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世界のアニメのアリス

みんな大好きアリス!!
「不思議の国のアリス」は誰がやってもかわいいという反則みたいなテーマっすよねえ。
このアリス関連の作品はそれこそ山のようにあるんですが、この前ハンナバーベラ版アリスも紹介したことだし、ここらで「アニメーション」で描かれたアリスをちょっと特集してみようかなと。
ヤン・シュヴァンクマイエルのアリスだの、ティム・バートンのアリスだの、ドリームチャイルドなど実写系、ゲームのアリス・イン・ナイトメアだのきりがないからその辺は省いて、あくまでアニメで。

そんな、世界中で作られた「アニメの国のアリス」をどどんと並べてみた。

まずは、なんといっても世界で一番有名な「アニメの」アリス。


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■ディズニーのアリス(アメリカ/1951)

水色の服にエプロンドレス。そして金髪。
その後のアリスのデザインに多大な影響をあたえたと言っても過言ではない。

それでは世界のアニメの国のアリスをめぐってみよう
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■ジーン・ダイチのアリス(アメリカ/1966)
黄色い服のアリス。エプロンは小さめ。
以前紹介した「Alice of Wonderland In Paris」。
ワンダーランドではなくパリに行く。
主役と言うより案内役みたいな感じですが。



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■ハンナバーベラのアリス(アメリカ/1966)
「Alice in Wonderland
 or What's a Nice Kid Like You Doing in a Place Like This?」
現代アメリカン少女なアリスで、ドレスの色はピンク。
こちらも以前紹介した、テレビからワンダーランドへ迷い込む「不思議の国のアリス」



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■「まんが世界昔ばなし」のアリス(日本/1977)
エプロンは無いが青いドレス。靴はブーツ。
ダックス・インターナショナル、ワールドテレビジョンの共同制作の「まんが世界昔ばなし」の中の一本。
アニメーション制作はマッドハウス。正確なスタッフ詳細はわからなかったが、すごく出崎統ぽい作風。
70年代の日本のロリキャラっぽさがなかなかいい。

アメリカでは「BFA Educational Media」作品として1981年に公開され、ディレクターとしてフレッド・ラッドの名前があるが、これはアメリカローカライズ版監督としてのクレジットだと思われる。
Fred Ladd (Fred Laderman)はアメリカに日本のアニメをじゃんじゃん持ち込んでいた人で、ローカライズに際していろいろ改変したので評判も悪いが、日本アニメ伝道者の第一人者でもある。






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■ロシアのアリス(ロシア/1981)
ロシアというより、ソビエト時代のアリスですかね。
「Алиса в стране чудес」(意味はそのまんま「不思議の国のアリス」)
監督はЕфрем Пружанский(読みはちょっとよくわからないけどエフライム・プルズハニイかな?プルジャヌイ?)
※「イェフレム・プルジャンスキー」のようです。
制作はKievnauchfilm。
かなり独特な雰囲気で暗い色調が特徴。
カットによって赤味も入るけど、黒髪のアリス。よく見るとシマシマソックス!!





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■日本のアリス(日本/1983)
「ふしぎの国のアリス」
赤い服にエプロンドレス。帽子を被っているのがちょっと珍しいかも。

「日本アニメーション」とドイツの「Apollo Films」との共同制作。
そのためか、ヨーロッパ各国ほか世界中で放送されていたという。
(日本人が思っている以上にこの作品の世界での知名度は高いかもしれない)
前述の「まんが世界昔ばなし」と同じく日本製であるが、単発ではなくTVシリーズ。全52話。
なにげに世界で唯一のTVシリーズ「不思議の国のアリス」かもしれない。
アリスの声はTARAKO。
けっこう性格悪いアリスが好きでした。





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■Burbank Filmsのアリス(オーストラリア/1987)
「Alice Through the Looking Glass」(鏡の国のアリス)
かなり珍しいズボンのアリス。
鏡から不思議な国に迷い込み、原作キャラも出てくるものの、話は完全なオリジナル。

オーストラリアのアニメスタジオ「Burbank Films(現 Burbank Animation Studios)」とスペインのJambre Productionsとの合作。
TV用長編だったようで、制作はオーストラリアだが放送されたのはアメリカかな?

