首里城
沖縄、というか琉球に来れば首里城は見ておかなければならない。
もっとも首里城の解説はネットでいくらでも出てくるから、記事は旅の記録として。
旅の最終日、早くホテルを出て、少なくとも2時間は首里城を見ようと思っていたのだけれど、一昨日の「総括」に書いたように、車のキー紛失事件で1時間程度の見学となった。
それすら危ないかと思ったが、タクシーの運転手さんが、1時間ぐらいは見学できます、沖縄で首里城と美ら海水族館はmustです、と仰るので、その提案を受けて。
首里城に近づくと、タクシーは対向困難なぐらい細い裏道に入る。正面に行っても駐車するには裏に回らなければならないからだそうだ。
自分ではとても通る気にならない。
そして、駐車待ちの車の列。タクシーはバスの駐車スペースに駐車、さすが。
自分ではとても停められない。
首里城はテレビでも良く紹介されていたし、2000円札の図案でも有名。もっとも、守礼門は思っていたより小さい。平城京の朱雀門(復元)などをイメージしてはいけない。
実は沖縄に来たら、本土ではあまり流通していない2000円札を手に入れたいと思ったのだけれど、それはかなわなかった。タクシーの運転手に聞くと、沖縄でもこの頃はそんなに流通していないそうだ。それどころか、2000円札は1000円札に替えるという。自動販売機の問題ですかときくと、タクシーの支払などでは、1000円札と間違えることがあるからだという。
首里城は山城、山の上に中心部がある。
脚の悪い連れがいるので、車椅子を借りるわけだが、これを押すのは結構疲れそう。
美ら海水族館で体験済(ホテルの車椅子使用)。
(後で、タクシーの運転手さんに聞いたところでは、美ら海水族館は電動車椅子を貸してくれるで、乗り換える人が多いそうだ。)
というわけだが、首里城では、運転手さんが私が押しますといってくれる。介護タクシーみたい。
正殿の入場は有料なので、運転手の分のチケットも買おうとしたら、タクシーの運転手は名札だけで入場できるように契約してあるから不要とのこと。
正殿は細工は見事だけれど、意外にコンパクト。
中心になる御差床(うさすか、玉座)と、謁見者の距離はかなり近い。これなら荊軻が始皇帝暗殺に失敗したようなことにはならないだろう。
そう思いながら、ぐっと腕を伸ばして御差床の撮影をしていたら、係の女性に注意された、下がってくださいと。
なので、その場で床に膝をつき、御差床に向かって平伏してみせたら、手を叩いて満足そうなご様子であった。
正殿などのある中心部分を出ると、順路は下りとなる。
復元された建物も見ものだけれど、石垣が実に見事である。
沖縄戦では首里城には日本軍の司令部が置かれたというが(そのため貴重な文化財だったが砲撃を受けた)、どの程度修復された結果なのか、美しい石垣だ。
熊本城の石垣も見事で、西南戦争のとき、熊本城が薩摩軍の攻撃に耐えたことで有名だけれど、戦国の城も捨てたものではないという感じである。もっとも実際に近代戦で有効だったかはわからないけど。
また、ここからの眺めも良い。
帰り際、淑順門で野鳥を見かけた。同じ種類を万国津梁館でも見た。
スーサー(イソヒヨドリ)という種で、沖縄では良くみかける鳥らしい。
首里城への上り口
正殿
正殿の模型
御差床
なんの儀式だったか失念
首里城の石垣
園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
首里城にいたスーサー(イソヒヨドリ)