特質
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特質
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棟札が残っているとともに屋根の棟の端部を飾る鬼瓦に刻まれた刻銘(鬼瓦銘)によって慶安3年(1650年)の建立年代が明らかであり、建物の妻面には複数の屋根の稜線が見える重ね妻の棟数の多い建物で、天守に千鳥破風や唐破風を付けて外観を立派に見せる手法と同じであり、低い方の破風は構造上の必要性はまったくない。また、外部白漆喰塗により柱を隠し、軒下まで塗りあげ大壁構法を用い、城を思い起こさせる建築様式である。 大屋根、庇(ひさし)とも本瓦葺、外壁は大壁白漆喰に仕上げられ、正面には太い格子が入っており、2階窓の格子は軒(のき)と同様に塗籠められている。 梁は、細い幅の面を数多くつくって、元の丸太の形をあまり変えない「瓜むき」といわれる加工法で、戦国時代の城郭建築の特色を残している。 井桁に組んだ太い梁の上に小屋束を立て、貫(ぬき)で連結した豪壮な小屋組は、寺院の庫裡を見ているような錯覚をおこさせ、棟と直角に設けられた煙出しも城郭を彷彿させる。 平面形式は約半分を土間が占め、床上部分との境は鴨居・敷居が突止溝(つきどめみぞ)と一本引きになっており、板戸が入っている。この突止溝は他の間仕切りにも見られ、城郭建築に使われる技法である。これは、永禄年間(1560年代)に建立されたときの名残であり、土間に井戸が残っているのも籠城を考慮してのものである。 床上内部では、帳台構え、各間仕切の敷居・鴨居が突き止めであることなどが一階平面の特質である。 1階の居室部は前述のとおり6間取りとなっており、そのうち4通りより南の4間(「なかのま」、「なんど」、「だいどころ」、仏間)が上段になっており、部屋境には太い上段框が付いている。「なかのま」は、古くは「おうえ」と言われた座敷で畳十畳敷きになっており賓客を招じるに格好の間になっている。「なんど」との境に帳台構えがあるが、この種民家に古式をとどめた帳台構が完全な形で残っている所は極めて少なく、貴重な存在である。「なんど」への出入口は、帳台構えの板戸を開け、一段上がった框を跨いで入るのが建前となっていた。帳台構えの出入口及び2段押入にはすべて「くろろ」(猿落とし)が付いていて、いずれも戸締りが完全にできるようになっている。他の部屋にも「くろろ」が付いており、外から遮断できるようになっている。今井町でこのように「くろろ」が付いている住宅は他には見当たらないことからして外敵からの防御を常に意識していたことが考えられる。 2階には床付きの座敷のあることが注目される。2階にこのような座敷を造ることは、階級意識が強かったこの頃では、上から人を見下げるということで、一般民家には用いることが許されなかった。 現在、本建物が建っている位置は、旧環濠集落の西端にあって、西の要といったことから外敵を威嚇、あるいは防禦する意味において、城郭を思わせる建築様式を備えさせたものと思われる。したがって、本建物は故意に北側の道路上(本町筋)に突出していて、2階座敷北と東の両面に塗籠(ぬりごめ)の連子窓(れんじまど)を設け、外敵の見張りあるいは町内の動向をさぐるに格好の場所であったと思われる。 なお、身分制度などの規制を強化した元和元年(1615年)の武家諸法度発布から、規制が緩和される元禄時代までに2階床の間と式台があったことから、この家が武家であったことの証しとなっているのである。 内方高さが現行内方高さに合っており、畳寸法についても旧尺貫法で長さ6尺3寸、巾3尺1寸5分の現行京間の畳が使われている。 以上の特質のうち2階座敷、式台、上段框を除けば、今井町に現存する古い民家に共通した構造形式を用いているが、その中でも旧形をよく保存されてきたのは今西家住宅のみで、他の建物では随時改変されている。 本建物東南隅すなわち仏間南に2階屋(別間)が接続しているが、この2階屋も後補のものではなく、本建物と同期のものであることがわかった。この2階屋は改変がはげしかったために、1957年(昭和32年)の本建物指定調査の際は、一応保留という形になっていた。再度の調査で本建物と同期のものであり、当然追加指定ということも考えられたが、内部改造のはげしかったことと、当主の希望などもあって指定しないことにした。別間の構造形式は、主屋と大差はないが、各部材の大きさの比例関係である木割りの小さいことと、1階南端柱間には書院のような痕跡のあることから、南8畳間の座敷は、書院形式のものであった。 仏間南現在押し入れのある個所は、もと東西に長い4畳間であって、この4畳間から2階に上がっていた。2階は現在前記4畳間上部は現昇降口及び押入れ・南に8畳間の座敷を有しているが、もとは厨子形式のものであった。 この別間と向い合って西に三階蔵と主屋西側の濠沿いに下屋があり牢屋であったが、1927年(昭和2年)3月7日の北丹後地震で倒壊した。
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特質
「特質」の例文・使い方・用例・文例
- 親切はだれもが称賛する人間の特質だ
- 無礼な大胆さと強情さはショウビズ界では必要な特質だ。
- 体を動かすのにもっとも重要な特質
- この特質は長所であると同時に欠点でもあります。
- この特質は彼女の最大の長所であり、強みです。
- 石油の特質の一つは水に浮くということである。
- 笑いは人間だけの特質なのか。
- 女性の直感が価値ある特質であることは明らかだ。
- これらはみんな、人間の生来の特質によって私たちに負わされた眼界を超えるための手段である。
- アメリカ人気質の二つの特質は寛大さと行動力だ。
- 彼女の魅力をなしている特質は何か.
- 彼の詩の主要な特質.
- 本質, 特質.
- 現代文明[英語]の特質.
- 持って生まれた特質.
- 彼にはりっぱな外科医を特徴づけるすべての特質が備わっている.
- 音価 《文字の表わす音の特質》.
- 笑いは人間の特質か.
- 私にはその仕事に対する適切な特質はない.
- 彼はプロとアマチュアの最もすぐれた特質を兼ね備えている.
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