アリスの声はJanet Waldo(チキチキマシンのミルクちゃん他のベテラン声優)で、これはハンナバーベラ版アリスと同じだ。
ジャバウォックの声はMr.Tがやってるという珍品。



Alice_BurbankFilms01.jpgAlice_BurbankFilms02.jpg
■Burbank Filmsのアリス その2(オーストラリア/1988)
Burbank Films単独で作った作品で、こちらは不思議の国のアリスの筋どおりに作られている。
・・・が、上記に比べかなり劣化。ぶっちゃけディズニーのパチモンみたいになっている。




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■ケアベアのアリス(カナダ/1987)
ケアベア(Care Bears)の劇場用長編映画として公開された「The Care Bears Adventure in Wonderland」に登場。制作はカナダのNelvana。
ケアベアと共にアリスがワンダーランドで冒険する。
ここでのアリスは現代の少女で、ワンピースではなくジャケットとズボン。
この時期って女の子の服って「スカートよりズボン」だったのかなあ?ちょっと気になる。
Alice_CareBears03.jpg
アリスものはたいがいずっと同じ服であるが、この作品では衣装チェンジするのが珍しい。
話の筋が「行方不明のハートのプリンセスに似た少女アリス」ということで、その代役なんだが、プリンセスものの要素を加えたかったのかも。よくばりだなあ。




Alice_RankinBass01.jpgAlice_RankinBass02.jpg
■ランキン・バスのアリス(アメリカ/1989)
三つ編みおさげのアリス。靴はブーツ。
「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」など人形アニメーションで有名なRankin/Bassのセルアニメ。
その「Festival of Family Classics」という(短編世界名作劇場みたいな)シリーズの中の一本。
キャラクターデザインはPaul Coker, Jr.なので、独特のかわいらしさがある。
アニメーション制作は日本の虫プロダクション。
同じ虫プロの「アンデルセン物語」ぽい感じも。



Alice_saban01.jpgAlice_saban02.jpg
■サバンのアリス(日本/1992)
SABANの「Funky Fables」というビデオシリーズのうちの一本。
ちょっと珍しいポニーテールのアリス。栗毛色の髪にドレスは黄色。
まあ、SABANとして出たのでアメリカ産っていうのかもしれないけど、おそらく日本のスタジオで作ったもの。
ただ情報がつきとめられなくて、どこの日本のスタジオかは不明。
サバンなだけに、DiC JAPAN(東京ムービー新社とDiCとの合併で作られた海外向け日本のアニメスタジオ)かも。

追記)
正しくはこ「ひらけ!ポンキッキ」のアニメコーナー「ポンキッキめいさくわーるど」の一つでした。
1988年作品。アニメ制作はスタジオジュニオ
「ポンキッキめいさくわーるど」が「Funky Fables」としてサバンから発売されたようだ。




Alice_touei01.jpgAlice_touei02.jpg
■東映のアリス(日本/1995)
「アニメ世界の童話」の中の一本として作られたアリス。制作は東映動画。
日本のスタジオ制作のアリスはいくつかあるが、一番ANIMEっぽい。
アリスの服はピンク。
フランスなど、ヨーロッパでも放送されていたようだ。




Alice_Goodtimes01.jpgAlice_Goodtimes02.jpg
■GoodTimes Entertainmentのアリス(アメリカ/2003)
ピンクのドレスのアリス。
「GoodTimes Entertainment」が出していたビデオシリーズの一本。
ぶっちゃけしょぼい。100円ショップに置いてあるビデオみたいなものだと思っていいかと。




Alice_BNK01.jpgAlice_BNK02.jpg
■3DCGのアリス(イギリス/2007)
DVD用アニメ「Alice in Wonderland - What's the Matter With Hatter?」
製作はBKN HOME ENTERTAINMENT。
DVD用とはいえ最近のものにしてはCGがしょぼい気がするが、黒髪(濃茶)で太眉なのが珍しいか。このへんがイギリスっぽい?
主にヨーロッパ方面で流通しているようだ。




