進撃の巨人を再読しているのだが、かなりきつい。
初読の時はあれだけ面白かったのに、二度目はクソつまらない。
新しい発見が何もないのである。
結局、この作品の本質は「不意打ち」なのである。
サプライズだけの漫画。
いきなり巨人が襲ってくるホラーとして傑作なのだ。
振り向くと巨人がいるみたいな怖さがこの作品の肝なので、二回目に読むと、全然ギョッとしないのだ。
最初はとてもスリリングなのに慣れると面白くないというのは遠い昔バイオハザードというゲームで経験した。
やり始めの頃は、本当にビビりながらプレーしていたのだが、慣れてくると、作業でお使いするだけのゲームになる。

進撃の巨人は寓話性がない。
壁の向こうに巨人がいる、というのがカフカ的な、もしくはエヴァ的なテーマがあると思った人も多いだろう。
われわれは「人間とはなんぞや」と問い掛けてくる作品が好きである。
世界の謎を解き明かすという話は好まれる。
進撃の巨人は最初はそういう寓話だと思って読んでいた。
設定が荒唐無稽でも妙にリアルな感じがする名作の予感があった。
しかし読み進めてみると、単に荒唐無稽なだけだった。
巨人に襲われるということに寓話性がない。
人類が壁に囲まれた世界に生きていて、壁の外側に巨人がいるという設定は、とてもキャッチーであり、名作に違いないと思っていたが、結局は単なるバトル漫画である。
「巨人」は寓話的な存在ではなく、おっさんの裸の気持ち悪さをインパクトとして用いただけだ。

ホラーとしては評価されるべきだろう。
絵が下手糞だと言われるが、巨人がぬっと出てくる構図とかは上手い。
一度だけ驚かせてくれる作品である。
二度は読めない。
人間と巨人がバトルする(もしくは巨人と巨人がバトルする)だけの話だとわかってしまうと無理。
ブームが去ったらこの作品誰も読まないと思う。







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