「べらぼう」スタート

べらぼう(1) 今年の大河ドラマ「べらぼう」が昨日スタートした。
主人公は蔦屋重三郎、言わずと知れた江戸時代の版元、出版プロデューサーである。

昨年の「光る君へ」は、あまり史料のない紫式部が主人公で、多くの創作で構成されていて、とりわけ藤原道長とのラブストーリーという突拍子もない組み立て、大弐三位が道長の娘と言う驚きの設定にもかかわらず、ドラマとしてのできはなかなか良かったと思う。

「べらぼう」の蔦重については、どの程度史料があるかよく知らないが、Wikipediaには、結構な量(htmlソースで1958行。紫式部は1519行)の記述がある。Wikipediaの記事によると10冊以上の伝記もある。時代が江戸と新しく、紙も筆も普及しているから、記録として残るものも多いだろう。

べらぼう(3)
客を呼ぶ工夫はしたのか
だからあまり史実を離れたことにはならないと思うが、田沼意次とか武家との関わりについてはどう描くだろうと思っていたら、なんと第1回でさっそく田沼意次と正面から議論するシーンがあった。
実際にそんなことがあったとは思えないが、田沼を経済感覚にすぐれた先進的政治家、それをうけて活躍する蔦重という形で話が進むのだろう。

前日には荒唐無稽な「新・暴れん坊将軍」をやっていたが、全体がフィクションということは視聴者には了解済みだと思うが、ストーリーとは関係ないところで、伊藤若冲が出ていた。なんで若冲が江戸にいるんだ? そしてそれを出さないといけない必然性は?
大河ではさすがにそうした時空を無視した描き方はないと思うが。


べらぼう(2)
ミニやショートパンツで太腿が見えるのよりずっと色っぽい。
しかし、これで動揺してたら久米仙人だよ。
初回を見ての感想だが、初回からかなり気合が入ったドラマになりそうな予感がする。
主人公蔦重(横浜流星)はなかなか力の入った切れのよい江戸っ子になりおおせていたし、こんな娘が艶っぽい花魁なんかやれるのか? と訝っていた小芝風花も意外に良い花魁ぶりだったと思う。
渡辺謙の田沼などは言う必要もないだろう。

蔦屋重三郎が生きたのは1750~1797年。今の時代なら決して長生きとはいえない。
田沼意次は1719~1788年、ただし失脚するのは1786年。息子意知が江戸城内で斬り殺されるのは1784年。田沼時代が終焉してからの蔦重は大活躍と処罰の人生となるはず。

その決して長くない人生の間に多くのプロデュースをするわけだが、歌麿、写楽、はたまた源内といった人たちとどうかかわっていくのかしっかり描いてくれて、文化文政時代の出来事の整理ができたらうれしい。

ところで、TSUTAYAは、蔦屋重三郎にあやかって付けられた名前だという。
NHKで一年間宣伝してもらってCCC カルチュア・コンビニエンス・クラブもうれしいだろうな。

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