である。
1947年にアメリカのAT&Tベル研究所でトランジスタが発明されて以来、今日では半導体産業と呼ばれるまでに成長した。現在は、パソコンや携帯電話などデジタル情報家電の部品として、集積回路(IC)、大規模集積回路(LSI)、中央演算処理装置(CPU)、フラッシュメモリーなど、半導体が大量に使われている。
世界の半導体市場は、1990年代を1000億ドル台で推移しているが、今後はインターネットの急速な普及や次世代携帯電話の高い需要を背景に、爆発的な成長も見込まれている。
このように、半導体はあらゆる産業に寄与しているので、「産業のコメ」と呼ばれることもある。
(2000.06.01更新)
半導体
別名:セミコンダクタ
【英】semiconductor
半導体とは、導電体(固有抵抗がおよそ10-6Ωmより小さいもの。電気を通しやすい。)と絶縁体(固有抵抗がおよそ106Ωmより大きいもの。電気を通さない。)の中間に位置する、半ば電流の流れる物質の総称である。あるいは、そのような半導体物質を使用して製造された、トランジスタやダイオードなどの電子部品のことである。
半導体は温度、光、電界、磁界などによって電気導電率が変化するという特質を持っている。このため、電気的に制御する機器全般で半導体は非常に重宝されている。半導体物質には、ガリウム砒素などの金属化合物やゲルマニウム、シリコンなどがあるが、一般にはシリコンが半導体部品の材料として用いられている。半導体物質に微量に不純物(ホウ素など)を混ぜ込むと、その不純物が電子を供給して「キャリア」(電気伝導を担うもの)となる半導体は、n型半導体と呼ばれる。同じく微量の不純物が正孔(ホール)を供給して「キャリア」を形成する半導体は、p型半導体と呼ばれる。
半導体はコンピュータのCPUとして用いられているほか、現在の高度な電子化社会においては至る所に用いられている。その中枢的な役割から、鉄鋼業に替わって「産業のコメ」とも呼ばれている。半導体の基礎は、1940年代に、AT&Tベル研究所の「トランジスタの父」ウィリアム・ショックレーによって築かれた。ショックレーはサンフランシスコ郊外にショックレー半導体研究所を設立した。これをきっかけとして同研究所の周辺に半導体産業が集まりはじめ、後にシリコンバレーと呼ばれる半導体産業のメッカを形成した。のちにロバート・ノイスやゴードン・ムーアが半導体集積回路(IC)を製品化し、世界の産業を変貌させていった。彼らの創業した半導体メーカーがIntelである。
参照リンク
半導体産業新聞
はんどうたいと同じ種類の言葉
- はんどうたいのページへのリンク