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2010/09/08

news:さくらんぼ小学校

山形県の東根市で、新設の小学校に特産品にちなんだ名称を付けようとしたら、同じ名前のアダルトサイトがあったということでちょっとした騒動になっている。

読売online:新設の小学校校名、全く同じアダルトサイトが

校名は昨年12月、市民からの公募で最多得票を得て決まった。特産「佐藤錦」などで知られる東根市では、新幹線の駅名やマラソン大会の名称にも「さくらんぼ」が使われている。

 市は似た校名がないか事前に確認したが、インターネットではチェックしていなかった。

 同名のサイトは、少女のキャラクターの全裸画像やアダルトゲームの販売情報などを掲載。市は、匿名の電子メールの指摘でサイトの存在を把握した。


かつて、特殊風俗営業の浴場が「トルコ風呂」と称していた時代に、店名を「トルコ大使館」とした業者がおり、在日トルコ大使館が大迷惑を被り、その抗議やら何やらあって、「トルコ」という名称自体をソープランドに改めたということがある。

また、オウム真理教が破局の後に名称を「アーレフ」と変えたときに、大迷惑を被ったのが株式会社アレフだ。びっくりドンキーなどを運営する会社だが、古代フェニキア文字のAの読み方からとったということである。

このように、世間的に評判のよろしくない存在がそうでない存在と名称を同じくしたときに、風評的な被害が及ぶのではないかという悩みが発生することは結構ある。
そして、たいていの場合は名前を付けるときに、かなり周到に調査して妙な名前になってしまわないように気をつける。例えば、エッソ石油が現在の社名を選択するときには、多数の名称候補を絞り込んでいく過程で「エンコ」というのもかなり有力だったらしい。しかしこれは日本語での意味がよろしくないということで却下になったらしい。

しかし、サクランボ小学校の場合には、むしろその名称を積極的に選びたいという事情があるので、事前調査でアダルトサイトの存在を知ったからといって、それで直ちに却下というわけにもいかない。さりとて後から付ける名称に評判がよろしくないからといってアダルトサイトに使用差し止めを求めるわけにもいかないであろう。

ドメイン名のバッティングであれば、後から付けた方が先に登録していたドメイン名登録者に文句を言うこともあり得る。登録時に不正目的がなくても、使用時に不正目的が認められれば、移転請求が看取られる可能性があるからだ。

結局のところ、サクランボ小学校というような小学校の名称としてはユニークな名前をつけたいという以上、類似の名称が他業種で使われているからということをあまり気にすることなく、「さくらんぼ」本家の自信をもって、その名称を使うのがよいのではなかろうか。

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