2023/01/06

#訴訟記録 から紛争の相手方の住所を知り、殺害に及んだとされる事例

報道によれば、茅ヶ崎での殺人事件の犯人として出頭し、逮捕された被疑者が、次のように供述しているという。

 神奈川県茅ケ崎市で男性を刺殺したとして逮捕された男が「裁判記録で住所を知った」との趣旨の供述をしたことが6日、捜査関係者への取材で分かった。男は家賃を滞納して物件を所有していた男性に提訴されていた。

© 一般社団法人共同通信社

 身柄拘束中の警察発表のことなので、真偽は不明だが、仮に報じられているとおりだとすると、訴訟記録や判決書の公開に対する大きな向かい風となる可能性のある出来事で、憂慮せざるを得ない。

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2022/07/23

jugement:不同意性交によるPTSD被害について国賠が認められた事例

長崎地判令和4年5月30日PDF判決原本

長崎市役所の原爆被爆対策部長が、平成19年8月における民主党政権の衆議院議長の長崎原爆忌出席の取材をしようとした女性記者を電話で呼出してホテルで同意なき性交に及び、PTSDにさせたということで、国家賠償が認められた事例。

 

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2021/11/30

Courts:林道晴裁判長の第三小法廷を傍聴

Img_1597 最高裁の弁論を傍聴するのは、まだ二度目なのだが、それでも林道晴裁判長の審理の進め方はびっくりした。

まずもって、傍聴人が法廷に入る時点で、既に当事者(といっても被上告人は欠席で上告代理人のみ)と裁判官四人、書記官は着席していた。

以前は傍聴人入廷後、10分近く待たされた後に廷吏が劇場よろしく「まもなく裁判官が入廷します」と告げて、起立して裁判官をお迎えしたのだが。先に入っていて上告代理人となにかしていたのであろうか。

その後、林裁判長は、自ら開廷を宣言し、被上告人欠席であること、上告代理人が上告理由書を陳述するかと確かめ、被上告人側は提出してある答弁書を擬制陳述の扱いにすると説明し、それから傍聴人と上告代理人に既に配っている説明書の事案の説明を行い、これについて補足することがあれば述べてくださいと上告代理人に促す。傍聴人に対して事案の説明をする裁判官は初めて見た。

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2021/02/25

Booklet:イマドキの裁判

今年読んだ12冊目は、以前に頂いたときに紹介した日本裁判官ネットワークの裁判官だから書ける イマドキの裁判 (岩波ブックレット)

 

 最近の裁判周りの話題について、淡々と裁判を担当する側の思いや考え方が解説されている。

 Q&A方式で、テーマ的には攻めた感じのものが多いが、それに対する回答は、極めて常識的というか、良い意味でも悪い意味でも裁判官らしいものとなっている。

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2020/11/24

不倫裁判の被告が非公開を望んでも・・・

誰にも知られず「不倫裁判」を終わらせたい 非公開にはできる?

弁護士ドットコムの上記記事は色々と考えさせられる。

裁判の当事者が、裁判の公開で自分が当事者となっていることを世間に知られるのではないかと恐れを抱くことは、気持ちとしては分かる。

ただでさえ、裁判所に訴えられること、被告と呼ばれることには、刑事裁判との混同も相まって悪い印象がある上、不倫の相手方に対する世間のバッシングの強さ(特に女性が不倫相手だと凄まじい、が例外もいるが)を思えば、世間にはもちろん周囲の人に知られたくないと怯える気持ちは分かる。

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