法的に虐殺を裁くということ:映画「グラニート 独裁者に爪をかけろ!」
80年代のグァテマラで、20万人もの人々が虐殺されたという恐ろしい事実をご存じの方は、どれぐらいおられるだろうか。
現在のシリア内戦に匹敵する数字で、言うまでもなく、たくさんの難民も生み出した。
にもかかわらず、このとんでもない事実が日本ではあまり知られていないのは、当時、国際的に大きく報道されることがなかったからだった。
虐殺を行ったのは、当時のグァテマラ政府。そして、そのグァテマラ政府の所行を知りながら、黙認し、軍事援助さえ行っていたのが、ほかならぬ、アメリカ合衆国だったのだ。
そして、20年の時を経て、この虐殺を検証し、当時の責任者を訴追するという動きが現れた。
といっても、実はそれほど簡単なことではない。20年前に虐殺が存在したことを立証し、かつ、その虐殺が、当時の大統領や政府高官の命令でおこなわれ、彼らはそれを認識していたということを、法的に、証拠をもって、立証しなくてはならない。
この訴追事件を追ったスリリングな映画が、本邦初公開される。それも無料。
フライヤー掲載の「あらすじ」をここに引用する。
内容の重いドキュメンタリーだが、一級のサスペンス映画に似た見応えのある作品である。
日本語字幕製作には、私もかかわらせて頂いた。
お時間のある方は、是非、ごらん頂きたい。
予告編(英語版)
現在のシリア内戦に匹敵する数字で、言うまでもなく、たくさんの難民も生み出した。
にもかかわらず、このとんでもない事実が日本ではあまり知られていないのは、当時、国際的に大きく報道されることがなかったからだった。
虐殺を行ったのは、当時のグァテマラ政府。そして、そのグァテマラ政府の所行を知りながら、黙認し、軍事援助さえ行っていたのが、ほかならぬ、アメリカ合衆国だったのだ。
そして、20年の時を経て、この虐殺を検証し、当時の責任者を訴追するという動きが現れた。
といっても、実はそれほど簡単なことではない。20年前に虐殺が存在したことを立証し、かつ、その虐殺が、当時の大統領や政府高官の命令でおこなわれ、彼らはそれを認識していたということを、法的に、証拠をもって、立証しなくてはならない。
この訴追事件を追ったスリリングな映画が、本邦初公開される。それも無料。
フライヤー掲載の「あらすじ」をここに引用する。
ある日、ニューヨークのドキュメンタリー映画作家パメラのもとに、スペインの国際弁護士アルデムナから連絡が入る。現在、スペインで進行中の、「80年代の中米グァテマラでの先住民大量虐殺事件」について、当時の独裁者リオス = モント将軍を国際法廷で訴追するための証拠を捜しているというのだ。パメラは、80年代にグァテマラで、虐殺事件の取材をしたことがあった。その経験をもとにドキュメンタリー映画『山が震えるとき』を発表し、サンダンス映画祭グランプリを獲得、また、その主要出演者だったマヤ・キチェー族の女性運動家リゴベルタ・メンチュウを世界に紹介したことがある。しかしまだ、グァテマラでの膨大な未編集のフィルムが倉庫に眠っている。
これらを証拠に、行方不明者45000人を含んで、20万人にも及ぶグァテマラのジェノサイドとその責任を立証できるか。
アルデムナの依頼に応じてフィルムを捜すうち、彼女の過去の記憶が鮮烈に蘇る。山地のゲリラ軍に極秘裏に接触した経験、その事実を隠して軍関係者と親しくなり同行取材した経験、大統領自身とのインタビュー ....。
そして、この国際法廷での証拠捜しと証言を通じて、20年の時を経て、ふたたび彼女は、当時の関係者と相まみえることになる。彼女に山で取材することを許したゲリラ司令官、彼女が乗っていた軍のヘリを撃墜した先住民ゲリラ兵士、何者かかから軍の秘密書類を託された女性ジャーナリスト。そして、軍によって村ごと虐殺され、家族も皆殺しにされた中で、奇跡的に生き残った先住民の男性...。さらにパメラの取材は、現在のグァテマラに続く。生命の脅迫を受けながら、グァテマラ市内から次々発掘される死体を調査する死体考古学者、父親が行方不明になったまま成長した少女。大量に発見された警察の 極秘文書。笑って虐殺の存在そのものを否定する大統領自身に対し、彼が当時のジェノサイドの最高責任者であったことをどう立証するか。スペインの裁判所は、それに対してどう判断を下すのか。彼らの息が詰まるような攻防が始まる。
これらを証拠に、行方不明者45000人を含んで、20万人にも及ぶグァテマラのジェノサイドとその責任を立証できるか。
アルデムナの依頼に応じてフィルムを捜すうち、彼女の過去の記憶が鮮烈に蘇る。山地のゲリラ軍に極秘裏に接触した経験、その事実を隠して軍関係者と親しくなり同行取材した経験、大統領自身とのインタビュー ....。
そして、この国際法廷での証拠捜しと証言を通じて、20年の時を経て、ふたたび彼女は、当時の関係者と相まみえることになる。彼女に山で取材することを許したゲリラ司令官、彼女が乗っていた軍のヘリを撃墜した先住民ゲリラ兵士、何者かかから軍の秘密書類を託された女性ジャーナリスト。そして、軍によって村ごと虐殺され、家族も皆殺しにされた中で、奇跡的に生き残った先住民の男性...。さらにパメラの取材は、現在のグァテマラに続く。生命の脅迫を受けながら、グァテマラ市内から次々発掘される死体を調査する死体考古学者、父親が行方不明になったまま成長した少女。大量に発見された警察の 極秘文書。笑って虐殺の存在そのものを否定する大統領自身に対し、彼が当時のジェノサイドの最高責任者であったことをどう立証するか。スペインの裁判所は、それに対してどう判断を下すのか。彼らの息が詰まるような攻防が始まる。
内容の重いドキュメンタリーだが、一級のサスペンス映画に似た見応えのある作品である。
日本語字幕製作には、私もかかわらせて頂いた。
お時間のある方は、是非、ごらん頂きたい。
2015年11月11日(水) 17:00-19:00
上智大学四ツ谷キャンパス 2号館409教室
(最寄り駅:JR/地下鉄東京メトロ南北線・丸ノ内線四ツ谷駅)
参加費無料・事前登録不要・日本語字幕付
主催:上智大学グローバル・コンサーン研究所
お問い合わせ: [email protected] / 03-3238-3023
フライヤーダウンロードはこちら
上智大学四ツ谷キャンパス 2号館409教室
(最寄り駅:JR/地下鉄東京メトロ南北線・丸ノ内線四ツ谷駅)
参加費無料・事前登録不要・日本語字幕付
主催:上智大学グローバル・コンサーン研究所
お問い合わせ: [email protected] / 03-3238-3023
フライヤーダウンロードはこちら
予告編(英語版)