Alice_Kerity01.jpgAlice_Kerity02.jpg
■「Kerity」のアリス(フランス/2009)
すごく三角。赤い服のアリス。
以前ちょっと紹介したフランスアニメ「Kerity, la maison des contes」に登場するアリス。
本の物語のキャラクターたちの世界と混じりあうファンタジックな作品で、「不思議の国のアリス」そのものの話ではなく、このアリスはそういう「おとぎ話上のキャラクター」の一人として登場する。
ただ、主人公とずっと行動を共にするので準主役。
時々けだるい色香をかもしだすのは、フランスならではかしら。



まあ、アリスものは他にもあさればボロボロ出てきそうな気もしますが、だいたいこんな感じでしょうか。
こうしてみると、やはり金髪率は高いものの、必ずしも水色ドレスってわけでもないんですね。

「日本アニメーション」の「ふしぎの国のアリス」と、「Kerity」のアリスが赤い服というのが気になるところ。
フランスでも放送されていたっぽいので、ディズニーの水色アリスのイメージの他に、赤色アリスのイメージもヨーロッパでは意外に浸透していたり・・・して。


実写含めると膨大になるからはずしてましたが、一応含めた場合、黄色いアリスもけっこう出てくる。
Alice_IrwinAllen01.jpg
アーウィン・アレン製作ハリー・ハリス監督「Alice in Wonderland」のアリス(1985)
ちなみにこの作品でもチェシャ猫は「ハンナバーベラ版」と同じくサミー・デイヴィスJr.が演じていた。

Alice_Hallmark01.jpg
そしてHallmark Entertainmentの「Alice in Wonderland」(1999) (TV)

こうなると緑のアリスもどっかにないのかと思ったりしますが・・・ちょっと見当たらない。
アリスに緑は合わないということ?

Alice_JanSvankmajer01.jpg
ちなみにヤン・シュヴァンクマイエル版アリス(1988)はピンク。


Alice_Lou-Bunin02.jpgAlice_Lou-Bunin01.jpg
シュヴァンクマイエルも出したらならこれもあげとくか。
Lou Bunin's Alice in Wonderland(1949)
アニメーション作家ルー・ブーニンによる不思議の国のアリス。
アリスが実写なので外してましたが、それ以外は人形ストップモーションアニメの作品。
ディズニー版アリスよりも前という、かなり古い作品ながらも、ここでもアリスの服は水色。
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コメント

しおみず:
アリスちゃんかわいいよペロペロ
ここまでアリスの風貌がいろいろ違うのは原作の中にアリスの風貌や服に関する描写がほとんどないからです。
何故ならルイスキャロルにとってアリスはモデルとなった知人のアリスリデルだからです。
でもアリスの金髪のイメージは最初に本の挿絵をジョンテニエルのイラストの影響が強いからです。
ちなみにモデルのアリスリデルちゃんは黒髪ですよ。
と手元の本に書いてありました。
ちなみに自分はアリスと聞いて思い浮かべるのは「あのねー…しんでくれる?」で有名な真・女神転生のアリスちゃんです。ゲームで申し訳ないけど。
ガラムマサラ(大さじ2敗):
アリスと言えばNHKの「アリスSOS」のアリスちゃんもいますね。 昔のNHKは凄かった・・・。
:管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
犬:
番外…になりますが、ハローキティーが主人公のアリスもありますな。
skyechan:もっとアリス
http://www.youtube.com/watch?v=LWjLjPqwtk8

"Adventures in Wonderland"
(アメリカ/1991-1995)
エリザベス・ハーノイス
Elisabeth Harnois

This show used to be broadcast on the Disney Channel. I remember watching it!

