若干、承前気味な話。
先日、GREEがPC版サイトのリニューアルを発表した。リニューアル内容は以下。
・Twitterライクな「ひとこと」機能の導入
・ニュースの配信
・UI刷新
・カスタマイズスキンの導入
・アバター、ゲームのPC版サイトでの利用
・Twitter連動
・iPhone対応
このうち、「ゲームの導入」「iPhone対応」は時期検討中とのこと。
PCのweb界隈では最後の二つが注目を集めていたようだけれど、まあそれはこの記事ではどうでもいいので触れないから安心して欲しい。みんな、TwitterやiPhoneの話は聞き飽きてうんざりだろう? 私も最近はこの二つのフレーズが視界に入っても無駄なバナー広告と同様、深層意識が勝手にスルーして認知してくれないんだ。さすがに飽きた。
さてさて注目したいのはプレスリリース末尾の一文。
mixiがモバイル版をオープンして起きたことは色々あるけれど、会員獲得という点では以下。
・今までケータイでのブラウジングが主だった人から会員が得られるようになった
・今までPCの前にいるときしかmixiに滞在しなかった人に、それ以外の場面でも滞在してもらえるようになった
要するに「潜在ユーザの増加」「訪問可能性の増加」ということだ。
今回のGREEの動きはこの逆で
・今までPCでのブラウジングが主だった人から会員が得られるようになった
・今までケータイ使ってるときしかGREEに滞在しなかった人に、それ以外の場面でも滞在してもらえるようになった
正確にはどちらも「なった」ではなく「会員を得る可能性が増した」「滞在してもらえる可能性が増した」だけれど。これもつまり「潜在ユーザの増加」「訪問可能性の増加」ということだ。
GREEのこの方針はとても腑に落ちる。今のまま「ケータイでのブラウジングが主」という人だけをメインターゲットにしていると、早晩かなり辛くなってくるだろうからだ。それを避けるには「潜在ユーザの増加」が欠かせなくなる。そこでPCでのブラウジングが主という人を潜在ユーザにするなら、仮にモバイル版をまったく利用しない人でも入会する気になるような施策が必要になる。それを受けての「PC版リニューアル」であり「今後モバイル版のみならずPC版も含め」なわけだ。
---
ところで伏線です。相変わらず広告だの小額課金だのでの収益の上げやすさはPCサイトよりケータイサイトの方である。
---
さて、少し前までブラウジングについて「ケータイは若年層、PCはそれより上が多い」という見方がそれなりに語られていた。根拠になりそうな数字もあるのだろう。今でもそうかもしれない。しかし、そうした見方が流通しだしてから数年。今では「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人がかなり増えてきていると思う。で、仮にPC版とモバイル版で同じようなサービスを提供しているサイトがあって、運営としてどちらを利用して欲しいだろうか?
ここで伏線に立ち返ると、比較して収益の上げやすいモバイル版の方ということになる。狙いたいのは「モバイル版からPC版へ」ではなく「PC版からモバイル版へ」という人の流れだ。都合がいいことに「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人は増えている。こういう人は「PCが主でモバイルではほぼまったく見ない」人よりも遥かにケータイサイトへ引っ張って来やすい。
さらに、ここで前回の記事とも関係するが、そういう人が普段見ているPCのインターネットは「1対多」の効率的な情報拡散がケータイのインターネットよりも起きやすい。できることも多い。「モバイル版からPC版へ」よりも取り組みがしやすいのだ。まあ「モバイル版からPC版へ」という目論みが必要なケースなんて思い浮かばないけれど。
腑に落ちた理由がもう一つある。このところ自分が関わらせてもらっているケータイサイトについて、「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人を引っ張ってくることが重要で、それにはどうするか? というのを考えていたからだ。自分の場合はコンテンツを売っているサイトなので「PC版とモバイル版」というわけではないのだが、たまたま似たような課題意識が念頭にあった。(前回の記事はそうした課題意識が芽生えた背景でもある)
いや、念頭にあったとか書いているけど、ここまでGREEについて書いたことは自分の推測でしかないので、GREE側は全然そんなこと思ってないかもだけど。
かつて「モバイルサイトやwebサービス作成時にPC側をどうするか」という記事を書いた。その記事でモバイルサイトが主の場合、PCサイトが担う役割は補助的だったり軽いものだとしていた。だが今後、その役割はもっと大きなものになっていくんじゃないかと思う。
スマートフォンが主流になったら、もっと全然別の関係性や展開になるんだろうけど。
先日、GREEがPC版サイトのリニューアルを発表した。リニューアル内容は以下。
・Twitterライクな「ひとこと」機能の導入
・ニュースの配信
・UI刷新
・カスタマイズスキンの導入
