銃姫(10) Little Recurring circle
あらすじ
“それは、最期の戦いの始まりだった”宝石谷を遠く眺望する丘すらも包みこむ轟音――。崩落する宝石谷の光景に、アンブローシアはセドリックの無事を案じて飛びだし、砂丘の神殿を駆け下りる。しかし、待っていたのは最悪の再会。ついに対面を果たした竜王アスコリド=ミトと王女アンブローシア。冷淡に、残酷に、嘲笑するように語られるその“罠”に、アンブローシアは戦慄を憶えてセドリックの名を呼び叫ぶ。「生き残って!!」と…。銃と魔法の本格異世界ファンタジー、ついに全ての弾丸が打ち尽くされる!!
レビュー
灰海の戦い、最後の決着。そして物語はクライマックスへ。
チャンドラースが命を賭した宝石谷の戦い。
その宝石谷からの脱出のため、セドリックは自らの命を顧みずに単身スラファトに立ち向かう。
闇の精霊王としての力を全力で解放し、5万の大軍に立ち向かうセドリック。
デスパニックを起こし死の淵に立たされた彼を助けたのは思わぬ人物だった。
そしてセドリックはいくつかの真実を知る。
舞台はようやく灰海の外になり、これまで曖昧だった点も明らかになる。
まくし立てるような勢いでもあったが、物語を終わりに持っていくためには仕方ない。
スラファトとぶつかり合うセドリックの勇姿が格好良すぎた。
本巻はバトルは半分程度だが、そのインパクトはページ数を遙かに凌駕する。
遂に次で最終巻となるわけだが、この巻はクライマックスへ持って行くための足がかりだった。
足がかりなのにここまで面白いのだからもう何も文句はない。
長い間追っかけてきたシリーズが終わるというのは、嬉しい反面寂しい。
銃姫とは一体何なのか、セドリックの旅の終わりはどうなるのか。
気合を入れて最終巻に望もうと思う。
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