(日本語を話しません. ごめん!)
massando:
例のロシアで売っているラテンアメリカのパチものアリスの動画は相変わらず見つかりませんが、
http://www.bolero.ru/catalog/product/253130371.html
その代わりにこんなものが見つかりました…
http://www.youtube.com/watch?v=lvwzl8XFvLU
アメリカで発売されているソフトのもので、米Amazonのレビューによると1948年に放送されたダイナ・ショア主演のラジオドラマの音声にアニメを付けたものだそうです。
う~ん…いろいろとすごいw
>GoodTimes Entertainmentのアリス
以前から気になっているのですが、このシリーズの監督のToshiyuki Hirumaって何者なんでしょうねぇ?
ぬま:
いろんなアリスがあるんですね。
ディズニーのは原作の「鏡の国のアリス」(続編)と少しごっちゃになってますよね^^;

あまり関係ないかもしれませんがNHKにアリス探偵局があったようです。
武侠忍者:来年の今頃、ひょっとして、
 この調子で、アリスがモチーフのプリキュアにスーパー戦隊、メカアリスが登場するまで、温かく見守ろうではありませんか。
スカポン太
ひいい、さすがアリス。まだまだありそうですね。

>しおみずさん
ジョン・テニエル版の影響は大きいですね。
アーサーラッカム版も好きなんですが、あっちはちょっとアリスが成長しすぎかしら。
自分が一番好きなのはそのアリス・リデルとドジソン先生を描いた「ドリームチャイルド」ですね。だからアリスは黒髪派

>ガラムマサラさん
「アリスSOS」
そんなのあったんですか。これはアリスは主人公じゃなくて、そのアリスを皆で助けるって話なのかな?

>犬さん
キティ姉さんなんでもやっとりますな・・・・

>skyechan
thanks!!
ディズニーチャンネルでこんなのやっていたんですね。

>massandoさん
そういえば以前言ってましたね、謎のラテンアメリカアリス。
で、この「ラジオドラマの音声にアニメ」なアリスはファンメイドじゃなくて公式なんですか??
うーん、なんだこれ。あとで調べてみるかなあ

>GoodTimes Entertainmentのアリス
ここの情報がほとんどなくて、よくわからないんですよねえ。うーん。
それほど積極的に調べるほどの作品でもないってのがまた。

>ぬまさん
まあ、ディズニーに関わらずたいがいは鏡の国とセットになってる感じで。
ティムバートン版の方がごっちゃ具合はひどかったし。
「アリス探偵局」って、これも不思議の国のアリスなんでしょうか?

>武侠忍者さん
アリスプリキュアとかちょっと面白そうな。

ぴえ:禿げのダンディチェシャ猫
1985年実写アリスでのサミー・デイヴィスJr.はキャタピラー役で出演しています。
チェシャ猫はテリー・サバラスが演じているのですが、ダンディーな笑顔で世界の無慈悲さを優しく教えてくれる歌が素敵でした。

歌が主体のミュージカル作品でどの歌も面白かったです。
スカポン太
そちらでもサミー・デイヴィスJr.出てましたか。出現率すごいな。
アリス役者というより、その当時のサミー・デイヴィスJr.の人気ということなのかも。
この映画も面白そうですね。
masao:
> サバンのアリス(アメリカ/1992)
なつかしいw
これは「ひらけ!ポンキッキ」のアニメコーナー「ポンキッキめいさくわーるど」の一エピソードですね。
ちょっと写真小さいけどここで確認できます。
http://chaoone.jp/products/10566.html
アニメ制作はスタジオジュニオでした。
スカポン太
masaoさんありがとうございます!!
やっと正体がつかめました。
なるほど。サバン版はそれを輸入して吹き替えたものですね。
なかなか情報がつかめなくて悩んでいたとこでした。
意外に日本の方がデーターベース的なアニメ情報無いんですよねえ。
アニメ世界の童話:
アニメ世界の童話って、別名があるんでしょうか?ネットで検索しても出てきません。私が小さいときに叔父がビデオ(録画したもの)でくれて、そのビデオにはアリスやくるみ割り人形、三銃士の話が入っていたんですけど、他の話も見てみたいので公式ビデオを探しているんですが見つかりません。
何か知っていたら教えてください。
スカポン太
「アニメ世界の童話」はフジテレビで放送されていたのは確かですが、その後ビデオになったかどうかは私もわかりません。
アニメ世界の童話:
やっぱりそうですよね。分かりました。わざわざありがとうございます^^

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