・アバター、ゲームのPC版サイトでの利用
・Twitter連動
・iPhone対応
このうち、「ゲームの導入」「iPhone対応」は時期検討中とのこと。
PCのweb界隈では最後の二つが注目を集めていたようだけれど、まあそれはこの記事ではどうでもいいので触れないから安心して欲しい。みんな、TwitterやiPhoneの話は聞き飽きてうんざりだろう? 私も最近はこの二つのフレーズが視界に入っても無駄なバナー広告と同様、深層意識が勝手にスルーして認知してくれないんだ。さすがに飽きた。
さてさて注目したいのはプレスリリース末尾の一文。
つまるところモバイル版だけでなくPC版にも注力してくよってこと。PCサイト発祥のmixiがモバイル版をオープンしてそれなりに成果を収めていることを意識して、というのはあるだろう。グリーでは、今後モバイル版のみならずPC版も含め、コミュニケーションとエンターテインメントを楽しめるコンテンツのさらなる拡充を図ることで、より強固なユーザー基盤を確立し、国内におけるナンバーワンコミュニティサービスを目指して参ります。
mixiがモバイル版をオープンして起きたことは色々あるけれど、会員獲得という点では以下。
・今までケータイでのブラウジングが主だった人から会員が得られるようになった
・今までPCの前にいるときしかmixiに滞在しなかった人に、それ以外の場面でも滞在してもらえるようになった
要するに「潜在ユーザの増加」「訪問可能性の増加」ということだ。
今回のGREEの動きはこの逆で
・今までPCでのブラウジングが主だった人から会員が得られるようになった
・今までケータイ使ってるときしかGREEに滞在しなかった人に、それ以外の場面でも滞在してもらえるようになった
正確にはどちらも「なった」ではなく「会員を得る可能性が増した」「滞在してもらえる可能性が増した」だけれど。これもつまり「潜在ユーザの増加」「訪問可能性の増加」ということだ。
GREEのこの方針はとても腑に落ちる。今のまま「ケータイでのブラウジングが主」という人だけをメインターゲットにしていると、早晩かなり辛くなってくるだろうからだ。それを避けるには「潜在ユーザの増加」が欠かせなくなる。そこでPCでのブラウジングが主という人を潜在ユーザにするなら、仮にモバイル版をまったく利用しない人でも入会する気になるような施策が必要になる。それを受けての「PC版リニューアル」であり「今後モバイル版のみならずPC版も含め」なわけだ。
---
ところで伏線です。相変わらず広告だの小額課金だのでの収益の上げやすさはPCサイトよりケータイサイトの方である。
---
さて、少し前までブラウジングについて「ケータイは若年層、PCはそれより上が多い」という見方がそれなりに語られていた。根拠になりそうな数字もあるのだろう。今でもそうかもしれない。しかし、そうした見方が流通しだしてから数年。今では「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人がかなり増えてきていると思う。で、仮にPC版とモバイル版で同じようなサービスを提供しているサイトがあって、運営としてどちらを利用して欲しいだろうか?
ここで伏線に立ち返ると、比較して収益の上げやすいモバイル版の方ということになる。狙いたいのは「モバイル版からPC版へ」ではなく「PC版からモバイル版へ」という人の流れだ。都合がいいことに「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人は増えている。こういう人は「PCが主でモバイルではほぼまったく見ない」人よりも遥かにケータイサイトへ引っ張って来やすい。
さらに、ここで前回の記事とも関係するが、そういう人が普段見ているPCのインターネットは「1対多」の効率的な情報拡散がケータイのインターネットよりも起きやすい。できることも多い。「モバイル版からPC版へ」よりも取り組みがしやすいのだ。まあ「モバイル版からPC版へ」という目論みが必要なケースなんて思い浮かばないけれど。
腑に落ちた理由がもう一つある。このところ自分が関わらせてもらっているケータイサイトについて、「主にブラウジングはPCだが、ケータイサイトも見ないでもない」という人を引っ張ってくることが重要で、それにはどうするか? というのを考えていたからだ。自分の場合はコンテンツを売っているサイトなので「PC版とモバイル版」というわけではないのだが、たまたま似たような課題意識が念頭にあった。(前回の記事はそうした課題意識が芽生えた背景でもある)
いや、念頭にあったとか書いているけど、ここまでGREEについて書いたことは自分の推測でしかないので、GREE側は全然そんなこと思ってないかもだけど。
かつて「モバイルサイトやwebサービス作成時にPC側をどうするか」という記事を書いた。その記事でモバイルサイトが主の場合、PCサイトが担う役割は補助的だったり軽いものだとしていた。だが今後、その役割はもっと大きなものになっていくんじゃないかと思う。
スマートフォンが主流になったら、もっと全然別の関係性や展開になるんだろうけど。
| ホーム |